このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

『中國新年歌曲名典』 EMI(Hong Kong)0-7777-78317-2-4


1.春天的降臨    (白虹)    2.大拜年      (白虹・姚莉)
3.恭喜恭喜     (姚莉・姚敏) 4.恭喜大家今年好  (梁萍)
5.拜年       (林黛・嚴俊) 6.春風吹開我的心  (葛蘭)
7.大地回春     (呉鶯音)   8.春之晨      (周[王旋])
9.迎春花      (張露)    10.春天是我[イ門]的 (黛佩佩・黄河)
11.大團圓      (李麗華)   12.春滿人間     (逸敏)
13.過一個大肥年   (林翠)    14.春風曲      (姚莉)
15.春風吻上我的臉  (靜[女亭])

 賀歳專輯のオリジナル盤とでもいえる編集盤です。「大拜年」や「恭喜恭喜」など今でもよく聴かれる曲ですが、さて、オリジナルはといいますとだいぶクラシックの影響を受けた唱法が聴かれます。ですので、このあたりは唱法ではまだ歌謡の世界に到っていません。これらの曲は歌い継がれていったことで、より大衆性を獲得して行ったように思います。
 唱法が明らかに変わるのは「拜年」からで、クラシック臭さは消えています。もっとも、アルバム自体は録音順になっているわけではありませんから、呉鶯音の後ろに周[王旋]が来ていますし、姚莉は14曲目でも登場しています。
 ところで、呉鶯音と周[王旋]が並んでいますので唱法を比べるには都合がいいかもしれません。両者ともソプラノ系の声ですが、周[王旋]の高音がクラシック色が強いのに対し、呉鶯音の高音の方がソフトであるようにように思います。張露もソプラノ系ですから、周[王旋]のクラシック臭さは解りやすいでしょうか。とはいえ、「春之晨」が名典に相応しい曲であることも疑いのないところでしょう。
 歌手を見ますと女性が主体で、男性はあまり出てきません。姚敏は音楽系の人間ですが、嚴俊や黄河の歌い方などあまり歌手らしくありません。もっとも姚敏の歌い方も同様で、自然な発声をしているともいえる唱法です。「大團圓」でも男声の合唱がありますが、クレジットはありません。ただ、姚敏が作曲ですので、姚敏の声だろうと思います。
 女性についても、周[王旋]が売れたことからソプラノ系の歌手が人気を占めていましたが、林黛などはアルト系ですから、女性歌手もヴァリエーションが広がっていったことが賀歳曲からでも窺うことができます。林翠と姚莉が並んでいますので較べてみますと、姚莉のものはクラシック唱法です。林翠の方はむしろもっと泥臭い歌い方になっていますが、これが歌謡の進化でしょう。

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