「砂川研究所謹製」鉄道模型/車両カタログ
| Nゲージ
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プラ製品改造・塗替え
2両 |
実車)
1988年、フジテレビ開局30周年を記念して実現したオリエント急行の日本走行に際して、機関車とオリエント急行客車の間に挿入された控車。
...と簡単に書いているが、今考えても物凄いことをやったものである。ヨーロッパの本線を走行する大型車両を、建築限界の小さい狭軌の路線を走行させたのだ。日本の線路では不都合なステップを切り落としたり、荷物車のキューポラをダミーの小さい物に交換したり... 車両で対応し切れない場合は線路も移動した。時すでに分割民営化されたJR各社であるが、事前に入念なチェックをしてよく対応した。
大きさだけではなく、重量も物凄い。ヨーロッパの標準軌(1,435ミリ)から日本の狭軌(1,067ミリ)に適合させるために台車を振り替えたが、日本の台車ではバネが柔らかいので、特に耐重量用にセッティングした台車を使った。
ヨーロッパ標準の連結器は原始的な「リンク式」である。双方のリンクとカギを引っ掛けてネジを締め上げる。で、連結器の両脇にあるバッファが双方の車両を突っ張っているので、前後に遊びのない安定した乗り心地が得られる訳だ。が、これは日本の連結器とは根本的に構造が違うので、日本の機関車とオリエント急行客車のあいだにアダプターとして連結されたのが、この控車。室内はスポンサーである富士通のイベントスペースになっていたらしい。
このオリエント急行、ヨーロッパで定期運行されている「ベニス・シンプロン・オリエント・エクスプレス」とは違う。「ノスタルジー・イスタンブール・オリエント・エクスプレス」といい、イントラフラグ社がヨーロッパ各地の年代物の客車「ワゴン・リ」を寄せ集めて編成した、正真正銘のレトロ客車であった。しかし現在、イントラフラグ社はなくなってしまった。私も「ワゴン・リ」の消息を知らない。私はこの列車の名物車掌、ダニエル氏とは会ったことがあり一緒に写真を撮ってもらった。模型)
KATO製のナハネフ23旧製品と、TOMIX製マニ50を塗り替えたもの。冗談半分なのでかなり手抜きをしている。しかし一応、後位側妻面はバッファを取り付けた。あとはワゴン・リを買い揃えるのみ(ってこれがたやすくないんだけど)。