このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
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民宿 内妻荘
電話番号:08847-2-1674
郵便番号:775-0007
住所:海部郡牟岐町内妻丸山3
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今年もまた【88クリーンウォーク四国】に参加のため宿泊のお世話になった。窓から入る
浜辺の風も生ぬるく、窓を閉めクーラーのお世話になった。
それてもじっとりと汗ばむ、熱々の夏の日であった。
この日、大騒動が持ち上がっていた。猫のチコが姿を見せないのだという。昨日から食事
に口を付けていないと云うのだ。家族みんなでチコ〜チコ〜と大騒ぎである。
午後になって、帰って来たチコがご飯を食べたと、宿内はまた静かになった。
陽が翳り始めた頃「おへんろさん、この暑い中よくいらっしゃいました。ご挨拶遅くなり
まして申し訳ございません。」チコはしおらしく首を垂れ、部屋に姿を見せた。
「駄目じゃないか。みんなが朝から大騒ぎをしたのだ。心配を掛けちゃいかん」
人差し指の腹で二度、彼女の頭を叩いてみた。
あまりに暑いので、涼しい所で凌いでいたのでしょう。とはご主人の話である。
猫は炬燵で丸くなるの歌詞から、猫は暖かい季節を好むものと思っていたが暑すぎるのには
矢張り閉口するものらしい。
そう云えば今時の犬、冬になるとチョッキやオーバーを着込み、革靴を履いて抱っこされ
ている奴もいる。雪の中駆け巡るのは、遠い昔の話らしい。
寝そべっていたチコが飛び起きた。窓際の台に飛び乗った。顔をガラスに押し付け、両耳
は前方に向いたまま声をかけても動かない。尾は天に一直線、異様な姿態である。
この部屋には裏山が迫っている。手の届きそうな木の根元に猿が1匹こちらを見詰めていた。
チコはガラス越しの物が見え音も聞えるらしい。同じように、猿もこちらを伺っている。
猿をよく見たいとガラス戸に近づいたら、なんだ助太刀がいるのかと、猿はゆっくりと腰を上
げた。四足で斜面を登り始め、もう一度振り返った。木から木へと飛び移るのではなく地面を
確りと踏みしめて歩くあたり、【猿も木から落ちる】の諺も色褪せてくるかも知れない。
この辺り猿は珍しくありません。中には、犬や猫の子を襲う奴もいます。
肉食の猿もいるのだという。犬猿の仲に、犬猫の仲も加わってきたのか、現代日本の世相に
どこか似てきた気がする犬猫の仲である。
難しいことは差し置き、注意深く見渡したら或いは猿に出会いるかも?知れない土地柄です。
カンカンラリー
行程表
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『我輩は猫である』の猫は、日本人によく知られた猫である。
此処にもそれとは違った『代は猫ざんす』と言う猫がいる。辞書には、代=わちき(一人称。
江戸時代、遊女、芸妓などの語)わたしの意とある。
この「わちき」御免下さいと玄関を開けようものなら、素っ飛んでお出迎えをしてくれる。
尾っぽ真直ぐに立て『信仰心、少し薄いんじゃないの?』そのような顔をして此方を見上げ
てくる。靴を脱ぐと先にたって階段を跳ね上がり、部屋まで案内する。
この遍路にはこの部屋をと、遍路の顔で部屋を識別するような感じである。
2月の寒い夜「わちき」を抱っこすれば少しは温かいだろう。部屋に招き入れると素直だが、
布団の中にも上にも蹲ろうともしない。残念だが老人はトイレが近い。襖を開けた途端、脱
兎の如くではなく、脱猫の如く逃げ出してしまう。
『オーイ、俺は客だぞ。今夜はここの大事な客だぞ〜』
呼びかけても階段を素っ飛んで消えてしまう。猫に小判とはよく言ったもの。宿泊料や客人
の懐など「わちき」に興味のあろう筈もないか。
そういえば食堂の座敷に同席しても、鼻先の魚などには目もくれない。
『もっと美味しいもの、とうに食べたわよ』そのような顔をして足を舐めている。
集まった遍路共の話を「ほんとかねぇ」と聞いている風情である。
猫好き、愛猫家の方、この「わちき」を手懐けることが出来ましたら、ご一報下さい。
カンカンラリー
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1国道55号旧土佐街道。八坂八浜のうち、松阪峠の麓にある家族的な宿
22番平等寺より 9時間( 国道経由36km )
23番薬王寺より 7時間( 旧遍路道経由25km )
23番薬王寺より 4 時間( 国道経由17km )
24番最御崎寺へは 16時間( 国道経由64km )
一人歩きのお遍路さん 大切にもてなします。
途中で動けなくなった場合、御連絡頂ければお迎えに参上致します。
野宿のお遍路さんには、入浴のお接待をいたしております。
当宿の付近には 小松大師 草鞋大師 目あき大師など大師所縁の地が
ございます。鯖大師へは約2kmの行程。風光明媚な景色に包まれた佛蹟が、
夫々の由来を秘めて今でも地元の人達に信仰されています。
カンカンラリーのお遍路さん お立ち寄りお待ちしています。
内妻荘 主人
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