このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

Carl Zeiss IV
愛知県名古屋市 名古屋市科学館
010203

プラネタリウム投影機
カールツァイス4型。
名古屋市科学館のプラネタリウムに設置されている、
ドイツの老舗光学機器メーカー「Carl Zeiss」製の
人工の夜空を投影する機械です。

子供のころ、プラネタリウムに足を運んだ方も多いかと思います。
ぼくもそうです。まだ小さくて、かなり記憶はおぼろげですが、
ドームの中央に鎮座する
奇妙な形状の巨大な機械の記憶はあります。

当時の自分はプラネタリウム投影機なんて、
幻灯機に毛の生えた程度にしか考えてなかったのですが。

しかしそれは、まるで精密な時計のように、
モーターと大量の歯車の組み合わせで精妙に、
天体の動きをトレースするように作られた
機械式アナログ計算機なのです。

もっとも、最近のものは
コンピュータ制御になっているモノが多いらしいですね。
時計などと同じで、当然といえば当然なのですが…。
なんとなく寂しい気もしますね。
機械制御で天体の運航を再現する苦労は
並大抵のものではなかったでしょう。

そういえば、回転体のトップで「回転体は人類の被造物」とか書いたけど、
自然界もマクロとミクロは回転してますね。

亜鈴状の両端の2個の球体が、それぞれ北半球・南半球の恒星の投影装置。
そこに伸びるトラス状の鉄骨の中に収められているのが
天空を巡る各惑星の位置を、
機械的に計算してトレースし、投影する装置です。
ほかにも、変光星を投影する装置、夕焼け、朝焼けを投影する装置。
星座名や黄道、赤道も投影できるようになっています。

投影開始。
『それでは今夜の星を見に行きましょう…』
肉声の解説とともに館内の照明がゆっくりと落とされ、
投影機は夕焼けを背景にシルエットになり、
その夕焼けも暗くなって、
空には満天の、星。

ずっと現役で、夜空を映し出していてほしいものです。

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