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東京ディズニーシー見聞記 (2001.8.11)
ある日、浦安市役所から一通の手紙が届きました。
税金の追徴とかじゃないだろな、とおそるおそる開けてみたら……なんと!
市長からのお知らせで、今年の9月4日にオープンする「東京ディズニーシー(以下TDS)」に浦安市民のみなさまをご招待します、と書いてあるではありませんか。
いや、市長もやるじゃん、というか、オリエンタルランドも太っ腹というか……
とその時は思ったのですが、後で習志野に昔から住んでる知り合いから、東京ディズニーランド(以下TDL)がオープンした時も、浦安市民は無料ご招待されたよ、と聞きました。前回はなにしろ日本に前例のない画期的なテーマパークだったから、浦安市民は近隣地域の人たちからずいぶんうらやましがられたものだよ、とのこと。ふーん、そうだったのか……
浦安市民は全部で12万人ほどいるそうで、全部いっぺんに招待しちゃうと大変なことになってしまうため、8月の11、12日と18、19日の4日間に振り分けられていて、わたしの招待日は11日になっていました。本人のみの招待なので、ひとりであんなとこ行くのもなんだけど、まあ、招待してくれる、というなら、行かなくちゃ損だし……
というわけで、行ってきました。以下はそのリポート。
さて、11日の朝、家を出てバス停に向かったわたしの目に入ったのは、すでに延々とできていた行列。
「しまった、出遅れたか」
約3万人の浦安市民が同じ目的地めがけて移動するのですから、予測しとくべきでした、この事態。のんびり「ちゅらさん」なんか見てる場合じゃなかったなぁ。とほほ。
結局バスに乗り込めたのは30分ほど後でした。
| バスを待つ人々 |
浦安市民の特権(^^;) これはパスポートのほんの一部です。 全体はお見せできません。あしからず。 |
TDS入口のチケットブースで、入園引換券と「浦安市民プレビューパスポート」を交換してもらって、いざ入場。
ゲートを入ると、目の前には巨大な地球儀……というか、地球をかたどったオブジェ。海の部分に水が流れていて、これがこのテーマパークのシンボルなのだそうです。その横には、ヨーロッパの中世都市の街並みをかたどったような建物群がありました。ここからして、「おおっ」と思わせる存在感。よく見ればやはり本物のリアリティにはかなわないものの、テーマパークの導入部としては今までにちょっと見たことのない力作です。
そこを抜けると、中がTDSのメイン部分です。まず目に入るのが、大きな火山を背景とした港の風景。TDLと同じように、こちらも園内がいくつかのエリアに分けられていますが、この部分は南欧の港町をイメージした「メディテレーニアンハーバー」です。
まずとにかく、園内をぐるっとひと回りしてみることにしました。それにしてもすごい人です。まわりを歩いている人がみんな「ご近所さん」かと思うと不思議な気分。もっとも、この日入場した人が全部浦安市民かというとどうやらそうではないようで、別系統の招待客も来ているようです。南欧の港町からローマ時代の遺跡らしき石柱や廃墟の散在するエリア(ブドウ畑まである)を抜けて、火山の外輪山の下をくぐって次のエリア「ミステリアスアイランド」へ。ここは有名なジュール・ヴェルヌのSF(というより空想科学小説と言ったほうがぴったりくるけど)、「海底二万マイル」の一場面に出てくる秘密基地。ここには人気アトラクション「センター・オブ・ジ・アース」があって、もうすでに待ち時間2時間ほどの大行列ができていました。
TDSでは一部アトラクションに「ファストパス」という一種の予約制度があるのですが、わたしは長時間の行列はイヤだし、予約してまで乗りたいという根性がない……というより、この手のアトラクションはだいたい「スピード&スリル」系で、昔TDLの「スペースマウンテン」で懲りて以来、そういうものには極力近づかないようにしているので、今回もパス。先を急ぎます。
人魚姫の世界「マーメイド・ラグーン」を抜けて、アラビアン・ナイトの世界「アラビアンコースト」に来たところで、ひとつくらいアトラクションに入ってみるか、とたまたますいていた「シンドバッド・セブンヴォヤッジ」へ。これはTDLの「カリブの海賊」に似ていて、ボートに乗って「シンドバッドの冒険」のさまざまなシーンをめぐるもの。人形の動きは精巧だけど、やはりはじめの2〜3シーン以降は……誰かと一緒にツッコミを入れながら見るならいいけど、ひとりだと飽きるなぁ。あ、でも、ベリーダンスのおねーちゃんの人形がなかなか色っぽくて笑えます。やはりTDLより「大人むけ」というコンセプト(中でお酒が飲めるのは有名な話)のゆえんでしょうか。
その次の「インディ・ジョーンズ」の世界「ロストリバーデルタ」に来ると、まわりに植えられている木々も熱帯雨林系。デイゴにガジュマル……じゃなくてたぶんその仲間の園芸種なんだろうけど、こういう植生に親近感を感じてしまう自分っていったい……それはともかく、いくら湾岸とはいっても冬は寒いと思うんだけど、大丈夫なのかなあ、このへんの植物。
