このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

 三軒茶屋 

 西暦2000年まで残すところあとわずかとなり、コンピューターの2000年問題よりも年末年始やクリスマスの楽しみのほうがクローズアップされる季節となっている。
 ところで、政府は、西暦2000年に合わせて「ミレニアム事業」なる政策を推進するそうだが、果たしてこの事業、本当に必要なのであろうか。「2000円札発行」もデノミ実施となれば一時期のギャグに終わる可能性も高く(余談だが、この新2000円札のデザインに、沖縄の守礼門が採用されるというのも納得し難いことである。一地方の比較的マイナーな史蹟ではなく、全国民が知っているようなもの、例えば大阪城とか新宿の高層ビル群といった、もっと適切な図柄があったのではないだろうか)、その他の事業も「ミレニアム事業」と銘打つほど大きなものではない。しかも、我が国は一応国家としては元号を正式の年号として採用しているにも関わらず、キリスト教に端を発する西暦2000年を記念した事業を行うというのは、しっくり来ないことである。アメリカ人やイギリス人にとっては、キリスト生誕2000年目という祝うべき節目で心も踊るのかもしれないが、我が国においては平成11年か12年に変わるだけ。強いて言えば、1999年こそ天皇陛下御在位10周年という節目の年であった。
 最後に、2000年事業について、ある人が面白いことを言っていたのでここに紹介したい。
 「西暦2000年って、1000年に一度しか来ないからこそ貴重なわけですよね。しかし、それを言うならば、2001年も、1000年に一度しか来ないでしょ?あるいは、2002年や2003年はどうでしょうか?結局、全部の年が1000年に一度しか来ないんじゃないでしょうかね。」

中島 健(なかじま・たけし) 大学生


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