このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
韓国は日本ほど温泉に恵まれてはいないが、温泉がないわけでもない。
今回の旅行ではトンネ・ユソン・オニャンの韓国3大温泉(?)に浸かって来たので、各温泉場の様子と驚愕の韓国温泉事情についてレポートします。
トンネ(東莱)温泉はプサンの北外れにある。豊臣秀吉の朝鮮出兵時の頃はプサンとは別の街だったようだが、今はプサンの中心部まで地下鉄も通じるなど、プサンにすっかり取り込まれてしまったようです。ソウルからの高速バスが着くバスターミナルもトンネ地区にある。たぶん、高速バスターミナルから地下鉄トンネ駅までバスかなんか出ていると思うが、私は歩いてしまいました(^^; 地下鉄といってもトンネ周辺は高架になっているので、駅を見失うことはないでしょう。
トンネから2駅でオンチョンジャン(温泉場)駅。駅舎は何の変哲もない高架駅で、温泉ムードを掻き立てるものは何もありません。しかも、温泉への案内板らしきものも見当たりません(ハングルの案内板しかなくてわからなかっただけかもしれませんが)。が、温泉は駅からさほど離れているわけではなく、駅前の道路を渡って山側に歩いて行けば自ずとわかります。
ガイドブックによればホテルでも頼めば入浴させてくれるとのことですが、語学に自信のない私は迷わずホシムチョン(虚心庁)へ向かいました。ホシムチョンは日本の健康ランドとほぼ同じと考えてもらっていいのですが、日本のものよりもちょっとゴージャスな雰囲気が漂っています。"Weding Hall"がある健康ランドなんて日本にはないわな。
入浴料6,600W。ちなみにホシムチョンは「地球の歩き方」2001年版には掲載されていましたが、2002年版からは削除されてしまいました。プサンまで出かけて行って健康ランドでゴロゴロする奴はいないってことでしょうか(^^;
フロントでお金を払うとロッカーの鍵をくれます。ロッカーは縦長。これも日本の健康ランドでよく見かける奴で、荷物が多いと中身を出さないとロッカーに入れられないのが難点です。刺青客は入るなとか、酔っ払いは注意しろとか書いてあるますが、挿絵がちょっと不気味です(写真)。
タオルは前もってもらえず、脱衣所に置いてあるものを適当に使うシステム。ちなみに赤のタオルは体洗い用、白のタオルは体拭き用と決まっているようです。
タオルといえば、韓国には入浴時にタオルを頭に載せる習慣はないようです。
お湯は限りなく単純泉。健康ランドらしく塩湯やヨモギ湯などを含め大小様々な風呂がありますが、ややぬる目の風呂が多いようでした。当然垢擦りコーナーもあります。
シャンプーやせっけんは備え付けのものがない代わりに、風呂用の小物を預かってくれるようです。銭湯感覚で毎日ホシムチョンに来る客もいるのでしょうか?
さて韓国の温泉で最大の驚きだったのは、風呂場では老いも若きみんなフリ○ンなことです。さすがは誇り高き韓国男子。タオルで前で隠すような卑劣なことはせず、前をプラプラさせながら浴室を闊歩しています。それだけでも十分驚きなんですが、大温泉の白いサマーベットにもフリ○ンのまま寝転んでいる姿は相当異様です。
韓国のフリ○ン文化は奥が深い。風呂場の一角にあるドリンクスタンドでは若者がフリ○ンのままコーラを飲んでいますし(支払いはどうなっているのだろうか)、足湯に浸かりながらフリ○ンで将棋を指しているオヤジもいます。なぜこれほどの衝撃的事実が日本に伝わって来ないのでしょうか。
風呂上りにはシャツとパンツを借りてレストルームでお休み。まったく健康ランドそのものです。
港町の印象が強いプサンですが、トンエにはまた違った街の顔があります。
ユソン温泉はテジョン(大田)郊外にある伝統ある温泉です。テジョン駅からバスで約30分ですが、テジョンの中心部が駅周辺から新市庁のある西北地区へ移っているため、町外れの感は全くありません。なお、テジョンは地下鉄の工事中で、主要道路のそこかしこで道幅が狭くなっており、半ば交通マヒに陥っています。
川を渡るとすぐ大型ホテル群が立ち並ぶ温泉街に入りますが、道やホテルがあまりにも整然としているので、温泉街というよりはビジネス街に近い感じすらします。日本で言えば石和温泉(山梨)、湯の川温泉(函館)や湯田温泉(山口)みたいな感じでしょうか。
ユソン温泉でもホテルの日帰り入浴サービスを受けられます。入ったのはユソンホテル。日帰り入浴に力を入れているのか、入口がホテルと別になっています(写真)。ハングルで「テウンジョンタン」と書いてありますが、漢字を当てはめると「大温泉湯」となります。入浴料4,000W。フロントでチケットを買って中へ入ります。下駄箱がないかとウロウロしていたところ、靴もロッカーに入れるシステムのようでした。タオルもただで貸してくれますが、タオルには内用・外用の区別はないようです。
湯は平凡で特筆すべきことはありません。垢すり10,000W。サウナ横に盛り塩が置いてあります。
気になったことは脱衣所に散髪屋があること。それにドライヤーで足の指や下の毛、さらにケツの穴まで乾かすオッサンがいたこと。後者は韓国人一般の風習なのか、このオッサンだけが変なのか、よくわかりません(笑)。
ユソン温泉には看板に「日式」と書かれた日本料理が非常に目立ちます。味のほうは実際に入ったわけではないのでなんとも言えませんが・・・ ユソン温泉はパッケージ・ツアーに組み込まれているケースも多いようですが、あまりお勧めできません。温泉ムード皆無。のんびりするなら日本の温泉のほうがずっといいですね。
なお、時節柄でしょうか、ユソン温泉でも1,2を争う規模と目される「リベラ」ホテルでは労働争議が巻き起こっていました。これも日本の温泉地ではちょっと考えられない光景です(写真)。
オニャン(温陽)温泉)はソウル南方、セマウル号で1時間ちょっとのところにある古い温泉です。今回訪れた温泉地の中では最もお勧め。大都市と隣り合わせのトンネやユソンとは違って温泉しかない街なので、韓国にしては温泉ムードがあふれています。
駅舎を出るといきなり駅前に温泉マーク!やはり温泉地はこうでなくてはいけません。またオニャン温泉は大型ホテルだけではなく、銭湯を兼ねたような小規模の温泉宿(写真)が目立つのも特色です。
こういうところに入って見るのも一興ですが、やはり旅の途中では荷物が多いので、ここは「温陽観光ホテル」の日帰りサービスを利用することにしました。
門に掲げられた看板は漢字で書かれており、なにやら古風な雰囲気。大浴場はホテルとは別の遊戯施設と思われる建物の地下にあります(見た目ではわからんので、掃除のオバハンに「モギョクタン、オディエヨ?」と聞きました。観光地なのに英語表記が少ないのはあまり外国人が来ないためかも)。入浴料4,000W也。
ホテルは伝統あるのかもしれませんが、風呂のほうははっきり言ってお疲れ。やや投げやりな感じもします。露天風呂(ノチョンタン)もメンテナンスが行き届いているとは言いがたいものでした。
ここも脱衣所に散髪屋があります(写真)。
入ったホテルがハズレだったのは残念ですが、また行っても良いかなと思います。
このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |