このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください



寝台特急さくら号と長崎の旅

2005(平成17)年1月8日(土)
東京〜名古屋
3 (寝台特急さくら号)
寝台特急さくら・はやぶさ号の牽引機
発車案内板

1959(昭和34)年7月20日から運転を開始した、寝台特急「さくら」号。
その愛称は、「富士」とともに、日本で最も古い歴史を持っています。
しかし、2004(平成16)年11月末に報道された「さくら号廃止」のニュース…。
日本の定期列車としては最も長い距離を走る寝台特急さくら号は、2005(平成17)年2月28日をもって、廃止されることとなりました。

いつかは乗りたいと思っていた「さくら」号に、もう乗れなくなってしまうと知り、念願だった長崎の旅を新たに計画し直し、今回の旅となりました。

さくら号の発車する東京駅10番線ホームに上がると、大分行きの寝台特急「富士」号が発車を待っていました。
富士号の発車を見送り、しばらく東京駅の中をぶらぶらとした後、再びホームへと戻りました。
さくら号に乗車できるという事で何となく落ち着かず、ホームをうろうろとしていると、いよいよ列車が到着しました。
到着した列車のうち、前寄りの1号車から6号車は、熊本行きの寝台特急「はやぶさ」号、後寄りの7号車から11号車がさくら号となっており、2つの列車が併結された状態で九州を目指します。
まずは、列車に乗り込み、荷物を置きに座席へと行くと、向かいの寝台には、2人の小さいお子さんとお父さんがすでにいらしていて、お父さんから「よろしくお願いします」と声を掛けられました。
撮影のため、またホームに戻りましたが、発車までは10数分しかなく、色々と写真を撮っているうちに時間となり、あわてて列車に乗り込みました。
18時03分過ぎ、ガクンという軽い衝撃とともに、寝台特急「さくら・はやぶさ」号はゆっくりと動き出しました。
いよいよ19時間に及ぶ、長い旅が始まりました。

左上:寝台特急さくら・はやぶさ号の牽引機
右上:発車案内板
左中:「特急さくら 長崎」の方向幕
右中:9、10番線ホームにて
(以上、東京駅にて)
左下:新橋駅を通過

「特急さくら 長崎」の方向幕
9,10番線ホームにて
新橋駅を通過

こだま号と併走
9号車通路

発車してすぐに、東京駅で買った「SPFナチュラルポークかつ弁」を美味しく頂きました。
寝台特急「さくら・はやぶさ」号は、週末の首都圏を通過していきます。
最初の停車駅、横浜駅を過ぎてからは、次第に外の景色も住宅地の灯かりへと変わっていきました。
列車は、熱海駅、沼津駅、富士駅、静岡駅と停車していきましたが、ただただ外の景色を眺めたりしているだけで、あっという間に時間が過ぎていきました。
本当に、ここまで心地よい時間は、日常生活では味わうことができません。
21時になり、お休み放送が流れ、減灯されました。
浜松駅を発車した後、同時刻に発車の新大阪行き新幹線「こだま」号と少しばかり併走しました。

左:こだま号と併走
(浜松〜高塚間にて)
右:9号車通路

名古屋駅ホームにて
車内より

豊橋駅に停車した列車は、三河大塚駅近くのフェスティバルマーケットの観覧車の横を通りすぎました。
車窓に赤い名鉄の電車が見え始めました。
高速道路の高架橋も見え始め、都市が近づいていることがわかりました。

そして、22時44分、寝台特急「さくら・はやぶさ」号は、名古屋駅に到着しました。
すでに減灯されている車内は、すっかり夜中という感じですが、隣りのホームでは、まだまだ普通列車を待つ人々の姿が見られました。
確かに、普段の生活において23時頃といえば、普通に起きている時間ですので、その辺りでもこの空間が日常とは違った特別な空間なんだなと感じました。
この列車にも名古屋駅からの乗客があったようで、指定された寝台を探して通路を通る姿が見られました。

わずかな停車で名古屋駅を発車しました。

左上:名古屋駅ホームにて
右上:車内より
左下:駅前の灯かりが遠ざかる

駅前の灯かりが遠ざかる



旅の記憶 トップページ 寝台特急さくら号と長崎の旅
2005(平成17)年1月9日 -その1-

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください