このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

鉄道用語事典

このページはきわめてシンプルに、きわめて分かりやすく、鉄道用語について
解説していきます。用語の数は随時更新していきますので、他から聞いた
チンプンカンプンな言葉がありましたらご一報ください。
また、「お堅い用語ばかりはどうも・・・」という人のために
鉄道のサービス分野についても解説しているので旅行の参考にもどうぞ。


アメリカ、ボストン、チャイナ、デンマーク、イングランド(あめりか、ぼすとん、ちゃいな、でんまーく、いんぐらんど)

座席番号のA、B、C、D、Eをこう呼ぶ。かつて小さい駅で指定席の予約をする時、駅員さんが電話で大きな駅へ連絡して取り寄せていました。このとき番号の聞き違いがないようアルファベットをこう置き換えて呼んでいたわけでした。

ATS(えーてぃーえす)

Automatic Train Stopの略。日本語では自動列車停止装置のこと。運転士に危険だから停止せよという警告をまず発し、運転士が了解の返事を送らないと列車が自動的に停止するシステムのことだ。このATSの誤作動について、しばしばトラブルを起こしているようだが・・・。

ATC(えーてぃーしー)

Automatic Train Controlの略。日本語では自動列車制御装置のこと。コンピューターのある司令室からあらかじめ時速何キロで走れという指示が送られ、運転士がこれを無視しても列車は指示された速度になってしまうというシステム。ATSが進化したものだ。

駅寝(えきね)

旅行者が駅で一夜を過ごすこと。駅側にとったら決して好ましくない行為ですしできることならしたくないですね。

エクセレントスイート(えくせれんとすいーと)

寝台列車で二人用の個室の呼び名。スイートを越える豪華寝台で現在のところ日本で最大級の寝台個室だ。なんと寝室と応接室が分かれていて、バスタブ付のシャワーまで完備している。この他衛星放送受信テレビ、ビデオデッキ、オーディオ、カード式電話、専用トイレ、洗面台が完備。この寝台は現在不定期運転の「夢空間」に連結されている。料金も最高値だ。

エル特急(えるとっきゅう)

カッキリ発車、自由席あり、数自慢をキャッチフレーズにして昭和47年に登場した特急の呼び名。語呂が良かったせいかすっかり定着し、JRとなった今でもこう呼ぶ人は多い。時刻表にもいまだに特急、エル特急を区別してある。エル特急のLはラブリー、ラージ、ライナーなどの言葉をヒントに、国鉄がフィーリングで名づけたそうだ。

追っかけ(おっかけ)

お目当ての列車を撮影する時、一ヶ所で構えるだけだったら一回しか撮影できない。そこで列車の長い停車時間を利用して自動車などを使って追いかけ、二ヶ所以上で撮影する行為のこと。しかし付近の道路状況を熟知していなくてはいけないし、並行して高速道路などがないと、追いかけるのは難しい。

押さえる(おさえる)

まだ撮影していない列車を撮影したり、まだ乗っていない線区を訪れたりなど、自分がまだ達成していない鉄道関係の行為を達成することをいう。「そろそろ○○線押さえておいた方がいいよ」というふうに使う。

お立ち台(おたちだい)

列車の走行写真を撮影する時、線区によって最適な場所、おすすめの場所というものが少なからずあるものだ。そういった場所にいってみると、雑草が茂っているところなのに、そこだけ草が踏み固められていたり、たばこの吸い殻やジュースの空缶が散乱していたりする。そういった場所のことをいう。


かぶりつき(かぶりつき)

運転席の後ろの窓から前方の景色をずっと眺める行為を指す。かぶりつきが好きなひとは、たとえ座席が空いていても、かぶりつきを止められないそうだ。あの「電車でGO!」のCMでもそういったシーンがありました。

カマ(かま)

機関車全体の総称。もとは保線区などの人たちの専門用語だったが今ではレールファン達の間で多用されている。蒸気機関車の釜がもとだと思われるが今は電気機関車も「カマ」と呼ぶ。

カルテット(かるてっと)

寝台列車で四人用の個室の呼び名。室内は四人分の座席があって、夜は上からベッドを降ろして二段式のベッドが二つ造られる。オーディオも完備しており、種別もB寝台なので、従来の二段ベッドの寝台と同じ値段で利用できるのが魅力。部屋単位で発売されるので相室の心配はないが、三人以下で利用するときわめて割高になるので注意。

キヨスク撮り(きよすくどり)

列車の写真を撮る時は、ふつう景色の良い、上手い構図のとれる場所まで移動するものだが、時間がなかったり疲れていて移動したくないときはやむなく駅のホームで撮影する時もある。こういった撮影のことを指す。ちなみにYOSHIKATSUはほとんどキヨスク撮りである。(^^;