ここでちょっと、弟に電話して実況中継。うらやましがらせてやることにします。
「もしもし。ねーさんです。今どこにいるでしょう……ふっふっふ」
そうそう、携帯の人は大丈夫だと思うけど、わたしと同様PHSユーザーの人は、たぶん園内北半分くらいでしかこういう芸当はできません。電波が届かないようなのです。ご注意を。
さて、このあとのエリアを反時計回りにざっと紹介してしまうと、未来のマリーナ「ポートディスカバリー」、20世紀初頭の「アメリカンウォーターフロント」となっています。「アメリカンウォーターフロント」には豪華客船S.S.コロンビア号があって、ここにはレストランが入っていますが、レストランに入らなくても船の上にはあがれます。この上がたぶんTDSで唯一、「外の現実世界」が見える場所でしょう。といっても、見えるのはほとんど海なんだけど。
だれか「タイタニックごっこ」やらんかなぁと思ったんだけど…… |
右端に見える建物はシェラトン・グランド・トーキョーベイ。 |
TDSの最大の特徴は、「ディテールの徹底的な作り込み」でしょう。小道具まで手を抜いてない。
たとえば、園内をぐるりとめぐるボート「トランジットスチーマライン」の発着場に雑然と配置された船荷とか、「アメリカンウォーターフロント」の街並みにべたべたと貼られているポスターとか、相当こだわってます。そういうところにチェック入れながら見て歩くほうが、わたしにとってはスピード&スリル系アトラクションより面白い。
また、そういう細部に凝りまくっているから、記念撮影のしがいもあります。それはTDS側も最初から意図していたようで、あちこちに記念撮影用ポイントが指定されているという念の入れようです。ということは、ここに来るときにはカメラは必需品、フィルムは多めに用意すべし、ということでもあります。わたしでさえ、デジカメだからということもあって、一日で80枚近く撮ってしまいましたからね〜。
TDSで見逃せないのが、一日二回の大々的なショーイベント。1回目が午後2時半に始まる「ポルト・パラディーゾ・ウォーターカーニバル」で、ディズニーのキャラクターによる水上パレードを中心にしたショーなのですが、すごいのがイルカ型水上バイクのパフォーマンス。猛スピードで行き違ったり急旋回したりも相当訓練したんだろうなと思うけど、水上バイクにふたりが乗って、うしろの人が5連、10連のスポーツカイトをあやつる技にいたっては、もう感嘆のひとことにつきます。このショーだけは絶対見逃すべからずです。
できれば「メディテレーニアンハーバー」の両端あたりがベスト・ビューポイントなので、早めに場所取りしましょう。わたしはちょっと出遅れてしまって好位置をキープできず、水上パフォーマンスはともかく、地上でのパレードやダンスがよく見えませんでした。ちょっと残念。
2回目が夕方の「ディズニーシー・シンフォニー」で、今度はわたしも45分前からすわりこんで待ちました。30分前にはもう、「メディテレーニアンハーバー」エリアは人がいっぱい。夕食の時間とか、帰る前にぜひ乗りたいアトラクションとか、場所取りの時間とか、夕方のスケジューリングはかなり頭脳的にやらないと、ドツボにはまります。
てことは、おみやげを帰りに買っているヒマはない、ということでもあります、はい。
「ディズニーシー・シンフォニー」のほうは、出てくるキャラクターはミッキーマウスのみ。あとは、まあ、いわば水上花火ですね。確かに音と光のスペクタクルはすばらしいけど、ショーとしては「ウォーターカーニバル」のほうが上かな。
これが終わると、かなりの人が帰り支度をはじめました。バスや電車が混まないうちに……ということだと思いますが、実は、ここで帰ってしまった人、ちょっともったいないことしました。だいたい30分くらい後に、TDLのほうがフィナーレに突入し、花火が……
この花火はTDSの北側にあがるので、「アメリカンウォーターフロント」エリアから見るときれいですよ。
往きのバスで懲りたので、帰りはちょっとゆっくり帰ろうと思って、「ディズニーリゾートライン」に乗って舞浜駅に出ました。リゾートラインの駅とJR舞浜駅をつないでいるのが最近話題の「イクスピアリ」。実はわたしも来るのは今回がはじめてだったりする(笑)。
ここからバスに乗って帰ったわけだけど、結局また行列に並ぶはめになりました。まあ、帰りはすわって行けたので少しはマシだったけど。
いやー、疲れた疲れた。浦安市民の1/4のみなさんも、おツカレサマでした。
園内での写真はいっぱい撮ったのですが、残念ながら、ここにお見せすることはできません。ディズニー社はとっても著作権にうるさいのです。
わたしとしてもホームページにクレームつけられる危険はおかしたくないので……(^^;)
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