このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
KMZ 製造国:旧ソビエト社会主義共和国連邦 |
旧ソ連製カメラ。ライカDⅡのコピー機。
とりあえず、外見は完全に一緒のようです。
この後ゾルキシリーズは、
独自の発展を遂げて、
なんだかヘンテコなカメラになって行きます。
本家ライカと違うところは、
軍艦部の文字がロシア語表記になっている、
とにかく部品の加工精度が荒くて造りの悪いところなど。
例えばシャッターが凄い音。
シャッター幕の縁に鉄板がついているせいか、
凄い音がするし、ショックも大きい。
例えば、各ノブのすべり止めのローレットのキザミ目が
直角・平行じゃないところ。
もっともこれは個体差があるようですが。
あとはフランジバックの調整に
ボール紙のワッシャーが使用されていたりして驚き。
そんなコトして良いのだろうか?
外装、本来ライカでは皮革が張ってある部分は、
何か謎の素材で覆われています。
一見革ふうだが、革よりずっと堅い。
かといって金属というわけではなく、何か良くわからない素材です。
何なのでしょう。
謎。
後年のゾルキとその改良型は、革張りではなく、
ダイキャストに革模様を付けて鋳造して、黒塗装するという、
あんまり普通では思いつかないような方法の
処理が施してあります。
とりあえず長所は
コストパフォーマンスが高い事。
何しろ金属金属してて、
いかにも重くて、意外とよく写る。
軍艦部はライカと同様です。 でも成形はアヤシイ。 棒ヤスリの跡みたいのがそこかしこに残っています。 前面もあんまりフラットじゃないし。 手前からフィルム巻き戻しノブ、 アクセサリーシュー、シャッタースピードダイヤル、 シャッターボタン、フィルム巻上げノブ。 「ЗОРКЦЦ」 「ИЗГОТОВЛЕНО В СССР」 ロシア文字が並ぶトップカバーは めちゃめちゃカッコイイと思っているのですが。 ビジュアル的カッコよさでは、 ドイツ語よりロシア語かも。 異文明のかおりというか、 何しろ何書いてあるかわからないから。 ちなみに「ゾルキ」とは、 「視力の良い」とか「烱眼な」とかいった 意味らしい。 | |
輸出用タイプなので、 ロゴが英語とロシア語の2種で入ってます。 旧ソ連を主張していて、好きな部分です。 この機械的な筆記体はかなり良い。 ホントはロゴは刻印してあるだけなのですが、 せっかくカッコイイので、 黒い塗料で墨入れしてみました。 ファインダーは2眼式。 左が連動距離計、右がフレーミング用。 接眼部のベゼルに合わせて、 トップカバーが湾曲しているのも好き。 まあこの辺はライカDⅡそのまんまなんで、 誉めるのもちょっとヘンかな。 | |
標準レンズはインダスタール22 50mm f3.5。 これも外見はライカのレンズ 「エルマー」のコピーだそうです。 レンズ構成は、ツァイスのレンズ 「テッサー」のコピーだという話も。 これも表記はロシア文字。 「ИНДУСТАР22」 前面の刻印は非常に丁寧です。 これから時代が新しくなってゆくと、 どうもへろへろになって行くようです。 沈胴式というタイプで、 撮影時はレンズをつまんで引き出し、 回転させて固定します。 左下のボタンはレンズを無限遠位置で 固定するための物。 なかなか鮮やかで立体的な描写だと思います。 しかし、絞リダイヤルが前面のレンズ周りに へばりつく様に付いていて、とても設定しにくい。 フードとかつけてしまったら なおさら操作できないです。 | |
レンズキャップ。 なにしろ、ちまたでは「Leica」のロゴの 入ったものしか売ってない。 そんなの恐ろしくて使えんですよ? このキャップは後から別に手に入れました。 ロゴが輸出用タイプじゃないゾルキのものなので、 輸出用タイプには、 また別のキャップがついてるのかも。。 | |
レンズを引き出した状態。 通常時はコンパクト。 | |
「台形に矢印」は、製造工場 クラスノゴルスク機械工廠のマーク。 プリズムの中を光線が走る意匠なのですが、 なんの意味があるのかはよくわからないです。 シャッターは高速側が1/500までしかなく、 少し物足りないかも。 しかも自分の機体は、1/200より速くなると、 画面の右と左で露出が違ってくる。 どうも先幕と後幕の 幕速の調整がいまいちなようです。 フィルムを巻き上げてから、 ダイヤルを引き上げて回して、 シャッター速度を設定します。 シャッターを切るときダイヤルが回転するので、 手を触れないように気をつけましょう。 | |
左から、シャッターダイヤル、シャッターボタン、 フィルム巻き上げノブ。 シャッターダイヤル、シャッターボタンは 巻上げ操作のたびにぐるぐる回転します。 シャッターボタンにはレリーズケーブル等が ねじ込めるよう、ネジが切ってあります。 これは便利。 シャッター音はかなり大きいです。 「ガシャッッ」っていう感じ。 何となくギロチンのようなものを想像してしまいます。 | |
レンズは交換式。 規格はライカと同じLマウントなので、 世界中のいろいろなレンズが使えます。 でもとりあえず安いところで、 旧ソ連製「ジュピター8 50mm F2.0」 大口径な割りに安くてうれしい。 | |
純正のハードケース。 やっぱしへなちょこな造りだ! カメラ本体にアイレット(吊り金具)が付いて無いので、 ケースに入れてぶら下げるしかないのだけれども。 さすがにちょっと不安です。 だからロシア人てこのストラップでなんで平気なんだ? ただの革のせん切りですよー。 | |
そんなわけでリストストラップを付けましょう。 市販している、三脚穴にねじ込むタイプの物です。 片手でぶら下げてるのには結構便利。 転落防止に最適です。 三脚ネジ穴が大きいネジサイズなので、 普通サイズのネジ穴に変換する アダプターを使用しています。 |
たしかにバルナック型ライカのコピーではあるものの、
触感とかすでに別のカメラです。
「旧ソ連」というブランド?とか
このゴリゴリ感を楽しむのが吉。
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