金魚鉢(きんぎょばち)

腰から上はガラス張りで車両の横幅の半分しかない狭い運転室のことをいう。

硬券(こうけん)

窓口で駅員さんが売っていたボール紙製の硬い切符のこと。レールファンの間ではコレクションとして好評だったが今は自動券売機やコンピューター端末機から印刷されるぺらぺらな切符がほとんどで硬券はすっかり影が薄くなってしまった。硬券の入場券に限っていうとJRではJR北海道の主要駅とJR東海の一部にだけ窓口で売っている。民鉄などでは硬券を大切にしている会社がけっこうあるので駅員さんに聞いてみよう。


サボ(さぼ)

サイドボードの略。ブリキ板やほうろう板に行き先を書いた表示板のことだ。新型の車両は方向幕や電光表示の方式がほとんどでサボを抜き差ししていた光景は過去のものとなりつつある。

C57(しごなな)

C57形蒸気機関車のこと。

C56(しごろく)

C56形蒸気機関車のこと。

CTC(しーてぃーしー)

Centralized Traffic Controlの略。日本語では列車集中制御装置のこと。一定の線区内におけるすべての列車の運行を中央制御所で一括してコントロールするシステムのことだ。

ジャリ電(じゃりでん)

修学旅行専用電車を車両基地の検修作業員はこう呼んだという。

車補(しゃほ)

車内補充券のこと。無人駅から乗った場合や乗り越しをする時は車掌さんから切符を買いますね。その時臨時に渡される切符のことだ。最近は車掌さんがミニ端末機を持っていて、レシートのような切符をくれる。

C62(しろくに)

C62形蒸気機関車のこと。

シングルツイン(しんぐるついん)

寝台列車で一人用の個室の呼び名。室内はベッドが二つ用意されているが基本的には一人用の個室で追加料金を支払えば二人でも利用できる。種別はB寝台だが、ソロに比べて空間が広くて快適なため独自の料金設定になっている。

シングルデラックス(しんぐるでらっくす)

寝台列車で一人用の個室の呼び名。室内はベッドの他、洗面台、オーディオ、ビデオモニター等が用意されている。しかし初めて登場した古いタイプの個室では一部用意されていないものも。最新型では補助ベッドがあって追加料金を支払ったら二人で利用できるものもある。種別はA寝台で料金はぐんと高くなる。

スーペリアツイン(すーぺりあついん)

寝台列車で二人用の個室の呼び名。スイートを越える豪華寝台個室だ。なんとバスタブ付のシャワーまで完備している。この他衛星放送受信テレビ、ビデオデッキ、オーディオ、カード式電話、専用トイレ、洗面台が完備。この寝台は現在不定期運転の「夢空間」に連結されている。料金は「スイート」と同額。

スイート(すいーと)

寝台列車で二人用の個室の呼び名。二人用ではもっとも豪華な作りで現在は大阪〜札幌間を走る豪華寝台特急「トワイライトエクスプレス」だけだ。部屋のタイプは二通りあるが車端部をすべて使ったタイプは最大級の広さを誇り窓も大きく眺めも素晴らしい。ツインベッドの他、オーディオ、ビデオモニター、インターホン、専用トイレ、洗面台、専用シャワー、ヘアードライヤーが完備。種別はもちろんA寝台。料金もかなり高い。

スイッチバック

列車は急な坂が大の苦手。それでも峠越えなどのために急坂を上り下りする時、ジグザグに線路を敷いて、坂を緩やかにする方式のことだ。当然折り返しのところは列車が逆進するので進行方向が反対になる。JR九州の豊肥本線立野〜赤水が有名。SLも走っているぞ。

セノハチ越え(せのはちごえ)

山陽本線瀬野〜八本松の線区を指す。ここは山越えの難所で当初は補助の機関車を連結して越えていたが現在は機関車が強力になって克服できた。それでも貨物列車には補助の機関車は欠かさない。ここも列車の撮影ポイントとして有名だ。

ソロ(そろ)

寝台列車で一人用の個室の呼び名。一階室と二階室に分かれ、室内のレイアウトも異なる。室内は小さい窓の他、カプセルホテルのカプセルをもう少し広くしたくらいの空間しかないが、オーディオも完備しており、種別もB寝台なので、従来の二段ベッドの寝台と同じ値段で利用できるのが魅力。


ターンテーブル(たーんてーぶる)

蒸気機関車の向きを変えるために考案された丸い回転台のこと。車庫もターンテーブルに合わせて扇型になっている。現在はとても少なくなって現役のものは数箇所しかない。

ツイン(ついん)

