このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

さくら旅館


電話番号:0883-24-2404
郵便番号:776-0010
住所:麻植郡鴨島町鴨島502-11


コメント2
 鴨島と言うのだから、何処かに鴨川が流れていなければならないとも思う。
それとも昔、海岸線がこの辺りまで広がり、島と呼ばれたのか。
今でも川面に水鳥の影が色濃い。鴨が島のように群れ集まっていたので鴨島と名を産んだの
かも知れない。
 呼び名の発祥は別として、吉野に流れ込む小川が街を縦横に走っている。これらは人間と
水鳥に、同じ土俵での共生を勧めている。想像を掻き立てる街である。

 この街には『土曜市』がある。歩道にテントを架け、自家製の花、野菜、果物、売れそう
なものは何でも売る。農家の婆ちゃん達の、楽しみの商売である。

 雨の降る土曜日の夕方であった。店じまいを始めた中にまだ数店、頑張っているテントが
ある。品物を雨から避けるだけの小さなテントに、首だけを差し入れた婆ちゃん。白くて大
きな大福を売っていた。
 遠い昔、お袋の作った大福を思い出した。売れ残っていた数個を買い求めた。
『あさ早よう搗いたけん、すこうし堅いんや』
申し訳なさそうにそう言って、にこりとした。
 宿で頬張ると言われたとおりに皮は堅く、餡子と皮とをもう一度、口の臼で搗きまわす感
じであった。

 大事に残しておいた最後の大福をこっそりと納屋で食べた時、固い餅が喉を引掻き食べた満
足感を増幅させた。子供の時と同じあの感慨であった。
三日経っても柔らかい大福だけが美味しいのではない。暗いうちに搗き上げた婆ちゃんの、夕
方には堅くなってしまった大福。そこには温かい別な美味しさが溢れていた。

 『寺から寺へ走り抜けるのが遍路』ではない。
間を大事に、見るもの、聞くもの、食べるもの……見て、聞いて、食べて、生きていく……
これこそ過去現在未来が一堂に会するのことなのではあるまいか。
かんかんらりー

行程表
⑦ ↓ ↓4.2km        ↓        ⑧熊谷寺        ↓        ↓2.4km       ↓        ⑨法輪寺           ↓        ↓3.8km        ↓←←←←ゴミステーション        ↓←←←←坂本屋旅館 ⑩切幡寺         ↓←←←←ゴミステーション        ↓9.8km        ↓        ↓     3.0km        ↓→→→ 鴨島駅前        ⑪←←←さくら旅館        ↓         ↓12.9km        ↓        ⑫ ⑫〜⑬25.3km ↓ ⑫〜⑬21.5km ←←鍋岩分岐→→    ↓       ↓    ↓       ↓←←←←植村旅館   板瀬橋     河野橋                ↓       ↓    ↓       ↓ 3.6km    ↓       ↓→→→童学寺      →→→⑬←←←  ↓ 2.3km ⑭        ↓ 0.8km           ↓        ⑮国分寺        ↓        ↓ 1.7km  ⑯        ↓ 2,9km         ⑰

コメント1
当館は、「四国三郎」吉野川の中流域、名水百選にも選ばれる「江川の湧水」の湧き出る
温暖で風光明媚な鴨島町。J R 鴨島駅前に位置しております。
11番藤井寺より12番焼山寺に到る約15kmの道のりは、お大師様の歩いた当時の面影を
色濃く残す山道で、通称「遍路転がし」と呼ばれる道中最初の難所でございます。
特別な名物はございませんが、1日の疲れを癒し難所に挑む気力を養えるよう、御自宅の
ようにお寛ぎ頂きたいと思っております。
今回カンカンラリーのお話をお伺いして非常に感銘を受け、出来る限りの協力をさせて頂
きたいと思っております。
お泊りでない方も、是非お気軽にお越し下さい。お目にかかれる日を心よりお待ち申し上
げております。
◎さくら旅館主人 大島功
 
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