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—概況—
本社は和歌山市。岡山電気軌道が100%出資する。平成18年4月に南海貴志川線を引き継いで開業した。
貴志川線のルーツは大正5年に開業した山東軽便鉄道で大橋(和歌山市内)〜山東(現:伊太祁曽)間で運行を開始した。翌年には大橋〜中之島(当時の和歌山駅、現在の紀和駅付近)間を延伸している。さらに、大正11年には東和歌山駅(現:和歌山駅)にターミナルを変更している。昭和6年には和歌山鉄道に改称し、伊太祁曽〜貴志間が開通して現在の路線となったのは昭和8年のことである。さらに、昭和16〜18年に3回に分けて電化を行っている。
その後、昭和32年に和歌山市内の軌道線や和歌山県北部のバス事業を行っていた南海系列の和歌山電気軌道に吸収され、さらに親会社の南海電気鉄道に昭和36年に合併されている。
—各論—
[駅]
有人駅は和歌山駅(乗換口)と伊太祁曽駅のみ。伊太祁曽駅は時間営業(9:00〜17:30)で改集札は行わない。和歌山駅の出改札はJRに委託している。なお、朝夕のラッシュ時に貴志駅、朝のラッシュ時に伊太祁曽〜田中口間の各駅で集札のみ行う。
[列車]
全列車2両ワンマン運転になっている。運行本数は全区間運行するのは平日34往復、土休日35往復で概ね30分おき。区間列車は和歌山〜伊太祁曽間で平日14往復、土休日5往復。ラッシュ時と出入庫関係の運行が主である。
[切符]
自動券売機は和歌山駅にJRと共用のものがあるのみ。他は窓口での販売。
<乗車券>
和歌山駅の乗換口と伊太祁曽駅では常備軟券の乗車券を発売している。仕様は金額式でサイズはB型で緑地紋。発駅は日付一体印での補充式。口座は各金額の大人用と小人用。
また、和歌山駅のJRの一部の券売機で乗車券を発売している。仕様は一般的な私鉄仕様の金額式で社名はわかやま電鉄、線名は貴志川線となっている。地紋は当然JRWのもの。
<回数券>
11枚綴りで10枚分の値段での普通回数券を発売している。仕様は金額式で金額は常備、小人用も常備である。乗車時に乗車駅のスタンプを入れるタイプなので特に区間は指定しない。地紋は緑地紋。
このほか6枚綴りで5枚分の値段の時差割引回数券(平日10時〜16時と土休日有効、黄地紋)と7枚綴りで5枚分の値段の土休日割引回数券(赤地紋)も設定されている。これらも仕様は基本的に普通回数券と同じだがこちらは金額は補充式で大人用のみの発売である。
回数券は有人駅のほかに、和歌山バス和歌山市駅定期券売場(南海和歌山市駅1F)と貴志駅構内の小山商店(休日休業)でも発売している。
<整理券>
車内で乗車整理券を発行している。感熱式で駅名と整理番号が印字されるもの。社名は「わか電」と入る。
<出場証>
JRとの連絡運輸は移管時に廃止となっているため、和歌山駅乗換口での現金精算客は磁気券の出場証を渡されるのみである。この券は移管当初は南海時代のものをそのまま使用していたが、現在は青地紋のオリジナルのものになっている。
<企画券>
「1日乗車券」
全線1日乗り降り自由となる乗車券で発売額は大人650円、小人350円。仕様はスクラッチ式。発売は和歌山駅(乗換口)、伊太祁曽駅、貴志駅構内の小山商店、甘露寺駅近くの貴志川観光社、和歌山市役所売店、和歌山バス和歌山駅前乗車券発売所。
[地紋]
地紋は社紋が並んでいるもの。
平成20年1月作成
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