このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

牟岐町接待所の歩み



 平成15年2月15日から3月30日。最後6日間、牟岐町お接待所のお手伝いをしてまいりました。
  お接待所の皆様を通じ由岐町のボランテア活動の実態を知ることが出来ました。
誠に素晴らしい町を挙げての熱気を感じました。ただ全体をお知らせするには、文字だけでは
とても無理な話です。幸い牟岐町お接待の会、会長様からの資料が届きましたので転載いたします。




                              牟岐町お接待の会
                                会長  富田房子

 
(一)   会の名称  牟岐町お接待の会

(二)  活動場所  牟岐警察署内駐車場

   (三)  設  立  平成13年3月2日

(四)   目  的  お遍路さんの旅の安全と休息及び交流

(五)   発足までの経過
   1) 平成12年8月、当時の牟岐警察署長三橋繁幸氏を中心に、お遍路さんの旅の安全と
     休息及び交流のためにテント張りの無人接待所を設置、反射ダスキや冷えた麦茶等を
     提供して活動を始める。
   2) 11月、牟岐町ボランティア連絡協議会の役員会で、ボランティアがお接待をしてほ
     しいという牟岐署からの依頼を報告、これを契機に話し合いが持たれ賛同者が増え始
     める。 
   3) 平成13年3月2日、設立総会を開催し世話人を初め、次の事項を決定する。
      ① 年間活動期間
            前期    3月 〜  5月
            後期    9月 〜  11月
      ③ 週間活動日数
            火曜日、木曜日、土曜日の3日
      ③ 1日の活動時間(7時間)
            午前    9時   〜 12時30分
            午後   12時30分 〜 4時
      ④ 活動開始日  平成13年3月13日(火)
      ⑤ 入会者は47名(男5、女42)で一組2〜3名とし、当番表を作る。

(六)  会員の母体
      ① 内妻部落お大師会         19名
      ② 満徳寺 ご詠歌の会        11名
      ③ 牟岐町ボランティア連絡協議会会員 17名
       内妻部落会は別として、牟岐町全域から参加している。

(七)  平成13年度及び14年度の活動状況
   1) 平成13年度
        ① 活動日数            104  日
        ② 記帳していただいた人数     635    名 
        ③ 1日平均              6.10 人
2) 平成14年度(火、水、木、土、日の週5日)
        ① 稼動日数            136    日
          ② 記帳していただいた人数     1166    名
           ③ 1日平均             8.57  人

(八)  平成14年度の1166名の分類(別紙①参照)
   1) 男女別の分類
       男  847名(72.6%)
          女  319名(27.4%)
   2)  都道府県別分類(上位5)
      ① 東 京(137名) ② 大 阪(109名) ③ 兵 庫(85名)
      ④ 愛 知 (84名) ⑤ 神奈川 (77名)
3) 年齢別分類
① 60代(38.6%)  ② 50代(21.7%)   ③ 20代(16.6%)
      ④ 40代 (8.5%) ⑤ 30代 (7.7%) ⑥ 70代 (5.9%)
      ⑦ 10代 (1.0%) ⑧ 80代 (0.5%)
   4) 分析結果
      ① 遍路さんの人数はほぼ都道府県の人口に比例し、東京を筆頭に上位10都道府
       県が全体の60%に達している。特に東京、神奈川、千葉、埼玉の関東4と県は
       308名で30%強になっている。逆に東北、北陸、山陰、九州藤の12件の合
       計が102名と極めて少ないのは、弘法大師とゆかりが少ないせいであろうか。
      ② 男女別では男性が70%強を占めているのは、女性一人では多少道中不安なこ
       とが影響していると思われる。案外多いのは若い女性の一人旅である。
      ③ 年齢別では60代、50代で60%に達し、特に50代後半と60代が多いのは定年後?
  時間的、経済的に余裕が出来たからだと思う。
              夫婦は41組あるが新婚はわずか1組で、残りはほとんどこの年齢層である。
       20代の若者は学生、リストラ組が中心で16.0%もあり、それに比して40代、
       30代が少ないのは、仕事が多忙で子供の教育費等経済的な面もあると推定
       できる。
      ④ その他、記帳して下さったお遍路さんの数は1166名であるが、活動時間外
       に本町を通った人、136日の活動日以外に通った人(春秋のシーズン以外は少
       ないと考えられるが)を会わせると2500人は超えると推測している。

