このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

= 路 線 探 訪 =
J R 豊 肥 本 線(大分〜熊本)




    
豊肥本線は、大分⇔熊本間を九州山地のほぼ中央部を横断して結ぶローカル線で、その途中に阿蘇山等の 雄大な山々を見ることが出来ることで有名な路線です。今回は、大分から熊本までの沿線の様子を写真を交えて紹介して いきます。

(写真2:中判田駅)
大分駅を出発した列車は、駅構内で同じく九州山地を横断する路線の久大本線と分かれ、しばらくは日豊本線と並行して走り、大分川を越え、電留線が見えると右に大きくカーブして 日豊本線に別れを告げ、ひたすら西進します。途中しばらくは郊外の住宅街を走り、敷戸付近で国道10号線と並走する形で中判田まで進み、高速道路のバイパスとの合流付近にある中判田まで進むと 、住宅や商店等が建ち並ぶやや賑やかな街並がひろがってきます。
列車は中判田を過ぎてからは国道10号線と引き続き並走しますが辺りは徐々に山間部へと入り、沿線に見える建物もまばらになり、山間部を竹中、犬飼(いぬかい)へと進み、大野川を挟んで国道10号線と並行して走ります。そして、川沿いの小さな集落が見えてくると犬飼 へと到着します。
(写真3:中判田〜竹中)

(写真4:犬飼駅)
犬飼付近で並走する国道は延岡方面(国道10号)、熊本方面(国道57号)に分岐し、列車は双方の国道とも離れ、やや南へと進みます。この付近まで来ると、駅間距離も長く、トンネルも徐々に多くなります。 三重町付近になると、付近には多少の家々が立ち並ぶ盆地の小さな町に入り、列車は三重町駅に着きます。
更に、三重町を出発した列車は山間部を縫うようにして走り、小刻みにカーブし、トンネルも多く、豊後清川、緒方、朝地などの山間の小さな町の中を進みます。
(写真5:豊後清川付近)

(写真6:竹田市街)
列車はこれらの小さな町を過ぎてしばらくは山間部を通り、やがて、盆地の中の街並みが見えてくると史跡「岡城址」、名曲「荒城の月」などで有名な豊後竹田に到着します。この駅では、列車が到着するたびに「荒城の月」のメロディーが流れることでも有名になっています。
大分方面からやって来る列車のほとんどは、当駅止まりとなっており、この先熊本方面へは乗り換えとなり、山を越えて熊本県側の宮地までの間は本数もかなり少なくなります。
(写真7:豊後竹田駅構内)

(写真8:豊後竹田〜波野)
列車は、豊後竹田駅を出発すると、更に険しい山々を高らかにエンジン音を鳴り響かせながら20‰を超える連続上り勾配の中を突き進み ます。列車は豊後荻駅まで来たところで一旦下り列車との離合の為、数分間停車します。そして、再び走り出し、小刻みに連続するトンネルを抜け、滝水で県境を越えて熊本県に入ります。
波野を過ぎ、坂ノ上 トンネルを抜けると、今度は逆に下り勾配が続き、小刻みにカーブを繰り返し、やがて遠くに阿蘇の山々が見え始めると、列車は宮地駅に到着します。
(写真9:波野〜宮地)

(写真10:宮地〜阿蘇)
列車は、宮地駅を出ると、先程とは車窓の景色もがらりと変わり、雄大な阿蘇五岳を左手に見ながら 平坦なカルデラ内の北側の田園地帯をいこいの村、阿蘇、内牧、市ノ川、赤水へと進みます。途中の阿蘇駅などでは阿蘇山をはじめとする付近の観光地の最寄駅ということもあってか、多くの観光客が乗り込み、車内は幾分か賑やかになります。
赤水駅を出ると、再び山間部へと入り、阿蘇の外輪山の切れ目を伝って33パーミルの急勾配を下って行き、立野駅近くになると列車は進行方向を一旦逆に切り替えて下り、立野駅 に着きます。この立野駅は最近では数少ないスイッチバック駅ということでも有名です。
(スイッチバック:急な斜面を登る線路をZ字形に敷設して勾配を緩め、列車が前後を交互に変えながら進む様にした仕組み)

(写真11:赤水〜立野)

(写真12:瀬田〜肥後大津)
列車は更に連続する急勾配の中を下り、麓にある瀬田駅へと向かいます。 瀬田駅を出ると列車は平坦な田園地帯を再び進み、肥後大津へと進みます。同線は現在では肥後大津から熊本までの間は電化され、 この先は列車の本数も多くなっています。
肥後大津を過ぎる頃から辺りには郊外の街並みが広がり始め、 原水、三里木(さんりぎ)、へと進み、九州自動車道が見えてくると、武蔵塚に到着します。付近は郊外の住宅街となっており、乗客もかなり増えてきます。
(写真13:武蔵塚駅)

(写真14:水前寺〜新水前寺)
この3駅を過ぎると列車は九州自動車道をオーバークロスして徐々に熊本の市街地へと入り、竜田口、東海学園前へと進み、この2駅を過ぎると辺りはビル等が立ち並ぶ都市部となり、水前寺を通り、路面電車を横切り、新水前寺、南熊本、平成へと進み、左手に鹿児島本線 が見え始めると右方向へ大きくカーブして北へと向きを変え、終点の熊本に到着します。
尚、所要時間は普通列車乗り継ぎの場合、約5時間。特急列車の場合、約2時間40分です

BGM/君住む街へ ,from MUSIC CUBE

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