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—概況—
近江鉄道の本社は彦根市で、ほとんどの株を西武グループが保有している。創業は明治29年で、明治31年には彦根〜愛知川間が開業し、その後部分開業を繰り返して明治33年には貴生川まで開業している。大正3年には多賀線も開業している。昭和18年に箱根土地(現在のコクド)に買収されて後の西武グループの一員となった。昭和19年には大正2年開業の八日市鉄道と合併して八日市線となっている。
戦後は、昭和21年に本線と八日市線を連絡させるために新八日市〜八日市間が開業し、昭和23年には新八日市〜御園間が休止されている。
近年では、平成元年に水口松尾・水口城南、平成2年に大学前、平成3年に京セラ前が開業している。また、平成10年には多賀大社前、太郎坊宮前に改称が実施されている。
平成17年に鳥居本、水口石橋が完全無人化されている。平成18年にはフジテック前が開業した。
—各論—
[駅]
近江鉄道の有人駅のうち終日営業なのは近江八幡、八日市、貴生川、日野、高宮、彦根の各駅。日中のみ営業なのは米原(7:00〜18:00)、愛知川(7:00〜15:00)、水口(7:00〜15:00土休日休業)、水口城南(7:00〜15:00土休日休業)、平田(7:30〜16:00)。朝の7:00〜9:00のみ営業するのはフジテック前、彦根口、多賀大社前、豊郷、桜川、新八日市、武佐、市辺の各駅でいずれも土休日は休業となる。
ちなみに、米原・彦根のJRとの共同使用はいずれも解消されている
[列車]
ワンマン化は昭和61年に貴生川〜八日市間でLEカーの導入によって開始され、翌年には全線で実施されるようになった。現在では、全列車単行もしくは2連のワンマン運転を行っている。
本数は普通列車が、米原〜貴生川間が下り14本、上り15本、米原〜日野間が2往復、米原〜近江八幡間が下り10本、上り6本、米原〜八日市間が8往復、米原〜彦根間が2往復、彦根〜貴生川間が下り1本、上り2本、彦根〜近江八幡間が下り3本、上り2本、彦根〜八日市間が下り2本、上り1本、彦根〜多賀大社前間が1往復、八日市〜貴生川間が下り5本、上り4本、八日市〜近江八幡間が下り34本、上り28本、近江八幡〜貴生川間が下り4本、上り2本、近江八幡→日野が1本、日野〜貴生川間が下り9本、上り8本、日野→八日市が1本、水口〜貴生川間が4往復、多賀線内の区間運行が33往復となっている。また、快速列車が八日市〜近江八幡間で1往復と、貴生川→米原と貴生川→八日市が各1本運行する。
[切符]
<入場券>
硬券の入場券を有人の各駅に設置されている。いずれも駅名補充でB型白無地。
<片道乗車券>
硬券の乗車券を有人の各駅に設置されている。対応運賃が片側の場合は一般式で両側にある場合は両矢式を基本的に使用している。B型緑地紋。小児用は一部の口座のみに設置されている。
また、一部の口座は準常備になっていて、常備のない着駅をカバーしている。ほとんどの駅に準常備があり、大半は1種類であるが、2種類(多賀大社前など)、3種類(水口城南など)の口座がある駅もある。仕様はD型緑地紋。
なお、近江八幡・彦根・八日市には自動券売機も設置されていて、緑地紋で金額式のものを発券する。
<往復乗車券>
主な駅では往復乗車券の設備がある。仕様はB型緑地紋で一般式。口座は八日市や彦根など限定された区間で設置されていても1〜2口座程度である。小児専用も設備されている場合がある。また、自動券売機でも往復乗車券を発売できる。往復は矢印式となりゆきとかえりの2枚が発券される。
<連絡片道乗車券>
JRへの連絡乗車券は貴生川連絡(水口・日野)、近江八幡連絡(平田・八日市)、米原連絡(八日市のみ)があり、基本的にはB型赤地紋で金額式であるが、一部の口座ではD型赤地紋の準常備式になっている(米原連絡は準常備のみ)。また、100kmをこえる区間ではA型赤地紋一般式になる。(日野、八日市に設備されている。)
このほかに、信楽高原鐡道への連絡乗車券もあり、日野から勅旨、信楽間ゆきの口座をA型赤地紋一般式で発売している。
<連絡往復乗車券>
JRへの連絡往復乗車券は八日市のみに設置されている。口座は近江八幡連絡の大津・京都のみ。仕様はD型緑地紋。
<回数乗車券>
11枚つづりの普通回数券を発売。仕様は青地紋で切り離し不可のタイプ。また、自動券売機でも発券できるようであるが、詳細は不明。
<整理券>
乗車駅証明券を車内で発券する。感熱式で整理番号と乗車駅が表記されている。
<企画券>
「S・Sフリーきっぷ」
土曜休日に近江鉄道全線が乗り降り自由になるきっぷ。発売額は550円。仕様は小型軟券で緑地紋。
「米原往復きっぷ」
八日市以西から米原までの往復きっぷ。発売額は1400円均一となっている。仕様は縦長の軟券で橙地紋。
<ロープウェイ乗車券>
八幡山ロープウェイ(昭和37年開業、昭和59年に設備更新)では、片道乗車券を常備軟券で発売している。仕様は矢印式の棒のみであるが、小児用は矢印式が残存している。ただし、山上駅の小児用は黄地紋の券が残存している。地紋は鉄道線と異なり、緑地紋でOHMIの文字の表記になっている。なお、往復乗車券は記念券仕様。
箱館山ゴンドラでも夏シーズンは片道乗車券を常備軟券で発売している。サイズは上記の八幡山よりひとまわり大きい。緑地紋で矢印式。地紋はOHMI地紋。こちらも往復は記念券仕様。
[地紋]
地紋は社紋が並んでいるだけのオリジナルのものとなっている。
公式ホームページ
http://www.ohmitetudo.co.jp/
平成20年1月一部修正
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