(九)現在(3月〜5月)の活動状況
1)会員数 80名が当番表に従って月曜日を除く週6日、多少天候が悪くても活動している。
2)活動日数 82日
3)記帳して下さった人数 944名(5月末現在)1日当たり11.5人

(十)  会員の意識調査及びお接待の実情
   1) 会員の意識調査
     ① 平成13年秋のアンケート調査(別紙②参照)
      (イ) お接待に参加した動機
      (ロ)お接待をやってみての感想 
      (ハ)お接待の場所等にについて 
      (ニ)会費について
     ② お接待の実情
        平成13年3月の開始以来、これまで300日を越えるお接待をしているが、
       悪天候以外は休んだことがないことから分るように、会員の意識は非常に高く、
       当番を忘れた人はほとんどない。お接待とは基本的に一期一会の短い交流では
       あるが、お接待をすることによって逆にお接待をされているのではないだろう
       か。
       具体的に言えば、お遍路さんお接待を受けて喜び、心から感謝してくれる。
       それが接待する側にストレートに返り、そのまま喜びになる。つまり、お接待
       をする側が逆に心を癒されることになるのではなかろうか。
       会員のほとんどは60歳以上の女性であるが、彼女たちの言動や表情がよくそ
       のことを物語っている。これは後述するお遍路さん(牟岐に6日滞在したカン
       カンラリーの二人)もはきり証言している。

(十一) お遍路さんの心情と落書帳
    1) 心情
       会員とお遍路さんとのやり取りはとても楽しそうで見ていて清々しい気持に
       なるが、お遍路さんも歩き疲れた頃に声をかけられお茶、コーヒーにお菓子、
       時には手作りのようかん、季節の果物やサツマイモ等をふるまわれ嬉しいの
       ではないだろうか。「どちらから来られましたか。」「今日はどちらまで。」
       等会話を交わし、去り際には「お気をつけて。」「また来て下さい。」と言
       う。心の接待を受ける側の心情は自分がお遍路さんの立場になればよく理解
       できます。
    2)(別紙③参照)
        立ち寄られたお遍路さんは差し支えがなければ氏名、住所、年齢を記帳し
       ていただいているが、良ければ感想もお願いしている。それが「落書き帳」
       です。そこにはお遍路さんの心情がありのままに書かれていますので、少し
       抜粋してみました。また、時折下さるお遍路さんからのお手紙でも、彼らの
       心情がうかがえます。

   (十二) 風変わりなお遍路さん
    1) 歩き遍路が新婚旅行(2組)
    2) カンカン.ラリー
    3) 接待所を卒業論文に

(十三) お接待の活動資金等
      発足当初、必要物品購入の際と14年3月に牟岐町ボランティア連絡協議会か
     ら補助金を受けました。会費は無料だったからです。ある会員の提案によって、
     昨年の後期から、会員がお接待をする度ごとに100円を拠出することになり、
     日常の生活費にしています。通りすがりの方が現金を下さったり、若くして亡
     くなった子供の供養のためとご寄付をいただいたこともあります。
     また、見知らぬ徳島の方からお菓子を送っていただいたり、町内の企業等から
     物品のご寄付をいただいたりもします。会員の皆様からご寄付は勿論のことで
     す。なにしろ、資金ゼロから出発しましたから。

(十四) 課題と将来
    1)活動場所は牟岐署、保管場所は牟岐町隣保館のご好意でお世話になっている
      が、多少手狭で不便な点が多い。
    2)田舎のボランティアの問題点であるが、会員は高齢者が多く、男性が少ない。
    3)歩きお遍路さんの旅の安全に必要な反射ダスキの入手が困難である。







(十五)  終わりに
    平成11〜12年に行われた四国四県での「空海展」に続いて、NHKテレビの各
    札所の紹介等をきっかけとして、お遍路ブームが起こり、歩き遍路さんも毎年
    ふえています。1日平均で見ますと13年度は6.10人、14年度は8.57人、15年度前
    期は11.5人となっています。しかもこれは一時的な単なる流行ではなく、時代
    の繁栄だと思われます。つまり、現代社会が金、物の時代から心の時代へと変
    化していることが背景にあり、これから益々増加していくものと推測していま
    す。
     去る5月22日の徳島新聞に「ひきこもり遍路で癒す」というタイトルで、ひき
    こもりの中学生以上の若者15人を募集して、四国霊場八十八ヵ所を歩いて巡る
    「四国お遍路」を実施すると掲載されていました。
    千葉県浦安市のNPO法人ニュースタート事務局の企画で、地元の人との交流や自
    自然との触れ合いを体験し、自分を見つめ直すことによって心身を健康にする
    ことがその目的です。
    続いて5月26日の朝日新聞には「ハンディ超え遍路の旅」の見出しで、視覚障害
    者や高齢者15人と盲導犬2匹がボランティアグループの助けを借りながら、お遍
    路さんとなって県内の四国霊場を巡っていると報道されていました。
     一般に、歩き遍路さんの霊場巡りの動機は弘法大師への信仰心にあると言われ
    ていますが、人数の増加とともに動機や目的が多様化し変わってきているといえ
    ます。
世界的な政治の混乱、経済不況等が引き起こす様々な社会現象が私たちから生き
    甲斐や希望を奪いストレスを増大させています。現代人の多くは心身ともに病ん
    でいます。「癒す」という言葉の意味は、美しい自然や人の温かみに触れて、病
    気、苦しみ、不安等を治癒することだと思いますが、四国霊場巡りはその最適の
    場であり心の故郷、オアシスの役割を果たしている四国独自の伝統文化といって
    も過言ではないでしょう。
     歩き遍路さんへのお接待のボランティア活動を始めてから3年目を迎えますが
    接待所に立ち寄られ、旅立っていったお遍路さんは約2800人になります。
    その距離役400km、平均して40日余りかかり、野宿中心のお遍路さんでも相当の
    経費が必要です。それでも、お遍路さんは、それぞれの思いを持って全国からや
    って来ます。そして、何かを得て故郷に帰って行きます。
    私達受け入れ側にも問題点は多くあり、人それぞれ考え方も異なりますが、それ
    はそれで良いと思います、何故なら大局から判断しますと、お遍路さんや仲間と
    の交流を通じての喜びや親睦もあり、楽しんでいるからです。私達「牟岐町お接
    待の会」の活動は時代にふさわしい大切なボランティア活動であることに誇りと
    自信を持って今後も続けて行きたいと考えていますので、皆様方のご理解とご支
    援を賜りますようお願いを致しまして、まとめの言葉といたします。







別紙② 次のアンケートにご協力ください。
(一)  「牟岐町お接待の会」に参加した動機について、次の中から3つ選んで番号を○で
    囲んで下さい。
   1 弘法大師への信仰のため。 (22名)
   2 先祖や、家族などの供養のため。 (20名)
      3 願かけや、願いがかなったお礼。 (1名)
   4 お接待をしてもらったお礼。 (6名)
   5 遍路に、自分の身代わりとして、行ってもらっているから。 (10名)
   6 ボランティアとして遍路を助けたいから。 (35名)
   7 「お接待の会」に入ることを勧められたから。 (26名)
   8 その他。 (5名)
(二)  お接待をやってみてのご感想はどうですか。次の中から2つ選んで番号を○で囲
    んで下さい。
   1 当番の日がまちどうしいほど楽しい。 (4名)
   2 お遍路に喜んでもらえるので、自分の心が豊かになり、嬉しい。 (47名)
   3 誘われたので、仕方なくやっている。 (2名)
   4 健康に注意して、できる限り長く続けたい。また、若い人も休日には参加して
     ほしい。 (38名)
   5 その他。 (1名)
(三)  お接待の場所などについて、次の中から1つ選んで番号を○で囲んで下さい。
   1 現在のままで十分満足している。 (17名)
   2 現在の場所にテント等を増やしてほしい。 (5名)
   3 将来は別の場所にトイレ、流し台を備えたお接待所を作ってほしい。(25名)
   4 その他 (3名)
(四)  お接待の物品は寄贈されたもののほか、会員の皆さんがそれぞれ持参しており
    ますが会費は無料です。次の中から1つ選んで番号を○で囲んで下さい。
   1 現在のまま無料がよい。 (18名)
   2 必要があれば出してもよい。 (22名)
   3 年会費をいくらか出してもよい。 (10名)
(五)  その他、意見や希望があれば自由にお書き下さい。
                       注) ① 回答数 50人
                          ② (一)(二)は複数回答



