このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

—概況—

 三陸鉄道の本社は宮古市で、岩手県が約半数を出資する第三セクター鉄道。昭和59年に、国鉄久慈・宮古・盛の各線を引き継ぎ、同時に吉浜〜釜石間と田老〜普代間を開業させて運行を開始した。転換後の新駅は同年には白井海岸駅が新設されているほか、昭和60年に小石浜駅が開業している。その後、JRとの相互乗り入れを昭和62年に開始している。

 

—各論—

[駅]

 南リアス線の直営駅は両端の盛と釜石のみで綾里と三陸の委託駅になっている。北リアス線も直営駅は両端の宮古(営業時間7:00〜19:00)と久慈のみで田老(営業時間7:00〜18:00)・小本(営業時間7:00〜18:20)・鳥越・田野畑(営業時間6:40〜18:00<土休日7:40〜17:00>)・普代・陸中野田(営業時間7:15〜18:15)が委託駅になっている。各駅ともに日中のみの時間営業であるが、決まった定休日がある駅は無い様である。直営駅と田老駅では食券型自動券売機も設置されていて、JRへの連絡乗車券も発売する。

 

[列車]

 列車の運行は基本的に1〜2両編成のワンマン運行であるが混雑時には3両編成まで連結される。混雑時とレトロ調車両などの特殊な車両で運行する場合には車掌が乗務している。なお、平成13年12月からJRからの直通車両もワンマン化された。運行本数は南リアス線は15往復の運転。北リアス線は全線運行が14往復で、普代→久慈が1本の運行。北リアス線ではレトロ調車両での運行が1往復ある。

また、三陸鉄道の車両はJR山田線の釜石〜宮古間に下り3本、上り2本乗り入れているほか、JRの車両も南リアス線に1往復乗り入れている。このうち三陸の車両の2往復は北リアス線と南リアス線を直通して運行する。残りの下り1本は南リアス線との直通運転をする。JR大船渡線への乗り入れは定期列車では現在無い。

 

[切符]

 各有人駅に硬券が設置されており口座数は豊富であったが、最近は縮小傾向で、直営駅では入場券以外は廃止になった。仕様に関しては開業当初よりほとんど変化は無い。

 

<入場券>

 各有人駅で発売。駅名常備B型白無地、小児断線あり。

 

<片道乗車券>

 硬券の片道乗車券は中間の各委託駅で発売。一般式B型青地紋。口座は各運賃帯に設置。小児専用は主な区間のみ。

券売機の乗車券は旧型のものはJRの券売機券に準じた矢印式であったが、新しい券売機は食券型でデザインも簡易的になった。仕様は矢印式。地紋はいずれも赤地紋。

 

<往復乗車券>

 硬券往復乗車券は中間の委託駅で発売。たいがいの委託駅にはあるようである。仕様は一般式D型青地紋。口座は両端の駅までなどの主な区間のみ。一部の駅には小児専用券もある。

 

<連絡乗車券>

 JRへの連絡は、JRと接続する盛・釜石・宮古・久慈の全てで設定されている。一部の駅では硬券の連絡片道乗車券を発売していたが、ほとんど絶滅状態と思われる。仕様は一般式B型赤地紋。101km以上では青地紋になるようだが現存はしていないようである。

 なお、JR連絡乗車券は自動券売機でも設定されている。

 

<車内乗車券>

 車内で発売する乗車券は駅名式と一般式の特殊補充券での発売。前者は橙地紋で入鋏式。後者は緑地紋。

 

<企画券>

「1日フリー乗車券」

日曜・祝日に限り一日間全線乗り降り自由になる。北リアス線用が2000円、南リアス線用が1100円で各有人駅で発売する。かつてはカラー印刷であったが、現在は地紋入りの大型軟券となっている。

 

「一日とく割フリーパス」

 青春18きっぷおよび北海道&東日本パスを提示すると購入できる割引一日乗車券。仕様は定期券サイズの常備軟券で南リアス線用は赤地紋で北リアス線用は青地紋。

 

「三陸鉄道・106急行まるとく往復乗車券」

北リアス線と岩手県北自動車の106急行との連絡往復割引切符。田老・小本・鳥越・田野畑・普代・陸中野田で発売。田老〜盛岡で3970円。横に4枚綴りの常備軟券で三鉄の乗車券部分と県北バスの乗車券部分の地紋はそれぞれの会社のオリジナルのものになっている。

 

<回数券>

「普通回数券」

 通常の11枚綴りの回数券。仕様は切り離し使用が可能なタイプで青地紋。有効期間は3ヶ月。

 

「昼間割引回数券」

 10時〜16時の間に降車する場合に利用できる回数券。6枚綴りで5枚分の値段となっている。仕様は切り離し仕様が可能なタイプで青地紋だが、赤の縦線が入る。有効期間は3ヶ月。ただし、かつては12枚綴りで切り離し不可、有効期間も2ヶ月だったようで、その頃の残券を6枚切り取ってそのまま使用している駅もある。現在の仕様の券があるかどうかは不明。昼間に利用するような客層は下記の回数券を使用すると思われるので、そんなに売れないようである。

 

「シルバー回数券、通院回数券」 

 いずれも12枚綴りで10枚分の値段の回数券。シルバー回数券は65歳以上が利用できる。通院回数券は診察券や薬袋など何らかの通院している証明があれば購入できる。

 

「セット回数券」

 金額式のセット回数券で有効期限が無いもの。発売額は2000円で100円券が22枚つづられている。(10円単位は現金精算とのこと。)地紋は黄色。

 

[地紋]

 乗車券類の地紋はいずれも三陸鉄道オリジナルで、PJRタイプの中が社紋でまわりが「さんりくてつどう」の表記となっている。

 

 

・硬券の入場券・乗車券の画像はmaya氏の 硬鉄のインテルメッツォ に掲載されていますのでこちらもご覧ください。

 

(平成21年10月修正)

 

公式サイト  http://www.sanrikutetsudou.com/

 

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