寝台列車で二人用の個室の呼び名。室内は二人分の座席があり、夜は上から上段のベッドを降ろし、座席を下段のベッドに組み替えて二段ベッドになる。種別はB寝台だが、デュエットに比べて空間が広くて快適なため独自の料金設定になっている。

ツインデラックス(ついんでらっくす)

寝台列車で二人用の個室の呼び名。室内はライティングデスク、二段ベッド、洗面台、ビデオモニター等がある。最新型は上下二階構造になっていて、一階室と二階室と二つのタイプがある。種別はA寝台で料金はぐんと高くなる。

D51(でごいち)

D51形蒸気機関車のこと。

デュエット(でゅえっと)

寝台列車で二人用の個室の呼び名。一階室と二階室に分かれ、室内のレイアウトも異なる。室内はベッドが横に並んでいて、正面には小さい窓がある。天井が低いので居住性は劣るが、オーディオも完備しており、種別もB寝台なので、従来の二段ベッドの寝台と同じ値段で利用できるのが魅力。カップルや二人旅に最適。

胴乱(どうらん)

車掌さんが列車に乗務する時道具一式を入れるかばんのこと。最近は肩掛けかばんではなくスマートなアタッシュケースを持つ車掌さんが増えている。


ナッパ服(なっぱふく)

国鉄職員といえば濃紺のナッパ服というイメージがあった…。戦前の頃は薄い菜っ葉のような色だったことからこう呼ばれたそうだ。


ハエたたき(はえたたき)

線路脇の標識を指すこともあるし、碍子(がいし)がたくさんついた電柱を指すこともある。いずれも、その形状が良く似ていることから生まれた言葉だ。列車の走行写真を撮影する時、邪魔になるものとして、「あのハエたたきが邪魔」というように使う。

発車を押さえる(はっしゃをおさえる)

特に蒸気機関車を撮影する時に使う。駅を発車する時は、煙をどっと出したりするので、良い写真が取れることが多い。この瞬間を撮りたいという願いがこもった言葉だ。

VVVFインバータ制御(ぶいぶいぶいえふいんばーたせいぎょ)

新型車両が登場する度にこの言葉が聞かれるようになりました。知ったかぶりをしている人も多いのでは?これを機会にちゃんと覚えよう。VVVFインバータとは大容量の半導体を用いて電圧と周波数の両方を制御するインバータのことだ。近年の最新技術が生み出した代物でこれを用いてかつては電車に適さないと考えられていた交流モータが使えるようになって、交流モータの利点を生かせるようになったわけだ。発車時の「ヒュイーン」という加速音が特長。


未乗(みじょう)

鉄道の線区をすべて乗ることを目的にしている人(乗りつぶしと呼ぶ)が、まだ乗っていない線区のことをいう。行楽シーズンになると、待ちかねたようにこの「未乗」区間を乗りに行くのだ。


ヤード(やーど)

客車や貨車の入れ替えを行う操車場のこと。特に貨車はあっちに入れ替えこっちに入れ替えと操作が多かったのでヤードは不可欠だ。全国各地に見られ、ファンも良く訪れる。

夢空間(ゆめくうかん)

現在はまだ不定期ではあるが行楽シーズンに走る現段階で日本一を誇る豪華寝台列車の呼び名。超豪華寝台「エクセレントスイート」「スーペリアツイン」があるデラックススリーパーをはじめ、ラウンジカー「クリスタルラウンジ・スプレモ」や食堂車「ダイニングカー」を含めた総称だ。

横軽(よこかる)

信越本線横川〜軽井沢間のこと。この区間には碓氷峠があり、全国有数の急坂区間でした。この急坂を克服するために列車にEF63または62形の電気機関車を連結して走っていました。その姿や周囲の景色は素晴らしく、昔から鉄道ファンから熱い視線を向けられ、有名な撮影地の一つでした。ところが1998年の長野五輪開幕に合わせて97年10月に北陸新幹線が東京〜長野間に開通して、それと同時に「横軽」は廃止となりました。もうあの勇姿は見ることができなくなりました(T T)


ラッチ(らっち)

駅員さんが入って切符の集改札をする改札口の四角い囲いのこと。おなじみの光景だったが都会では自動改札化が進んでいて消えつつある。

ロイヤル(ろいやる)

寝台列車で一人用の個室の呼び名。一人用の個室としてはもっとも豪華な作りでベッドの他、オーディオ、ビデオモニター、インターホン、専用トイレ、洗面台、専用シャワー、ヘアードライヤーが完備されていて、室内も広い。種別はA寝台だが、シングルデラックスに比べて空間が広くて快適なため独自の料金設定になっていて、さらに高い。

63(ろくさん)

EF63形電気機関車のこと。信越本線横川〜軽井沢間専用の機関車だったが同線が廃止になったため惜しまれつつ引退となった。



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