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カンチャナブリ


誰にもわかるタイ語講座



1.タイ語の勉強(はじめに)・・・・・2006/5/18
私は言語の研究者でも何でもありませんが、タイ語をマスターしようと日々少しずつ努力を続けているだけの者です。

タイ語を覚える努力を続けながら、言葉について色々と深く考えるようになりました。と言いますのは、タイ語や他の東南アジア諸国の言葉には発音に声調があり、各国の言葉の発声法に関しましては日本と韓国を除く他の東・東南アジア諸国の発声法は中国語と大変に良く似ていると思っているからです。

どういうわけか、日本語と韓国語は発声法が大変良く似ていて、この2ヶ国だけが他の国々とは発声法が大きく異なるように私は思っています。この辺は、歴史的な関係から来るものなのでしょうか。

タイ語には長・短それぞれの母音が9種類、2重母音が3つ、そして「コーカイ」として日本語の「あいうえお」のように習う文字が44(現在、2つは廃字)文字あり、その文字のうち頭子音(音節の頭に置かれる子音)としての発音が21、末子音(音節の最後に置かれる子音)としての発音が9つとなっています。つまり、1つの文字の置かれた位置によって発音の仕方が変わるわけなのです。これらの文字に種々の母音の記号が組み合わされて単語を構成しているわけです。そして、それに声調記号がさらに加わって単語の種類に厚みを増しています。

子音には2重子音もあり、これは11種類の組み合わせがあります。

単語の発音に際しては、先ほど述べた声調の種類として5つの声調があり、音の高低で単語の意味を区別しています。5つの声調とは、「平声」「低声」「下声」「高声」「上声」という音の高低の変化のことです。

平声とは、普通の高さで平らに発音することです。救急車のサイレンの音(ピーポーピーポー)で説明しますと、「ピー」という音の高さに相当します。

低声とは、平声よりも低い所で平らに発音します。救急車の「ポー」という音の高さに相当します。

下声とは、高いところから下がりながら発音します。救急車の「ピー」という音よりも少し高い音で始まって、「ポー」という音まで一気に落ちていきます。

高声とは、高いところからちょっと上がりながら発音します。救急車の「ピー」という音よりも少し高い音で始まって、少し尻上がりに発音します。

上声とは、低声の高さから上がりながら発音します。救急車の「ポー」の音から始まって、「ピー」という音よりも少し高い音まで一気に上がっていきます。

タイ語では日本語の発音はすべてできますが、逆に日本語には無い発音がタイ語には多くあります。そのために、私は聞き取れても発音ができない単語が多くあるのです。発音の基礎学習が私は出来ていないためです。

私は研究者ではありませんので厳密なレベルまでは理解していませんが、タイ語は1つの単語は1つの発音となっているように思います。例えば日本語の場合で説明しますと、日本語の「山(さん)」という単語は同じ読み方のものをコンピューターで検索しますと140ほど見つかりました。さらに日本語は、音読みと訓読みで単語の読み方を変えていますが、そのような使い方をタイ語ではしていません。1つの単語は1つの特定された発音なのです。そのために沢山の発音による言葉の区別があり、聞き取り能力が大変に重要なのです。そして、それだけ言葉も沢山あります。

これは逆に発音能力にも言える事で、タイ人が日本語の歌を歌いますと、少し練習しますと日本のプロ歌手顔負けの歌唱力となり、とても私は恥ずかしくて彼らの前ではカラオケはできません。細かな音の使い分けが大変に優れているからなのです。

タイ語の単語についてですが、タイ語では基本的な言葉の組み合わせで単語が作られていますので、単語は比較的覚えやすいのが特徴的です。いくつか例示しますと、タイ料理の「トムヤムクン」とは、トム(煮る)・ヤム(ライムと唐辛子を入れて辛酸っぱく和える)・クン(海老)の各単語の合成語ですので、意味は何となくわかることと思います。また「本屋」とは「ラーンカーイナンスー」と言い、ラーン(店)・カーイ(売る)・ナンスー(本)の合成語です。

タイ語の文法につきましてはこれから少しずつ紹介していきたいと思いますが、日本語との比較で特徴的な点だけを前もって説明しますと、基本的には動詞と形容詞の明確な区別がなく、そして動詞は変化も活用もしませんので過去形などと言うものもありません。現在形か過去形かなどは文章内の前後関係で判断することになります。さらに、日本語の助詞に相当する言葉もありませんので、言葉を並べていけば正しい文章になってしまいます。また、句読点もありませんので、適当な文章の切れ間にはスペースを挿入することになります。そして、口語文と文語文の相違もありますが、その差異はそれほど大きくはありません。

以上、簡単にタイ語の世界を紹介しましたが、今後少しずつ実際の会話の世界に入っていきたいと思っています。




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