このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

■宗谷本線

「この夏を逃すともう生きているC55の姿を見ることができない…」そんな状況下で訪れた宗谷本線。1974年夏のことでした。
 この年の北海道は天候が不順で、撮影地で雨に祟られずいぶんと悔しい思いをしました。どんよりとした曇り空、D51の貨物の時には雨が降らないのに、C55が来る頃になってザーザーと降り出す。そのくせ移動日には晴天となり、DCの車窓から有名ポイントを見ていたら、それまで1度も目にしていなかった利尻富士が、ちゃっかりそこにあったりする。そんなわけで悲しいかなお見せできるのはこの程度になってしまいました。
 当時残っていたC55は30号機と50号機の2両。運用の不足を補うためにC5787号機も入っていました。
 このC5787号機、私はあの頃最も可哀想なカマだったように思います。沿線にいるファンは全員がC55目当て、C57は憎まれ役になっちゃってたわけです。ナンバーの「87」をもじって「ハナくそ」呼ばわりするファンもいたほど。撮影地では「今日の旭川行きはハナくそだもんなあ」なんて会話が聞かれました。切詰デフじゃない比較的きれいなカマだったので、もし宗谷本線ではなく室蘭本線にいたら、きっと「ハナちゃん」なんて呼ばれて愛されたんでしょうね。

C5550/1974.8.16/南稚内〜抜海/曇天で利尻富士の見える有名ポイントはあきらめ、クマザサの丘に上ってC55を待った



C5550/1974.8.14/和寒〜塩狩/雨の中旭川に向け塩狩峠に挑むC5550。全身ずぶ濡れになって待つのは辛かったが、湿気が多かったことが幸いし、夏とは思えぬ予想外の爆煙に恵まれた



C5530/1974.8./塩狩駅/元流線形だったC5530はキャブの形状が異なっている



D51866/1974.8.14/和寒〜塩狩/どんよりとした曇り空の下、塩狩峠に挑むD51の貨物列車。写真では解らないが、後部補機にはDD531が付いている



C5787/1974.8.17/豊富/結構きれいなのに当時はファンの嫌われモノだった可哀想なハナちゃん(?)



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