このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください


奈良県旅行記

奈良・東大寺二月堂のお水取り
先週12日から5日間、主人と関西に行ってきました。
最初の3日は奈良、前から行きたいと思っていた東大寺二月堂のお水取り。
TVでよく見ていましたが本物はさすがに迫力がありました。
夜 7時に場内の明かりが消え、暗い階段を大きなたいまつが上ってきて、お堂の手すりの上に突き出され
燃えた火の粉が雨のように降ってきて、
観衆がどよめき・・・美しく、幻想的でした。
1250年も途絶えることなく
続いてきた伝統行事です。充分に一見の価値はありました。
だた、お水取り
といえば3/12だけと思っている人が多いと思いますが、3/1から3/14まで毎日行われているので、
かえって12日以外の方がゆっくり見られると思います。

私達は12日行ってみたのですが、あまりの人出でやめ、13日、前のほうでゆっくり見ました。

たいまつは全部で10本。(12日だけは11本、松明もいつもより一回り大きい)
この火の粉を浴びると一年間病気をしないと言われているそうですが、真下にいた人のコートには
きっと穴があいたであろう、と思われるほどの
火の粉のシャワーでした。
元はと言えば、この時期に行をする僧達の足元を
照らすためのたいまつだったそうですよ。

ホテルで男性にだけくれた許可証のおかげで、主人はおたいまつの後、内陣見学も出来ました。
女性はその外側のつぼねという所でしかみることが
出来ません。(差別だ〜! 暗くてよくはみえませんでした。)
行者の人が数人
お経や、過去帖を読み上げるのですが、独特の節回しで朗々とコーラスのようでした。
(声はよく聞こえました。)
TVでさだまさしがこれが日本の音楽の
ひとつの原点とかんじられる・・・というような事を言ってました。
(NHK−ハイビジョンで2時間お水取りの特集をやっていました。これをみてから行ったら、もっともっとよかったかも。)
皆の罪のざんげをして世界の平和を祈ってくれるのだそうです。
お水取りの間はダッタンの行とかいって夜2時位にやる行もあるようでした。
私達は9時にはホテルに戻りましたが・・・。
関西ではお水取りが済むと春がくるといわれているそうで、本当にその日はとても寒かったのに、
翌日から暖かくなり、不思議な気がしました。
とても貴重な経験が出来ました。

昼間は東大寺、法隆寺、興福寺、秋篠寺、薬師寺などをゆっくり時間をかけてまわりました。
薬師寺では落慶法要されたばかりの平山郁夫画伯の
大唐西域壁画も見てきました。
(破壊されたバーミアンの遺跡もありました。

特に正面のヒマラヤをモチーフにしたという須弥山が特に心に残りました。)

7つのすべての壁画が同時に仕上がるように進めて来たと言うことで、
天井の満天の星の夜空もすべて画伯お一人で描かれたそうで、本当に素晴らしかったです。

奈良は国宝と重要文化財の宝庫・・・お寺の周りに現代風の高い建物はなく、
天平と同じ高い空がひろがっていて、心も体ものびのび、久しぶりの奈良に主人ともども感銘を受けて帰ってきました。


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