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阪急版  ミステリートレインで行こう!

旅行日:98.10.11(SUN)

 10月14日は「鉄道の日」。それまでは鉄道記念日だったが「鉄道の日」となって今年は第2回目にあたり、昨年同様各社でいろんな記念イベントが行われました。

途中で見かけた構内用モーターカー。なかなか普段は見れない車両である。  阪急では正雀工場の一般開放が行われ、それと同時に恒例となったミステリートレインも運転されました。前回(5月)の経験からミステリートレインの存在を予期した私は、いち早く情報誌「TOKK」を手にし、10月1日号に掲載された応募要項から見事に乗車券をGET! テスト5日前の身であったにもかかわらず、どーにかスケジュールを工面して親と3人でミステリートレインの旅を楽しんできました。

 10月11日・日曜日、私は2時間ほど前に正雀入りし、まずは工場の見学から。さすがにJRの吹田工場ほど広くはないが、ひとしきりの設備は揃っている。もちろん実演もあり、車両を持ち上げるクレーンや車輪交換、その他シートモケット張り替えなど、ここまでやるかと言うくらいいろんな作業を実演してくれ、さすがはサービスいっぱいの阪急である。

名車P−6見参!(ただし撮影は同年5月)  そして電留線に出てみれば、今度はうわさのP−6が動いていた。往年の京都線を走っていた名車で、つい最近イベント用に動けるよう整備された車両である。私も久しぶりにつりかけのサウンドを楽しみたかったが、整理券をもらうにはかなり前から並ばねばならない様子。ところがあきらめかけていたその時、「あと3人乗れます」との天の声が! たまたま近くにいたのでその3人に間に合い、200m×2往復のちょっとしたつりかけ体験が出来た。やっぱりあのうなり音はいつ聞いてもいいものだ。また降りる前に車内へ目を向けると、木造の暖かみ、天井・照明の古めかしさ、そしてきっちりと並んだ転換クロスシートなどがうらやましく感じられ、「今でも走っていたらな・・・」と思わずにはいられない、すばらしい車両だった。

こちらはP−6の車内。天井の具合がいい感じである。  さて話をミステリートレインに戻そう。受付を12時前に済ませると、すでに入線していた6000系8連に案内された。12時集合だった割には出発は意外と早い12時10分頃で、そのまま京都線を西へ向けて発車。嵐山や河原町へは行かないようだが、はてどこへ行くのやら・・・? 前回は乗り入れ解消後にも関わらず須磨浦公園に顔を出していたが、8連では無理だし、そうなれば・・・ まあこの答えはあとで明らかにしよう。

 目的地までノンストップのはずなのに、淡路で特急に抜かれるという変わったダイヤ(嵯峨野エクスプレスのスジ?)で程なく十三に着き、列車は宝塚線と神戸線の真ん中に設けられた引上線へ。配線上ここからは3線とも行けるので、どっちへ行くのか、はたまた京都線に戻るのか、ドキドキわくわくしながら待つ。ひたすら待つ。10分ほどでようやく動き出し、ポイントは・・・、右!! ホーム上のコンビニを左に見て、宝塚線を走り出した。

 先がつかえてるのか結構ゆっくり進み、次のポイント・石橋が近付いてきた。駅手前で減速するので「まさか?」と思ったが、それはフェイントで再び加速。池田を通過すれば、いよいよ注目の川西能勢口である。前回が6連で山陽、今回は8連ということを考えて、私は他社線乗入れ第2弾の日生中央を予想したのだが、果たして運命やいかに・・・?

 結果はやはり能勢電入線! 程なく転線して梅田行きホームに着き、そそくさと乗務員が交代した後、遅からず早からずといったスピードで、川西能勢口をあとにした。途中の平野ではミステリー目当ての“カメラ小僧”が5人ほどいてビックリしたが、その後山下でも見かけた。どこからどうやって聞きつけたのだろうか? そして、ゆったりとしたスピードのまま山下でポイントを左に曲がると、いよいよ今回の目的地・日生中央、大当たりである。なかなか私もカンがいい。

定期列車のために引き上げ中のミステリー列車。日生中央にて  ここで20分ほどのトイレ休憩となり、6000系はホームを明け渡すために先へ引き上げた。そして私達はというと、運良くラッチを開けてもらえたので、気分転換に駅前を一回り。前回来たときは(98年3月号掲載)郵便局にだけ行ってすぐ引き返したが、いま一度見てみると、小さなショッピングセンターにまばらな人通りで、ニュータウンの中心駅の割には賑わいに欠けるような気がした。

 すぐにTIME UPとなり、先行列車が出た後すぐに入線してきた。そして人数の確認をするやもう発車で、いま来た道をまた引き返す。時間はもう2時。3時くらいに梅田で解散のはずだから、このまま川西能勢口でスイッチバックして、梅田に戻るのだろう。考えてみればかなり短い旅、でも車内ではクロスワードやビンゴ大会など、いろいろ楽しませてもらってやっぱり来て良かったなと思えてくる。

 さて、川西能勢口で再び能勢電から阪急の乗務員に交代し、いよいよ梅田へラストラン。と、ところが、電車は宝塚の方へ! 驚いた事に今津線経由で梅田まで連れていってくれると言うのである。久しぶりの宝塚でちょっとトクした気分になりながら3番線でスイッチバックし、西宮北口では直通準急用の特別ホームへ。5分ほど特急が先行するのを待って、これがほんとのラストランである。

 特急の続行だからかなりのスピードで飛ばし、3時過ぎに無事梅田へ到着。たったの3時間だったが、それが倍にも3倍にも感じられるくらい十二分に楽しませてもらって、本当に乗りに来て良かった。やっぱり行き先がわからない分ワクワクするし、車内ではいろいろとイベントが企画されていて、全く飽きなかった。この場を借りて、ミステリー列車運行に関わってくれた方々にお礼を言いたい。いい思い出をありがとうございました。


 ○写真1・・・途中で見かけた構内用のモーターカー。もちろん普段はなかなか見れない車両だ。
 ○写真2・・・名車P−6見参! (ただし撮影は同年5月のレールウェイフェスティバル時)
 ○写真3・・・こちらはP−6の車内。古めかしい電灯など、天井の具合がなかなかいい感じ。
 ○写真4・・・定期列車のためにホームを明け渡すために引き上げるミステリー列車。日生中央にて。


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