このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
HOME
MENU
CYCLE
PYLON
SCENE
NOTE
BBS
LINK
落書き帳
11年12月27日
ミニFM
長崎まで、海上特殊無線の勉強に、行って来ました。
無線工学の講義中の事・・・・
中学・高校時代に聴いていた、ある不思議な、FM放送局のことを思い出しました。
ある日、中学校から家に帰って、FMラジオのチューニングを回していると、心当たりのない周波数で、音楽が聞こえてきました。新聞のラジオ欄で確認しても、その周波数は存在しません。
「新しくできる放送局の、テスト放送かなあ?」
その周波数は、電波が出ている時もあれば、出ていない時もありました。
数日後、それがどうやら、個人で放送している「ミニFM」と呼ばれる物である事がわかりました。放送局は、同じ町内らしく、しかも、放送しているのは、高校生なのでした。
毎週土曜の夜には、キチンとした番組もあり、地元のネタが多く、大手のFM局よりも面白く、好んで聴いていました。便りを出せば、自分の手紙が電波に乗って、ラジオに届きます。放送内容は、本当に健全なものでした。
そのうちに、リスナーが莫大に増えていきました。放送局に寄せられる便りは、週に100通近くにもなったようです。
しかし、私が高校1年のある日。突然、そのミニFM局は、予告なく、途絶えました。リスナーの私も、いつかは、この日が訪れるだろうと、内心、思っていたのです。
「電波法違反」でした。
不思議な夢のような放送局は、消えました。
私は、閉鎖後、一度だけ、そのミニFMの放送局長さんと、電話で話をしました。
「捜査令状を見せつけられ、突然、大勢の捜査員が家に入ってきたんや。」
「送信機材は、全部、没収されたわ。」
「高校生が、あまりにも、強い権力を持ちすぎたかもなあ・・」
彼の言葉は、いまでも、覚えています。
現在、彼は、26か27歳のはずです。
そういえば、将来は、DJか、ミキサーさんになりたいと、語っていました。今、何をしているのだろうか?・・・・
「電波の無指向性・無変調とは・・・」
なにやら、講義の先生が、電波について、解説しています。それは、かつて、あの、放送局長さんが、電波を通じて、わたしに教えてくれたものでした。
このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |