石垣島出身の人に聞いた話。子どもの頃、みんなで手漕ぎの船に乗って、竹富島に遊びに行ったんですって。
　さんざん遊んで、さあ帰ろう、と船に乗ったのはいいけれど、漕いでも漕いでも対岸の石垣島に着かない。潮の流れが往きと逆になってるし、遊び疲れて力も思うように出ない。そのうちに日も暮れてくる……

「石垣に着いた時は、ホント、助かったぁー、と思ったさぁ」

　島の子どもたちは、こうして自然のおそろしさを骨身にしみるように覚えて成長していくわけです。まるで映画「うみ、そら、さんごのいいつたえ」の世界ですよね。

　にしても、無事帰れて、本当によかったよ。ね、Ｈさん（笑）。

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　竹富島に行くと、いつも昼ごはんは「やらぼ」のエビそばです。プリプリのエビがたくさん入ってて、こんなお値段でいいのかしら、と申し訳なくなってしまうほど。このエビそばをおいしく味わうには、絶対殻をむかずに食べること！　カルシウム補給したなーという満足感も味わえます。

　「やらぼ」は日本最南端のお寺兼民俗資料館である「喜宝院」のすぐ隣です。正式名称は「海老入り野菜そば」で、97年5月現在、料金は1,000円となっていますが、それでも充分お得だと思います。

　さて、ここで正しい(?)食べ方を伝授いたしましょう。まずそばが来たら、卓上のピイヤーシ及びコーレーグース（どちらも沖縄独特のスパイスです）を適宣ふりかけます。そばを先に食べるかエビを先に食べるかは個人の好みですが、エビを食べるときは、まずそのままその背中にかぶりつきます（至福の瞬間！）。一緒についてくる殻入れには尻尾の先だけ捨て、頭はそのままおつゆの中に残します。そばを食べ終えた後、再び頭をつまみ上げ、頭にしみこんだスープを吸ってみて下さい（これがとっても美味！）。胃袋に自信があれば、頭も尻尾も全部食べ尽くすのもよろしい。