このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

 

温  泉  に  関  し  て

 

温泉を語るときに忘れてはならないのがその成分と効用です。 日本では古くから効能に着目し

戦い傷ついた兵士を癒すための湯治場がつくられてきました。

温泉による効能は泉質に関係ない「一般的な効能」と泉質による「泉質効能」に分かれます。

ただ実際にはこの泉質だから、これに効くということはすべてにあてはまりません。

例えば「硫黄泉」といっても温泉地によって、皮膚病などに効果のあるものと、

美肌に効果のあるところなどに分かれ、硫黄成分の濃さも違えば硫黄以外の成分の量や、

アルカリ性と酸性の強さも違う為、それによって効能が異なる場合があります。

 
温泉とは

「温泉法」で定義されていて、「地中から湧きだす温泉、鉱水、及び水蒸気、その他のガス(炭酸水素を主成分とする天然ガスを除く)であり、源泉温度が25度以上であるが、指定された19種類の物質(遊離炭酸や臭素イオンなど)のうち一つでも基準濃度以上を含むこと」となっている。

泉質とは

成分による分類、水素イオン濃度による分類、泉温による分類の3種類がありさらに人体にに対する作用によっても分類される。。含有成分の種類と割合による分類が一般的で、医学的に有効な成分が考慮に入れられ、掲示用は11種類の泉質に大別されるが、昭和54年の改訂で現在では9種類に分類される。

 

 

泉  質  の  種  類

 

 
新泉質名
旧泉質名
効         用
1. 単純温泉
単純泉

ポピピュラーな温泉。含有成分が薄く身体に対する刺激が少なくて無味無臭、無色透明。温める効果が高く、入りごこちがいい。

2. 塩化物泉
食塩泉

湯に入ると体に塩分が付着、汗の蒸発を防ぎ保温効果を高めて体の芯から暖まる。入浴後は水滴を洗い流さず成分を肌に定着させること。

3. 炭酸水素 温泉
重曹泉

皮膚を軟化させて脂肪や分泌物を取り去る石鹸のような働きを持ち、「美人の湯」と呼ばれる。入浴中に手足をマッサージすれば効果が大きい。

4.二酸化炭 素泉
炭酸泉

切り傷、火傷、動脈硬化症、高血圧症

5. 硫黄塩泉
硫酸塩泉

発汗作用が強く、血液の循環を良くし、新陳代謝を高めて無駄なエネルギーを消費する。42度以上の湯に3〜4回出入りする反復浴に効果あり。

6.  含鉄泉
鉄泉

(含銅・鉄泉) (含アルミニウム泉)

7.  硫黄泉
硫黄泉

解毒作用が強い硫黄成分を多く含むため、卵の腐ったような強烈な匂いを発生する。胃腸によく、便秘には飲用すると効果を発揮する。

8.  酸性泉
酸性泉

慢性皮膚病。

9. 放射能泉
放射能泉

温泉から揮発されるラジウムの吸収が鎮静作用を高め、ストレスの解消や不眠症に効果を発揮する。ぬるめの湯にゆっくりと浸かると効果あり。

共通適応性

神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、打ち身、関節こわばり、慢性消化器病、冷え症、健康増進、疲労回復、痔症、冷え性、くじき、病後回復期。

各泉質の効能は、必ず効果があるというものではありません。各地の温泉によって成分の濃さにも差があります。 

営業上、「美肌、美人湯」などの特定効果を宣伝している場合もあります。

また、食塩泉、硫酸塩泉、硫黄泉などでも全く同じ温泉はなく、成分が違う為、効能も異なる場合もありますのでご注意下さい。 

飲泉は飲泉許可のある温泉でしてください。飲泉の際は注意事項をよく確認して下さい。

 

入  浴  方  法

入 浴 の 方 法 と 効 果

かけ湯

入浴前に体の心臓に遠い部分から、お湯をかけることで、血管の収縮をやわらげたり、心臓に負担がかからないようにできる。また、温泉の成分の吸収もよくなる。

かぶり湯

かけ湯と同じで入浴前に頭からお湯をかぶることで、脳貧血の予防となる。

打たせ湯

別名「滝の湯」とも呼ばれ、お湯をたきのように落下させて肩や首筋、腰などを打たせる方法で、温熱と落下させる圧力により筋肉をやわらげる。肩こり、腰痛にも効果がある。

腰湯、足欲

体の腰からした、また足だけを温泉につかる方法で血行を促進する。

歩行欲

膝ぐらいの浅い浴槽でお湯の中を歩く入浴方法。足への温泉の効果と適度な運動によって効果がある。

寝湯

狭い浴槽に横たわり、ややぬるめの温度で20〜30分ぐらい入浴する方法。心身ともにリラックスし、ストレスの解消などに役立つ。

高温浴

草津温泉の代表的な入浴方法「時間湯」などで、高温の温泉に短時間、繰り返し入浴する方法。

微温浴

36〜38度ぐらいのすこし低めの温泉に長時間入浴する方法で「持続湯」とも呼ばれる。高血圧や動脈硬化などに効果がある。

低温浴

大分県の寒の地獄温泉などの代表的な入浴方法で、20度以下の低温の温泉に入浴する方法で神経症などに効果があるとされている。

泥湯

温泉に天然の泥を加えてものに入浴する方法で、温泉の成分以外に泥に含まれる成分による効果も期待できる。神経痛、リュウマチ、筋肉痛など効果がある。

砂湯

鹿児島県の指宿温泉の「砂蒸し」が代表的で砂に体を埋めて入浴する方法で新陳代謝が高くなり、発汗が促進され神経痛などに効果がある。

蒸し湯

天然の温泉蒸気を利用してサウナのように小さな部屋に満たすものや「函蒸し」と呼ばれるように、小さな函に蒸気を満たし、首だけを出して入浴する方法がある。筋肉痛、関節痛や疲労回復、呼吸疾患に効果がある。

熱気湯

秋田県の玉川温泉や御生掛温泉が有名。地面が熱くなった場所に横たわる方法で、神経痛や腰痛などに効果がある。

飲泉

温泉許可のある温泉地では飲泉の表示や専用の飲泉地などを用意している。温泉を飲むことで成分を体の中から直接吸収するため、効果が早い。中でも胃腸などの消化器官に効果がある。泉質によって効果は異なる。

    INDEX     スタートページ     

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください