このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

時刻表の使い方

 

青春18きっぷを使っていくとどうしても特急を使わなければならない場合があります。でもそういう場合はなるべく短い区間で利用したいものです。そのためにはどこで普通(快速)列車が特急・急行列車に抜かされるのかということを調べなければなりません。

一般に列車が抜かされる場合は2つあります。

1つは抜かされる駅で相互の列車の乗り換えが出来る「待ち合わせ」

もう1つは抜かされる駅では相互の列車の乗り換えが出来ない「通過待ち」

 

と言葉でいっても分かりにくいと思います。例で紹介しましょう。今度は非常に分かりやすいようにA駅からL駅まで順にある路線があるとします。この路線は東京近郊を走り、通勤・通学の利用者が多い路線の下りです。すべての区間、複線で信号所がありません。(これについては最後の注意のところで詳しく説明します。)

A—B—C—D—E—F—G—H—I—J—K—L

 

列車番号100M502M102M602M104M504M206M
A駅8:008:028:058:178:188:218:25
B駅8:028:078:208:27
C駅8:038:058:088:218:248:28
8:078:068:098:268:25
D駅8:108:128:29
E駅8:138:158:32506M
F駅8:158:128:178:428:318:37
G駅8:188:208:45
H駅8:218:308:48
I駅8:238:328:50
J駅8:268:188:428:538:37
K駅8:298:458:56
L駅8:328:228:488:348:598:418:55

列車番号は普段は気にしなくてもいいですが、今回は説明する際に使います。例えば100M列車はA駅を8:00に出る普通列車です。同様に502Mは8:02にA駅を出る列車です。8:37にF駅を出る列車の列車番号はE駅のところにある506M列車です。(赤字の部分です)このように途中の駅から発車する場合(506M列車の場合はF駅発車)は始発駅の上に列車番号がかかれています。しかし一般的に知らなくていいのでこの程度の説明にしておきます。

 

上の時刻表で背景が赤と青緑になっている部分に注目してください。
赤の部分を見ると、100M列車がC駅に8:03に到着し、4分停車した後、8:07分に発車するのが、分かります。4分間の停車の間にA駅を100M列車よりも2分遅く出た、502M列車が8:05にC駅に到着し、1分の停車の後に8:06に発車しています。つまり、100M列車はC駅で後続の502M列車に先に越されるわけです。
この際、C駅で100M列車に乗っていた客が、502M列車に乗り換えることが出来ます。同様に502M列車に乗っていた人も、100M列車に乗り換えることが出来ることが分かります。

これを「待ち合わせ」といいます。

同様に青緑のところを見てください。104M列車をC駅に8:21に到着して、5分停車した後、8:26発車します。その間に後続の504M列車が先に越されますが、104M列車に乗っていた人が504M列車に乗ることも、504M列車に乗っていた人も104M列車に乗ることも可能となります。

背景が赤や青緑のように到着時刻と発車時刻がはっきり明記されている場合は待ち合わせすることがすぐ分かりますが、実際は、到着時刻と発車時刻が明記されていない駅でも待ち合わせをする場合があります。そのような場合の見分け方について説明します。

上の時刻表の背景が明るい紫になっているところを見てみてください。(J駅での102Mと504M列車の部分)結論から言うと、この駅でも102M列車の人が504M列車に乗ることも、504M列車の人が102M列車に乗ることが可能となります。
そのようなことがなぜ分かるのでしょうか?
ここで注目してもらいたいのはI駅からJ駅まで102列車が10分かけて走っているところです。(I駅:8:32発車→J駅:8:42発車)しかし他の列車はどうでしょうか。100M列車や104列車を見てみましょう。(背景が水色になっているところ)2つの列車とも3分でこの区間を走っていることが分かります。なぜ100M、104M列車は3分で走るところを102M列車は10分かかっているのでしょうか?
その答えはJ駅の発車時刻が8:42であって、到着時刻は一切書いていないからなのです。本当は102M列車もI駅からJ駅まで3分足らずで走っていると予想することが出来るのです。つまり102M列車がJ駅に到着するのは、8:35前後なのです。そして、後続の504M列車を先に生かせます。

このように到着時刻がはっきりと明記されていない場合は前後の列車から待ち合わせ駅や乗り換えが可能かを見つけることが出来ます。

同様にして背景が青のところを見てください。104M列車から506M列車にF駅で乗り換えることが出来ることが分かります。
E駅を8:32発車の列車がF駅を8:42発車となっていますが、前後の列車を見てください。100M、102M列車共に、E駅からF駅まで2分程度で走っていることが分かります。(背景が白の部分)つまり、104M列車はF駅に8:34分ごろ停車してF駅始発の506M列車に接続しています。

