このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

中国の修理は凄い

  ここ吉林での修理の方法は目を覆うばかりに酷いのである。例えば、窓ガラスを取り替えて貰う場合、残っているガラスを叩き割って交換して、ガラスの破片はそのままにして帰る。叩き割る際に、窓の外に人がいるかどうか確認しない様でもある。内側の絨毯の上や、床に飛び散ったガラスは、そのままにして帰ってしまう。私がいた所の招待所でもガラスの交換をすることになった。そうしたら案の定、私の部屋の絨毯の上にガラスの破片が散らばったままであった。そのうち私の部屋の担当の服務員が来て、掃除をしてくれたが、僅かにガラスの破片が残っていて危険であったので、文句を言いに行った。

  私が文句を言いに行ったのはあまりに修理の方法が酷いのではないかということであった。そうしたら私の部屋の担当の常さんがマネージャから怒られていた。私の言いたかったことは、修理の酷さについてであって、掃除の仕方ではなかったのであるが、私の言いたい事は伝わらなかったらしい。中国ではあの修理の仕方が当たり前で、修理する人は修理だけであって、跡片付けをするのは、修理する人の担当ではないようである。

  それにしても工事をする人は、あまり技術は無い、日本のような修行をした職人ではないようであった。着ている物の様子からすると、殆どが地元の人でなく田舎から出て来た人の様にみえた。都会に住む人はどうも建設工事などにはたずさわらないようであった。

  この他の工事でも、例えば壁などの塗り替えの際にも凄い。壁の上の方を塗るのに、椅子を踏み台にして土足のままで壁塗りをする。おまlけに床が垂れた塗料でべとべとになっていたりする。そうならないように、工事の監視している人が必要の様であった。

  冷房機の取付け頼んだとこころ、屋外器と冷房機を結ぶフロンが通る銅性のパイプを、直角に曲げたものだから、パイプにひびが入ってしまたこともあった。パイブを曲げるには緩やかに曲げななければならないのであるが、そのことを知らないらしい。その後工事会社にこのパイプを取り替えてもらう様に頼んだが、その後一年もの間、冷房機は動かなかった。

  そんな中国の修理の仕方を見ていたので、ズボンのサイズ治しをしてもらいたいと思ったのであるが、恐ろしくて頼めなかった。後で考えると、何故あんなことを心配したかと思うようなことである。中国にいて、ビールを毎日飲んで、あの脂っこい(油だらけともいってもよい)料理を食べていたら、大分ウエストが太くなってしまった。そこで中国でズボンのサイズ直しをやってもらったら、きっと安いに違いないと思い付いたのである。しかし果たしてきれいに修理して貰えるかどうかが心配になった。あのガラス修理の散らかり方を見ていたら、やはり心配になった。ズボンの修理もぐちゃぐちゃにされてしまうのではないかと本気で心配したのである。初めは知り合いの中国人に洋服屋に一緒に行って貰って、恐る恐る直してもらったが結果は全く問題無かった。次ぎからは中国語が上手く通じないので、修正するサイズは自分で印を付けたりして指示すれば、思う通りのサイズになった。

  この結果に味をしめて、日本から季節毎に冬物や夏物の殆どのズボンを中国に持っていって、修理してもらった。洋服屋のおばさんは余りにも多くの(多分普通の中国人よりはかなり多い)ズボンであったので、"アイヨー"と言って驚いていた。何しろその手間賃が安いのが魅力であった。
ズボン一本の修理代が4元であって、日本円にすれば、70円位であった。

  中国では何しろ人件費は安い。床屋も4元で日本円で70円位であった。これから比較すると日本の床屋は余りにも高い。床屋に最初に行った時はあまり心配はしなかった。"私の髪は少ないから刈り過ぎないように"と下手な中国語で言ったが、次回からは黙っていても同じ様にやって貰えた。しかし顔を拭くタオルは一枚のタオルを使い回し、湿ったものであったので、タオルだけは自分で持って行った。

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください