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(1)ムンバイ、 (2)エローラ/アジャンタ(3)オーランガバード (4)2度目のデリー(6)シムラの町僕はキャバリアノエル君

カルカ-シムラ間のトイトレインに乗る。

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カルカはデリーの200km北西にある都市。シムラはカルカから96km(線路長)の高原都市だ。

TrainName:Kalka Shimla Shivalik Express、TrainNumber:241 この列車はインド鉄道の中でも豪華列車としても有名だ。運賃340ルピー。
我々が乗った前から3両目(機関車を入れて全8両の4両目)の乗客名簿(写真下:氏名部分は修正あり。)。乗降口に張り出される。この車両には9人しか乗っていなかった。ちなみにデリーからカルカに移動したときの2等SLEEPERの乗客名簿は下から5〜6枚目の写真にあり。

このインドの列車に日本人はほとんど乗らない。この列車も我々だけだった。座席クラスはCCのみだ。CCとはエアコン付きチェア席

乗り換え時に入ったKalka駅のトイレは、しゃがみこむインド式だが結構きれいな水洗トイレだった。水タンクが頭上にあり、ヒモを引くと水が流れる、懐かしいタイプだ。
しかし、中は暗く老眼にはつらい。
出発前の列車。列車の背が低い。手前の赤い上着を着ている人は、我々の車両の乗務員さん。
小さいので各車両の出入り口は進行方向後ろ一箇所(進行方向から見て左右あり)のみ。

カルカ駅の機関車

朝5:30まだ暗いカルカ駅を、我々が乗ったトイトレインは出発した。気温25度

しばらくしたら、空が白んできた。


車内(写真下)。シートはビロード布張りで、床がじゅうたんだ。進行方向の右側が2列席なのは、ほとんどの行程で右側が谷側になり、景色が良いため。
座席を倒すと向かい合わせになる。

この列車の全車両は連結器の上に通路はないので、他車両には移れない。

山に寄り添いながら列車は96kmを4時間45分掛けて登り続ける。



この鉄道の橋はすべてアーチで作られている。1903年の開業当時のままである。アーチは強い構造物だ。また、アーチだと山側からの水や土砂は橋脚の間から流れてくれるし手間が掛からないのだろう。

この路線は、969の橋、103のトンネルを持つ。カーブは919個で計68キロメートルという。線路の71%がカーブの計算だ。


後方の車両


列車は登る。
山の斜面がこんな急角度でも枯草を丁寧に刈っているのが分かる。線路下は刈った後、線路の上は刈る前。
山々で羊やヤギは見ない。草を根こそぎ食べてしまうためか。


朝日で朝もやが晴れてきた。


下の写真は有名なKanohの石橋。カノーの石橋はカルカ-シムラ鉄道のテレビ番組があれば必ず紹介される。
4段のアーチからなる橋だ。
このアーチは沿線で一番大きな橋だ。気づくのが遅く列車の窓を閉めたまま、またカメラの角度を曲げて構えなければ撮影が間に合わなかった。しかし間に合った。フー。
曇っているのは、ガラスが汚れているのもあるが、朝もやのせいでもある。


ここ

旅客リストは走行中でも、剥がれないようにしっかり留まっている。




定刻10分くらい前にBarog駅到着。
単線だが、走行区間は閉塞してるから早く到着が出来る。単線列車は、ほぼ時刻表通り走っているときは安心だ。
機関車(当Express唯一の停車のBarog駅にて:写真下) 
下は同じ車両だったニューデリーからの新婚旅行中の2人。
奥さんはすごく高級そうな一眼デジカメを持っていた。(私は、コンパクトデジカメ.)



点検に利用するのか、線路下に溝があり、線路は鉄柱に支えられている。
ヂィーゼル機関車の連結器




Barog駅のKalka側にあるトンネル。103のトンネルを持つ路線の中で最長の1143mだ。


カルカ発が241列車、シムラ発が242列車。バログ駅にて


すれ違った機関車を見送る(Barog)。機関車の後

写真を撮ったら、寝不足で元気がなくなる。

Barogを定刻通り出発(7:38)。



この列車は、新聞2種と紅茶にフライドエッグと野菜サンドの朝食付きだ。ミネラルウォータ1リットルボトルとチャイも付く。
ミネラルウォータ1リットルボトルとチャイはカルカを出てしばらくしてから、朝食はBarog駅を出ると配られる。多分Barogで積み込むのだ。
そういえば、飛行機の中や、ホテル、ここで配られた新聞には、全て数字パズルが載っていた。独数は全ての新聞にあった。
目新しいパズルとして、例えば3□2□1=5というので、□に相当する演算記号をいれて式を成立させるのがあった。答:Xと-。実際はもっと難しい計算式で複数あった。
国とマスコミが協力して、国民の理数系思考を伸ばそうとしているのだろう。

どうでも良いことですが‥



線路に沿って電柱はない。ケーブルらしきものの敷設も駅構内だけだ。駅以外には信号はない。カルカ-シムラ間の通過駅(Salogra駅)

通過駅では駅員による手旗信号が活躍しているようだ。上の駅員さんは緑旗を上げている。 


Salogra駅〜KandaGhat駅間の景色(下)
橋の部分以外の線路脇には道がある。脇道は1キロに付き1人弱位が歩いている。数人は枯れた干草の山を背負った女性だった。脇道を歩いていた人の 写真(15枚位前の朝もやが晴れてきている写真の場所)


駅写真1 (KandaGhat)。
途中の通過駅(KandaGhat)。 拡大写真2(下)

上の写真右側に6個ぶら下げてあるバケツ状の物が気になる。最初は、タブレットと思ったが、字や輪っかの状態を見ると底の丸いバケツのようなものだ。砂袋か?
 


写真下は、停車中のKathleeghat駅で撮影
単線なのでKathleeghat駅で、すれ違い相手車の入線待ちなのだ。9:00頃着

線路幅は74センチ(2フィート6インチ)だ。
ちなみに、宇奈月温泉から欅平までの黒部峡谷トロッコ列車は線路幅は76.2センチ。JRは1067ミリ、新幹線の標準軌1435ミリ。

枕木は鉄製のチューブ。
さすが、史上最強の鋼鉄王、ミタルの国だ。
そういえば最近、新日鉄(世界3位)や住金(不明、新日鉄の半分位の粗鋼生産量)、JFE(世界5位)、神戸鋼(不明)の株価が上がっているのは、ミタル・スチール社が、世界2位のアセロール社の次に買収するのは日本の製鉄会社だからとの話がある。
新日鉄と住金、神鋼は、ミタルによる買収を防ぐため、慌てて株価上昇や株の持ち合いで防衛をしているようだが、粗鋼生産量は合わせてもアセロール社位だ。ミタルはアセロール社買収後に製品価格決定力を持てる規模になる。纏めて買収も現実的だ。
二昔前に日本の製鉄業の経営者は、「我々は世界トップで世界のリーダだ。鉄は国家なり」と自画自賛していたが、現状をみると、経営的にはどうだったのか?立派な経営者とは、自分の退職金は少なくなってしまうが、利益を削って中期くらいの将来の人が稲を刈れるよう、田植えをし、長期的視野に立って田んぼを開墾する人だ。あの時に今のミタルのような積極経営をしていれば今の経営者がオドオドすることも無かったろう。

今(2006年)、わが世の春を謳っているトヨタは大丈夫?驕る会社は、害虫のゴマの擂りべえを重用し易いものなので、トヨタの株主になったことのある私としてはチェックが必要だ。

列車幅は、線路幅の3倍近くある。日本の列車もそんなもんなので普通だろう。インドではミニトレインをトイトレインと呼ぶ。




機関車の前にある、真ん中が白い赤い横板が腕木(うでぎ)式信号機で、板が横を向いているので「停まれ」の状態だ。「進め」は45度下向きになる。数枚前にある通過駅のKandaGhat駅の拡大写真2に45度下向きになっている信号が確認できる。なお、腕木板には柱の反対側に2つの色ガラスが付く。夜用で、色ガラス後のライトで赤や青に光らせる。何枚か前のBarog駅のトンネル前写真は、信号機の赤ガラスは、後にライトがあるので分かりにくいが、下ガラスに青色がついているのが分かる。なお、腕木式信号機は、もう日本では使われていない。ご参考: 腕木式信号機に付いて日本の鉄道博物館

下写真拡大


Kathleeghat駅は各駅停車しか停まらない駅だ。機関車を覗き込んでいる運転手さん。

機関車の開いている扉の中。運転中も開けっ放しだったのは調子が悪いのか?


シムラ方面から入って来た列車(右側)。赤い機関車は我々の乗っている列車。Kathleeghat駅のホームは写真右側しかない。

このとき運転手さんは仕事中。

すれ違い列車は時刻表( Train At A Glance )に記載がない。
帰国後インターネットで調べたが、やはり載っていない。お客が乗っているので運行されている列車なのは事実だ。ご参考:インド鉄道のホームページから取った時刻表は当ページ最下段。

時刻表に載っていないので発車時刻が分からなかった。乗務員さんに聞けばよいのだが、眠いのと面倒なので聞かずに済ます。
列車が来たから、こちらも出発間近だろうと思い、早々に列車に入ったが、暫らく停車していた。 相手車の写真を撮ったつもりだったが 動画だった画像。

そういえば、シムラには我々と同じ顔をしたチベット系の人がいるので、町中を歩いてもジロジロ見られなかったなア。




途中の景色。 動画
こんな風景が続く。

途中の景色、 写真をもう1枚



遠くにトンネル




シムラ(shimla)に近い途中の景色。20分で終点のシムラ駅だ。(写真下)




10:15に標高2215mのシムラ(SHIMLA)駅着
気温は15度くらいだ。

駅もそうだが、シムラは扉や窓を青く塗った家が多い。魔よけのおまじないという。
壁は石灰で塗り、扉や窓は青ペンキを塗る。25年ほど前に、ある化学会社の元染料屋さんの役員から「酸化銅系の青は一番安い顔料だ。ペンキ屋は黙っていると青ペンキで塗りたがるものだ」と聞いたのを思い出した。青ペンキが使われる理由は安いのもあるのだろう。なお、2番目に安いのは青緑色の顔料という。最近は少ないが、数十年前の日本は、青や青緑色のペンキに塗られた建築物が多かった。


シムラ駅ホームにある駅標識(下)



シムラ駅の宿泊料金表


この路線は一日4便(往復8便)運行されている。(Train At A Glanceによる)
この列車の車両は、片道4850ルピー支払うと壁までじゅうたんを敷き詰めた、キッチン付きの特別仕様6人用宮殿車両になるという。乗りたかったが、乗る前に情報を知らなかった。残念だ!
誰か、車内写真を公開してください。見たい!

蒸気機関車がは見なかった。廃止されたのか?
宮脇さんの鉄道本にも当鉄道が紹介されている。彼は多分255列車だ。

次回はカングラ渓谷鉄道に乗ってみたい。



インド鉄道時刻表 (Train At A Glance)。2004年版をスキャナーで読んだものだ。実物は20.5x25.3cmの大きさ。上記の我々が乗った列車はすべてこのTable27に載っている。乗ったのは、TrainNumber 2311、241、2012だ。
Train At A Glanceに全ての駅名は載っていない。kalka〜Shimla間には20の駅があるが載っているのは、下記の4つだけだ。


インド鉄道のクラス。先に書いてある程高い。

Pは上に書かれていないが、厨房設備車有り。


Kalka→Shimlaの全20駅(列車が停まらない駅を除くと18駅.。列車の停まらない駅は通過待ち用。)
( )内は標高 下の表はTrainNumber 1KSの時刻表(2006年版)

 Stn NameArrival TimeDep. TimeDistanceRemark
1KALKA(626m)Source4:000
2TAKSAL(806m)4:184:196
3GUMMAN4:334:3411
4KOTI4:514:5217
5JABLI5:065:0722Train doesn't halt at this station, presently
6SONWARA5:205:2127
7DHARMPUR HMCHL5:395:4133
8KUMARHATTI5:575:5839
9BAROG(1423m)6:106:2043
10SOLAN(1493m)6:326:3447
11SOLAN BREWERY6:456:4751Train doesn't halt at this station, presently
12SALOGRA6:526:5453
13KANDAGHAT7:107:1459
14KANOH7:337:3465
15KATHLEEGHAT (1701m)7:547:5573
16SHOGHI8:118:1278
17TARADEVI8:318:3285
18JUTOGH8:468:4790
19SUMMER HILL8:588:5993
20SIMLA(2076m)9:150:0096


上記の時刻調べは、 ここ でTrain Number  に”1KS”をいれる。


(6)シムラの町へ続く。 ←ヒマラヤを望む。



ご参考

トイトレインに乗るまでの移動列車。
ライトアップしているデリー駅(オールドデリーとは言わない。ただのデリーと言ってニューデリー駅と区別する)

デリー駅構内(跨線橋内)


右はトイトレインに乗るために,、カルカまで乗った列車。Delhi出発2月15日22:50-Kalka着2月16日05:00 TrainName:Howrah KalkaMail、TrainNumber:2311
写真下 デリー駅のHowrahKalkaMail インド鉄道の寝台列車だ。インド鉄道の寝台車は寝易いのですぐ寝た。


Howrah KalkaMailの旅客名と座席のリスト。
氏名部修正あり。名簿の確認時間が必要なので、時間的な余裕を持って駅に着かなければならない。


2A Sleeper CLASSの2段ベット



カルカからデリーまで。

シマラからカルカへの下りは車にした。カルカ駅まで500mのところで、車(ランドクルーザ)が道路渋滞に巻き込まれ、道の脇を走れるオートリキシャに乗り換えた。
乗り換えたオートリキシャ内。ガイドのカーンさんは鉄枠に摑まり体は車外にある。

駅構内は走って、々、間に合った。 カルカ駅にて(出発の2分前)。駅の時計が2分程度ずれているのは普通のことだ。テレビの時報もチャンネルによって1分位ずれている。
止まっているのは、カルカ(Kalka)駅を2月17日17:30発のShatabdi Express(TrainNumber2012.)。フルコースの食事付き列車だ。 同日21:40にNewDelhi着



TrainNumber2012の食事

まず、数種の中からスープを選ぶ。スープを飲んだ後、下のトレイが配られる。これはベジタリアン用食事。
食事が終わる頃、果物(数種)、ケーキ(数種から選ぶ)が出る。
当然だが、ミネラルウォータ1リットルボトルとチャイ(コーヒー選択可)も付く。
人参の上の青い唐辛子は食べてはいけない。20分間、舌が無感覚になるほど痺れる。その間は、船酔いと同じで耐えるしかない。

食事のほかにビスケットやらチョコレートのお菓子も配られた。お土産にするのか、車内で食べないでカバンに入れていたお客さんが多かった。


(6)シムラの町へ続く。



(4)2度目のデリーへ戻る


インデックス

インド鉄道で移動 (2002年)へ。上の2005年版時刻表と2002年の時刻表を比べ、印刷品質が向上をしていることを確認してください。インドは発展しているのだ。
2005年版から、インド鉄道 は時刻表をPDF(上記27テーブルの2006年版) で公開している。自分でダウンロードする場合は ここ から。 ここで全ての Train At A Glance内容を取ることが出来る。
ちなみにダージリンのトイトレインは92テーブルだ。



インド鉄道ホームページから取ったshimla から kalkaの時刻表(2006年版)
。Kathleeghat駅ですれ違った列車がない!

Train No.Train NameOriginDep.TimeDestinationArr.TimeDays Of RunClasses
MTWTFSS1A2AFC3ACCSL2S
242 +SHIVALK DLX EXP SIMLA17:40KALKA22:20YYYYYYY------
252SML KLK EXPRESSSIMLA18:15KALKA23:15YYYYYYY-----
256HIMALYAN QUEENSIMLA10:30KALKA16:05YYYYYYY------
2KSSML KLK PASSSIMLA14:25KALKA20:10YYYYYYY-----


自分で取る場合は ここ で、駅名コードを入力する。kalkaはklk、shimlaはsml。ClassはAll Classにする。Kathleeghat〜solan駅等の駅名を入れてもよい。
駅名コードが分からない場合は、 ここ のIf you Don't Know the Station Code? Click Hereをクリックする。
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