このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

樽見鉄道(乗車区間:大垣〜樽見)  1998年7月28日

大垣発25に乗り込み発車を待つ。樽見鉄道は大垣駅の一番端にホームがある。15時8分定刻通り大垣から樽見に向かう。

大垣を出てしばらく東海道本線と並走。揖斐川を渡ったところで左にカーブそこからまっすぐ進む。線路の周りは、小さな集落がぽつぽつある程度。これから向かう樽見方向には山がそびえ立つ。席が埋っていた車内は、本巣につくと私も含めて7〜8人程になってしまった。ここでトラブルが発生。運転手が本巣で交代のはずが、おそらく交代する運転手「みのさん」がなぜかいないため、その運転手が運転を続けることに。

途中の駅で乗る客もいないまま、おばちゃんが降りてしまって私と友人T.R氏と目つきの悪い高校生の3人だけで終点の樽見に到着。ここで運転手に「切符を下さい」と頼むと、「まぁいいけど」とちょっと疑っているような顔で言われた。駅舎は丸太で作ったしゃれたものだった。しかし、あたりに家がなぜかない。その高校生も迎えに来ていた車でどこかに行ってしまった。

10分後折り返しの30に乗り込み発車を待っていると先ほどの運転手が、「切符」を5枚くらいくれた。そのあと「その辺に捨てないでね」と言われた。この俺が捨てるはずないだろと思っていると、「どこ行って来たの?」と聞かれた予定表を見せると、「ご苦労さん」と言われた。どやら完全に鉄道マニアと見破ったらしい。

そろそろ時間なので運転台につく。名鉄美濃町線の一部が廃止になったことについて語っていた。しばらくして名鉄谷汲線の線路が見えた。「あ、谷汲線じゃん」とつぶやくと「あぁそうだよ。早くて4,5年で廃止になるという話だから、早く乗っといたほうがいいよ」と言っていた。本巣でやっと乗客が数十人乗り込む。そして終点大垣。お金を入れてレールバスから出る。

最近、田園風景の中単線で1両のレールバスが走るこの鉄道にまた乗りたくなった。そして切符をくれたあの運転手にもまた会いたくなった。

最近ふと思ったが、みのさんは一体どうなったのか気になる。

 

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