このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

本の紹介

※巡礼やすらぎの旅 ※「自分の好きなこと」「やりたかったこと」の2冊。
著者は共に森山透氏、我々カンカンラリ-のメンバーでもあります。



 ※ 【巡礼やすらぎの旅】は2004.3.10. PHP研究所から発行されました。定価;本体
1300(税別)となっています。
冊子の帯には【体がごきげんになり、魂が蘇る。突然のリストラ。一人取り残された
不安、焦り、孤独………。本当の自分を取り戻した四国八十八ヶ所、心の旅。】の副題
がついている。
 あとがきより、次の抜粋もある。
----歩きながら大地と対話し、大自然とふれ黷烽、。私は「おへんろ」の後、しばらくの間、
容易に言葉が出てこなくなった。偽りの言葉が、どこかへ消えてしまった。
我が身を移動させながら、足の裏を基点とした全身全霊で自己の内外の風景を見、声
を聴き、触れることで、私は言葉以上のものを感知することができるようになったのでは
ないだろうか。----

 読んでみると、有り触れた巡礼本ではなく、何か異質なものを感じる。
寄せては返す、海の穏やかな時間。風に誘われるままに、蒼いカンバスを駆ける雲。コ
ンクリートの護岸に阻まれ決められた川を流れる水面。春がくれば花を咲かせ、秋がく
れば紅葉する。この穏やかさ美しさも、ほんの一瞬のこと。
四国の自然に人生を重ね合わせる著者の思いは、湧き出る清水のように、渇いた心を
惹き付ける。
 哀しみは喜びの中に佇み、喜びは哀しみの陰に隠れる。このような呟きが文字の端々
に見てとれる。
四国遍路に出かける前に読み終えたら、彼の地で広くも深い感慨を手にする事も出来る。
帰って読めば、己が人生の幸せを実感するに違いない。そしてもう一度、四国に行きたく
なるだろう。
四国遍路は三度。一度は先祖の為、一度は父母の為、一度は己の為、と言われている。
 誰もが通らねばならぬ、哀しみ苦しみの多いのが人生。それでも見方を変えれば「ほの
ぼのとしたもの」が、何処か流れている。その流れを見つけることが出来るかどうか。
このことを教えてくれる、一冊の本ではある。


 ※ 【自分の「好きなこと」「やりたかったこと」をやろう】 
発行所 株式会社サンガ 定価;本体1300円

 これには(五十代で考えること)の副題がついている。七十二歳を過ぎた老人が言うの
もおこがましいが、寧ろ社会に漕ぎ出す若い新人類の皆様に読んで欲しい、一冊だ。
人生をどのように刻むか。老いを迎えて計画を練るよりも、若者の描く沢山の夢のひとつ
に加えてもらえたらと、これは老婆心。
 七十歳でも、九十歳でも、読めばなるほどと面白い。
お迎えの舟など気にせずに、ダンスにカラオケ、ゴルフに登山。未来は明るく開けてくる。
「狭い日本、そんなに急いで何処へ行く」ゆっくりゆっくりと言いながら、どうした訳か根性
根性と、地位、名誉、金を、忙しく追いかけてきた。これが妙な社会を作り上げてしまった
のだろうか。そろそろ原点に戻り 【のんびり、あせらず、ゆっくりと】 生き方を見直す頃合
なのではあるまいか。

CAN
  


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