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三軒茶屋
年末を迎えるにつれ、昨年の総括と来年にむけた抱負を報道するテレビ番組が多くなる。小泉内閣の登場と構造改革、テロ攻撃事件とアフガニスタン空爆、景気の一層の後退と失業率の悪化等、この1年を振りかえれば確かに昨年は「激動の1年」だったと言えよう。
ただ、昨年の一連の事件を踏まえて、「2002年が平和な年になりますように」と祈るのは、どうもしっくりこない。確かに、昨年は必ずしも「平和」な年ではなかったかもしれないが、日本外交はテロ対策で画期的な一歩を踏み出したし、小泉首相も構造改革を進めている。その意味では、2001年・平成13年は戦争と混乱の中で同時に希望が見えた年というべきではなかったか。「平和」は安定も意味するが、しかしそれは変化の無い停滞の時代でもある。無論、だからといって戦争で人が死ぬのが好ましいということにはならないが、だからこそ、そこから少しでも積極的・楽観的な特徴を見出したくなるものである。
付言すれば、昨年を振りかえって、ニューヨークのテロ事件とアフガニスタン空爆を同列に扱い、テロも米英軍の軍事行動も共に「平和を脅かすもの」として相対化する見解もあるが、オサマ・ビン・ラディンの言い分を正当なものと認めない限り、テロと米軍を同列に扱うことは許されないだろう。中島 健(なかじま・たけし) 大学生
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