 

以上が待ち合わせする駅の見分け方です。それに対して通過待ち合わせ(抜かされる列車に乗車出来ない)場合の見分け方は必要とされる場合が少ないのですが、知っておいた方が良いでしょう。
通過待ち合わせは何度も書いてありますが、抜かされる列車に乗車できません。

上の時刻表と同じ時刻表です。列車番号の説明等は上の時刻表を参照にしてください。

列車番号100M502M102M602M104M504M206M
A駅8:008:028:058:178:188:218:25
B駅8:028:078:208:27
C駅8:038:058:088:218:248:28
8:078:068:098:268:25
D駅8:108:128:29
E駅8:138:158:32506M
F駅8:158:128:178:428:318:37
G駅8:188:208:45
H駅8:218:308:48
I駅8:238:328:50
J駅8:268:188:428:538:37
K駅8:298:458:56
L駅8:328:228:488:348:598:418:49

 

102M列車と602M列車を見てください。102M列車はA駅を602M列車に比べて、12分早く発車しているのに終着のL駅では14分遅く到着しています。つまり、どこかで抜かされているわけです。
ではどこで通過されるのでしょうか?この見分け方を説明しましょう。
まず8:17分時点で102M列車はどこを走っているのでしょうか?ちょうどF駅を出発していました。その後G駅、H駅と見ていくと、G駅からH駅までの間に10分かかっています。先程と同様に前後の列車を見ると100Mと104M列車がGからHまで3分なので、この駅で102M列車は6〜7分ほど停車しているのが分かります。多分その間に602M列車を通過させると予測するのです。

このようにして、通過待ち合わせを見るのです。

H駅の602M列車は「レ」つまり通過となっているので、102M列車から602M列車にH駅で乗ることは出来ません。

 

さてここまで待ち合わせの駅、通過駅について説明してきましたが、注意しておきたいことがあります。

1、複々線区間では通用しない
上のような、待ち合わせ、通過待ちが分かるのは単線・複線区間であることが前提です。単線というのは上下線が同じ線路を使うことで田舎のローカル線はほとんどそうです。複線というのは片側1車線道路のように、下り列車は下り専用の線路を、上り列車は上り専用の線路を利用することです。主要幹線などはほとんどこの形が多いです。
それに対して、複々線という片側2車線道路のようなもので、同時に同じ方向に2本の列車を走ることが出来ます。一般的に複々線の場合は1つは快速・急行・特急などのスピードの速い列車をもう1つを普通列車などのスピードの遅い列車を運行させています。このような場合は普通列車も通過待ちをする必要がありません。(スピードの速い列車は専用の線路を走っているのだから)

時刻表を使っていく上で注意してもらいたい複々線区間は東海道本線・山陽本線(米原〜姫路間です)この区間は新快速が運転されていますが、そのほかの普通列車も途中京都〜西明石間は快速運転となります。そして京都〜西明石間は本当の普通列車が走っています。京都〜西明石間は複々線です。ですので、時刻表を見ても、快速列車がどこで新快速に抜かれるか京都〜西明石間は分からないと思います。

その他、複々線区間は中央線(御茶ノ水〜三鷹)、総武線(両国〜千葉)などがあります。しかし一般的にこれらの区間は大都市圏に存在しているので、時刻表を見なくてもすぐ列車が来る場合が多いです。

2、信号所の存在
信号所というのは駅でもないところで、列車の行違い(単線の場合、上り列車と下り列車が入れ替わる為に複線にして、列車を交換させること)・通過待ちをする場所のことです。信号所が多いのは北海道をはじめとした、どちらかというと田舎の方が多いです。もともと駅を作っても、乗る人がいないような場所に列車の運行上やむを得ず、作ったのですから、人が多いところにはあまりありません。
このような場合は時刻表をみても、分かりません。
この場合は待ち合わせについての車内放送がはいるとおもいます。
3、ラッシュ時
東京などのラッシュ時では2分間隔で列車が運転されています。その場合は上の時刻表のように104M列車から506M列車へのF駅での接続が無い場合があります。つまり104M列車が到着する前に506M列車が発車してしまう場合です。しかしこれは朝夕(特に朝)ラッシュ時によく起こることですので、本数も沢山あり、さほど心配しなくてもいいでしょう。

 

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