別紙③  お 遍 路 「 楽 書 帳 」 よ り
H.13.10.6       香川県  親納茂樹さん(41)
      優しさが身にしみます。生まれ変わりたくて歩き遍路に出ました。生まれ
     変われます。有り難うございました。

H.13.10.24       千葉県  玉造隆夫さん(62)
      三人の元娘さんの笑顔に久し振りにほっとしました。それに柿は大変おい
     しゅうございました。感謝!感謝!

H.14.3.12       長野県  百瀬 康さん(66) タカ子さん(61)
      思いがけないお接待にあずかり大変嬉しく存じます。四国遍路の良い思い
     出になります。皆様方の温かいお気持に元気づけられて楽しい歩きを続けら
     れます。お接待を続けられるということは大変なことと存じます。ご多幸ご
    健康を心からお祈り申し上げます。
     
H.14.3.13   愛知県  犬塚元裕さん(27)
     とてもあたたかいお接待有り難うございます。最高の新婚旅行になりそう
     です。

H.15.3.21       栃木県  吉崎匡子さん(32)
   ここに来る間にとても長いトンネルがあり、それを抜けたところにお接待
     のことが書いてあったので、楽しみに歩いてきました。甘いおしることても
     美味しかったです。その上貝のお守りと手製のお箸袋までいただきとても感
     謝しています。
     楽しいお話やためになることも聞けて、有り難うございました。
   
H.15.4.24       千葉県  六郎万直子さん(29)
      焼きたてのパン、あたたかいお茶、みずみずしいようかん、そして何より
     もボランティアの方々の優しい笑顔、すべてが心にしみこんできました。
     どうぞ皆様方もお体に気をつけて多くのお遍路さんの心をいやしてあげて下
     さい。本当にありがとうございました。



別紙④       ア キ カ ン を 拾 わ れ る お 遍 路 さ ん へ


  次の事柄をご確認下さい。


1) 体調が良く、気分の良いときに拾いましょう。
2) 5個でも10個でも無理のないアキカン拾いをいたしましょう。
3) 雨の日には拾わない勇気も必要です。
4) 内容物の残っているアキカンはのみ口を下にして迷惑にならない場所に立て、
   次のお遍路さんにお願いしましょう。
    5) 引き取り名簿記載のお宿であっても、宿泊予約時にアキカン持参の連絡をい
   たしましょう。
6) 卦がの保証はありません。事故にはくれぐれもご注意下さい。



カ ン カ ン ラ リ ー メ ン バ ー 募 集


1) 市町村指定ゴミ分別を遵守し、ゴミのポイ捨てをしない。
2) タバコを嗜む人は携帯灰皿を携行し、吸殻、空箱、ライター等のポイ捨てを
   しない。
上記 2項目がメンバー加入の資格となります。

   『ゴミは拾うことよりも、捨てないこと』これがゴミ問題解決、最高の方法と考
 えます。その上でアキカンを拾っていただけたら、大変有り難いことです。

  メンバー申し込み先   〒271−0096 千葉県松戸市下矢切157−11
                     カンカンラリー事務局 宛

 ◎ 80円切手、3枚同封の上お申し込み下さい。メンバーカード作成費用と通信
   費用が含まれています。切手3枚以外にメンバーの会費その他の費用は一切
   ありません。
 牟岐町ボランティア連絡協議会発行の『ボランティアの風』第4号です。
 内容は盛り沢山ですが、小学生の活躍を抜粋してみました。


体験記トップに戻る

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください