このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
中国の米は、美味い所の米は美味いのである。私は以前中国の東北地方の吉林に、駐在していたことがあるのだが、ここの米は美味かった。日本の米と同じくジャポニカ種という種類で短粒の米である。味も日本の米と同じようである。この地方の朝鮮族の作る米は特に美味いと言う話を聞いたことがある。但し日本の米は砂が入っているなんてことは、絶対にと言っていいほど無いことであるが、中国では残念なことに砂混じりなんてことがたまにはある。しかし味は中国の南の方の、細長い粒でパサパサの米とは違って、結構いける味であった。シルクロードの町で見た米屋の看板には「東北大米」と書かれていて、その値段は普通の米より高価な値段が付いていた。やはり東北の米は美味いことで知られているのかもしれない。 但し、ご飯の炊き方に付いては、あまり拘りが無い様であった。もう少し拘った炊き方をすれば美味いご飯になるのにと思うのであるが。まず米を洗う洗い方が日本とは違う。どうも中国では米を丹念には洗わないらしい。私には中国に滞在した頃からの知人が、数人いるのであるが、その人達に米のぬかを丹念に洗い落とせば、米は美味くなると言っても、半信半疑のような顔をしている。日本では米を洗うのではなく、米を研ぐと言う言葉がある位、丹念に洗うと教えても、次ぎに会ったときに聞いても実行はしていないらしい。こう言った習慣はなかなか変えられないのかもしれない。 日本には昔から米を炊く専用の、釜と言われる調理用具があったが、中国にはそのようなものは無かったらしい。日本ではご飯を炊くときの水の量と火加減には拘るが、中国ではあまり拘らないようである。長距離列車の食堂車のご飯や、弁当のご飯も、それから中国人のツアーに参加した時のご飯も、ご飯が始めから団子状になっていたり、粘ついていたりして不味かった。私は思うのだが、同じ米を使っても、米の洗い方、水加減、火加減に拘れば、もっと美味いご飯が食べられるのではないかと思った。火加減にしたって中国には、ナショナル(松下)の炊飯器が売られているのだから、そんなに難しいことではない。 本当に難しいことは、拘りの無い人に拘りなさいと言って、拘りを持たせることかもしれない。これはかなり難しいことである。作る当人が、米のご飯はこれでいいのだと思っていては、拘りは生まれない。そんなことで、九寨溝のツアーに参加したときは、料理はまあまあであったが、米のご飯は不味かった。それで麺類が出てくる場合はもっぱらそれを食べた。 以前中国に滞在していて頃は、毎朝、米のお粥が出てきて、これが結構美味しかった。日本からの中国旅行のツアーに参加した時も、朝飯には米のお粥が出た。今回も旅行でも、お粥が食べられるだろうと期待して、お茶漬けの素を沢山持参した。しかし今回中国を旅行してみて、必ずしも米のお粥が出るものとは限らないことに気が付いた。日本の朝食と言えば、米のご飯か、パン食が主食と決まっている。しかし中国ではそうではない。中国は広いせいか様々なものが朝食の主食となる。お粥と言っても、米ではなくて、粟がお粥になって出てくる場合もあった。勿論中国人が朝食によく食べるマントウという中身の無い肉まんのようなものもや、ねじり揚げパンが出る場合もあった。中国には小麦を主食にする所と、米を主食にある所があるが、それだけではなく、今でも雑穀の類が朝の主食に使われるところは多いようである。 お粥で思い出したのだが、毎日食べていたお粥はおいしかったけれど、そのお粥の濃さにはもう少し拘ってほしかった。水のようなお粥から、かなり濃いお粥まで様々な濃度のお粥が出てきた。中国ではこういったことには、大まかな様である。 |
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