このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

 三軒茶屋 

 東京の京王電鉄は、3月27日のダイヤ改正を契機に、23時以降に新宿を発車する列車の最後尾1両を「女性専用車」とし、男性泥酔客のいない快適な車内を女性に提供しているという。「女性専用車」というアイデア自体は京王電鉄がはじめてではなく、JRも「あかつき」等の寝台特急の座席車に女性専用車を連結しているし、関西の私鉄には「女学生専用」なる車両もある。ただ、東京圏の大手私鉄では珍しい取組みだろう。

 

▲女性専用車が導入された京王電鉄(左)とのそのステッカー(右)
(東京都新宿区の京王線新宿駅にて)

 もっとも、こうした施策は時間帯や車両数が限られていればよいが、これが「20時以降、最後尾3両も」等と拡大されるようでは男性は困るだろう。女性専用車でない車両は事実上「男性専用車」となり(もっとも、女性はそちらにも乗車できるので、選択肢は女性のほうが大きい)、一人で帰宅するOLはともかく、夫婦や家族、友人・知人での利用がしづらくなる。また、「女性専用車が出来る」ということは、その裏に「男性はすべからく痴漢である」というニュアンスが感じられる点は、不快といえば不快である。それに、泥酔客は男性であっても敬遠したいものだ。
 ただ、そうはいっても、現実問題として迷惑客や痴漢が相当数(?)存在する以上、仕方が無いのかもしれない。
 最後に、女性の読者へ。ここで、私がある女性の友人から聞いたユニークな「痴漢自衛策」をお教えしよう。それは、「だらしのない女を演じる」ということである。なんでもその友人は、朝の混雑した電車に乗るとおもむろに大あくびをし(当然、口を手で上品に隠したりしない)、だらしない姿勢・表情をとることによって、そもそも痴漢のターゲットから外れるようにしているのだそうだ。一度、お試しあれ。

中島 健(なかじま・たけし) 大学生


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