このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください



エジプトの旅行記

エジプトのお土産
私は刺繍の事はそんなに知りませんが、エジプトで買ったエジプト綿の民族衣装は安くて
着易く丈夫で長持ちしています。
バザールの露天商みたいなところで買ったので、刺繍なんて手の凝ったものではなく、ただ、刺繍の部分が色分けして
刺繍もどきに印刷してあるだけのものですが、安かったので日本で 夏の部屋着としても使えると思って購入しました。
そして、寝巻き代わりとして使っていたら、これが何度の洗濯にも耐え得る丈夫な品物で
夏を過ぎて初冬になってもいたまないのです。 夏は涼しく、初冬は暖かく、結構年中使えるのです。
そんなに色落ちもしませんし、繰り返し使いまくる事ができました。
何せ一枚しか買って来なかったのと、半袖なのでさすがに冬にはちょっと寒かったので
冬は違うものを着ていますが、もっともっと買ってきたらよかったと思いました。
エジプトは物価も安いし、観光客目当てのつまらないものも多いですが、案外これは 掘り出し物でした。
エジプトはその時が初めてで、その1年後には例の惨劇がありましたが、なかなか印象的で 懐かしい思い出があります。
発展途上国を旅する面白さはそんなところなのかと、ふっと思う事があって、
それ以来、 そんな発見をできる旅が好きになった思い出の国でもあります。
エジプトでのウルルン滞在記
ルクソールでの事です。 エジプトには友達と4人で行きました。
私以外皆スキューバをやる人なので、彼女達は紅海で潜ってその後、観光をしようと言う事で一緒に行きました。
カイロに到着してちょっと観光してその後ハルガダに行きました。
ハルガダはダイビングをする人達にはよだれが出そうなスポットらしいです。
そこに3日程滞在しました。 朝早く船でスポットまで出かけてそれから潜るので1日中船で過すのです。
私はダイビングのライセンスなんて持っていないから、シュノーケルをして 待ち時間を過しました。
船のコックが昼ご飯を下ごしらえして、暇な時間が出来ると一緒にシュノーケルを してくれるのです。
彼は紅海のシュノーケルでも綺麗なスポットを知っていて、手を繋いでずっと 泳いでくれました。
途中でうにを拾ったりしていました。 私は紅海で迷子になって溺死したくなかったので緊張しまくって、
その エジプト人のコックの手を痛いぐらい握り締め、ひたすらくっ付いていました。
彼はなかなか良い人でなまった英語で楽しいかとか大丈夫なんて一生懸命言って くれましたが、
何も知らない人と深い海で2人きりは恐いでした。 しかし、今では懐かしい良い思い出です。

そしてハルガダからルクソールに向かいました。 飛行機ではなく陸路、マイクロバスだったので、早朝6時に出発です。
やはり治安の問題があって陸路ルクソールまでは往復で一便しか通行が出来ないので す。
ルクソール方面に向かう車はバスも乗用車もトラックもありとあらゆる車がその時間 に一列にまとまって走るのです。
先頭と最後は警察の車がガードしています。 途中検問があったり、
警官が銃をかまえていたりして、緊迫感がありました。
街中は平和そうなのですが、その時だけはやはり内情の厳しさを感じました。
それからちょうど1年後に例の事件が起きました。 あの神殿では逃げようがないので、
現地ガイドが心配して崖の斜面の洞穴などに 人影がないか注意していた事を思い出しました。
観光客はのんびりしたものですが、現地の人は恐ろしさが分っていたのでしょうね。

それから忘れられない思い出があります。 ファルーカと言う船に乗った時に
船頭さんが人懐っこい人で自分の家に遊びに 来ても良いというのです。
それで私達4人と現地ガイドで行く事になりました。 ナイル川の島に住んでいるのですが、
船が着くとどこからともなく湧くように子供達 が 出てきて飴をねだります。
そして船頭さんの家に着くまでずっと行列してついてきました。
船頭さんの家に入ってからもずっと入り口から覗いています。
船頭さんの家では子供がウジャウジャいて、一番小さいのは生まれて間もない 赤ん坊です。
首が座るか座らないぐらいなのに、そのままゴロンと土間に寝かされていて、
その周 りを 兄弟が飛び跳ねているのです。 踏まれないかと私達はビクビクしましたが、皆平気です。
そして別に一度も踏まれませんでした。 奥さんが井戸からポンプで水を汲みお茶を沸かしてくれました。
お茶は熱湯だから良いのですが、何日も洗っていないような手でお菓子と言うか
パンと言うかつまりおやつをちぎって渡してくれた時は正直言って困りました。
ほんのかけらを食べて、後はそっとポケットにしまいました。後で皆も同じ事をしていたので笑ってしまいました。
現代の日本では考えられないような原始的な生活でした。
その家を出て船が川岸を離れるまでまた子供達が付いてきました。
そして手を振りながら走っている船を追いかけて岸を走ってきます。
中には得意げに走りながらバクテンやでんぐり返しをする子もいました。
ナイルに落ちる夕日を浴びながら、この子達の顔がなんと爽やかで生き生きと 輝いていた事か・・・。
ふっと、日本の受験地獄で疲れて可愛げのない子供達の事を思いだし、
何故か 感無量で胸に熱いものがこみ上げてきて涙ぐんでしまいました。
気づいたら友達も涙ぐんでいました。 身を持ってウルルン滞在記を体験した感じです。

色々旅行してそれぞれの良い思い出は沢山ありますが、これほど感動した事は ありません。


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