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日本彩発見&旅打ち倶楽部掲示板
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ふみさんへ-ごみと環境問題について-(長文)
IconMad Jack- 投稿日時:2000年07月16日 02時01分26秒
こんな掲示板があったということに今日気づきました。

というわけでふみさんが2ヶ月以上も前に投稿されたごみ
問題について。

もう用をなさないかな・・・?誰もレスを付けていなか
ったので、今更ながら私が付けておくことにします。

世界のごみ問題。環境問題やごみ問題は先進国だけが考
えている理想です。でもそれだとあんまりなので、その
理由について言及しておきます。

>>積極的に取り組んでいる国。
これは観光収入が見込める地域やヒエラルキーが上の人
が住む地域です。

ご存じシンガポールではごみの投棄には反則金が科せら
れます。産廃などの不法投棄もそうですが、町中で紙屑
を捨てただけで外国人であれ誰であれ反則金が科せられ
ます。話が逸れますがシンガポール航空などは、トイレ
の中で煙草を吸うことも厳禁で、発覚すると罰金が科せ
られます。ですから乗組員が定期的にトイレをチェック
し、煙草の臭いがあるようなら消臭剤をスプレーしてい
ますよ。客から罰金を取るわけには行かないので、黙認
状態というわけでした・・・。

ごみの管理がよくなされているのは、あまり知られてい
ない産油国。アラブやクエートです。あそこは煤と砂塵、
灼熱の国と思われがちですが、石油で得た莫大な利益が
街の美化にも還元されています。中近東は観光地である
が故にごみ問題に積極的に取り組んでいるというよりは、
莫大な富が故にごみ問題にも取り組めるといった方が良
いでしょう。したがって『結果的な観光地』でもありま
す。しかしながら環境を語る上で、産油国はこれから肩
身の狭い思いをするのではないでしょうか?

貧富の差もごみ問題の関心・無関心に少なからぬ影響を
及ぼしています。その顕著な例がインドです。インドに
おけるアッパーソサエティ(観光地を含む)は日本的な意
味では綺麗でありませんが、おおむね過ごしやすい街で
す。しかしながら、この国では依然として物事の多くが
カーストヒエラルキーで決まります。その最下層貧民街
はひどいものです。パック旅行では絶対に予定に入れら
れない街をたくさん見ていますが、空き地には使われな
くなった原付や車、なんだか得体の知れない機械から医
療廃棄物に該当するものまでバラエティ豊かなごみを、
なぜか知らない糞尿の臭い付きで散見できるでしょう。
ちなみにそういうところは治安も衛生環境も悪いです。
先日放送されたNHKの特集に出てきたムンバイ・インド
にも行ったことがあります。ご覧になった方もおられる
かも知れませんが、あそこは映像から直感できる以上の
地獄さながらの光景が広がっています。あそこでは環境
問題より金銭的な利益が優先されている。でもそうさせ
ているのは先進国であったりもします。

ちなみにヨーロッパで一番ごみ問題に積極的に取り組ん
でいる国はドイツです。欧州随一のこの工業国家は川は
汚すわ森は荒らすわで結構ひどいことをしてきた国です
から、環境への配慮を真っ先に考えることができる地盤
は整っていたようです。

>>全く何もしていない国
ありません。ヒエラルキーが上の人が住む辺りは神経質
なくらいにごみの管理が行き届いていますが、下の人が
住む辺りは『ごみの中に住んでいるから下の人』だとい
うのが図式化しているような気さえしてきます。日本で
はあまり報じられることはありませんが、アフリカはす
なわち独立と戦う戦士の国です。内戦、民族衝突、武力
紛争が慢性化している国ではごみ問題や環境問題を論じ
ている暇はありません。私が行ったリビアやエリトリア
などではごみよりも地雷や飛んでくる砲弾やゲリラの方
が問題でした。しかし都市部から少し離れたところには
インドと同じように、ごみが山になっていたり、その中
に人が住んでいたりと・・・。ひどいものです。

ごみ問題や環境問題を語る上でもやはり南北問題や国家
レベルの貧富の差というのは少なからずあるようです。
世界のごみ問題を語るとき、そこにはインカムアベレー
ジがみんな似たような日本では語るに語れない悲しい物
語があります。私たち日本人の間で環境問題への取り組
みとして、もしくはごみ問題へのそれとして金が動くと
き、発展途上国では人の生命が動くことが多々あります。
しかし日本人としての私がそのような場所にいき、生命
が軽んじられるのを目の当たりにするとき、わき上がる
嫌悪感はその場の光景にではなく、日本を含めた先進国
の身勝手さに向けられます。ここではそこまでは言及し
ませんが、国際的な環境問題やごみ問題を語られるなか、
その過程で先進国の宴の後を片づけ続ける発展途上国が
あることを知れば、それがいかに困難なことか思い知ら
されます。

『一般大衆が環境を保護してもらいたがっていると思っ
たら大間違いだ・・・大衆が求めるのはいつでも個人の
安楽なのさ。』
そういった作家がいましたよ。

ごみ問題や環境問題が自分の生活レベルや個人的な満足
度が低下するところまで行くようなら、そんなことは語
られすらしないもろくも危ういものです。環境問題に取
り組むことは決して素晴らしいことではありませんよ。
綺麗なものばかりを見ている人の陰には必ず汚いものば
かり見続けなければならない人が必ずいるものですから。

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