このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
名古屋の社会実験駆け足体験
エル・アルコン 2004年11月 5日
先日、急な用事があり、東京までクルマで往復しました。その際に名古屋エリアの2つの社会実験を体験しましたのでご報告します。
●名古屋高速〜東名阪〜東名の割引
夜間割引と名古屋高速の末端部3ヶ所における特定料金及び、名古屋高速2号東山線から高針JCTを経て東名阪道に入り、名古屋ICから東名に入る(逆も可)3線直通のETC車に対し、東名阪の通行料 500円を2割引(12月からは3割)するものです(来年 1月14日まで。夜間割引は15日朝まで)。
首都高(東京区間)と阪神高速(阪神東区間)が 700円のままでいるのに対し、この 3月29日から 750円と、日本一高い都市高速になってしまった名古屋高速。もともと道路事情が良いだけに、値上げ効果もあって利用が進まないのか、末端部や夜間の利用促進を図るようです。
そして、昨年 3月に開通した2号東山線(いわゆる四谷高針線)経由で東名名古屋ICに向かうと、高針JCT〜上社JCT〜名古屋ICの僅かな区間に介在する東名阪均一区間のせいで 500円を余計に徴収されるという構造になっており、これが料金を下げることでどのくらい転移があるかを見る目的もあるようです。
さて、当日は伊勢湾岸道名古屋南JCTから3号大高線経由で名高速に入りましたが、今、前割の履歴を見て気付いたんですが、夜間割引があるのを忘れてました。星崎本線TBの通過時刻は21時54分。 6分差で 150円を損してます……。
名古屋高速にも首都高、阪高同様小振りながら都心環状線があります。ここは阪高同様時計回りの一方通行なんですが、3号大高線から2号東山線へは鶴舞南JCTから丸田町JCTまで逆向きならわずかな距離を市内一周となるわけで、せめて真ん中を東西に貫く両方向通行の5号万場線(そのまま2号東山線になる)に曲がれれば良いのにと思います。
料金所を出て、左カーブを切って本線に合流し、本当にすぐ上社JCTの分岐路になってしまいます。合流まで15秒、本線走行は60秒、上社JCTから本郷ICを経て名古屋ICまではさらに 1分程度ですが、事実上JCTかICかと言う区間ですから、本線走行はわずかに 1分。これで 500円は悪い冗談です。いや、社会実験割引で 100円(12月から 150円)引いても論外でしょう。
●上郷SAスマートIC
12月12日に東名と直結する伊勢湾岸道との巨大な豊田JCTのすぐ先、東名の上郷SA下り線に設置された「スマートIC」の供用が来年 1月末までで始まりました。
東京からの帰路、岡崎ICを過ぎると、跨道橋にスマートIC社会実験を告げる横断幕が貼られ、豊田JCTの出口付近、上郷SAの案内の脇には、通常なら緑色のところ、ETC専用ということでETCのシンボルカラーである紫色の看板が出ています。
さっそくSAに入ると、すぐに駐車場との分岐があり、SAで休憩してから出ることは出来ないようです。スマートICはETCですが、通常のゲートと違い、一旦停止を求められています。そのため、減速用に、通常のマーキングではなく衝撃を伴うハンプが2ヶ所設けられています。
肝心なゲートは、小さな小屋を右手に存在しており、異常時にはドライバーがボタンで開閉操作(ゲート上げの催促)をするとのことですが、どうもその小屋で手動でゲート上げの操作をしているのでは?と思わしめる状況です。料金表示は東名川崎から6550円とのことで、岡崎より 200円高く、豊田より 100円安い設定。前割履歴の表示は「上郷SA仮出口」です。
ちなみに、東名と伊勢湾岸道が直結する12月12日までは、この上郷SAで降りて市道を行き、R155バイパスに合流するのがいちばん速そうで、それなりに実用性のある社会実験です。
さて、ゲートの先は高速道路の脇にありがちな草むらと側道です。すぐ田舎道との信号もない十字路、そしてすぐ市道との三叉路になっており、伊勢湾岸道豊田南IC方面は右折ですが、信号などあるはずもなく、右折には注意が必要です。この状況を見ると、高速で流出することを想定して造られた通常の出口と違い、ETCをノンストップにすると、たちまち2つの交差点で事故が多発しかねないわけで、それゆえの一旦停止と考えれば得心も行きます。
体験して見るとまあ、そこで出たいと思うから利用するのだから当然ですが、設置場所によっては便利であることには間違いなく、良いアイデアです。
●余談
社会実験ではないんですが、上記の高針JCT−名古屋ICよりも理不尽な区間を見つけました。
伊勢湾岸道の名古屋南付近、ICと名高速(将来は東名阪も)とのJCTが合わさった複雑な構造になっていますが、東から名古屋南、大府、東海とIC、JCTが続くこの区間、東方向とは、名古屋南JCTを分ける分岐で大府ICも一緒に分けてしまい、長いランプで大府に至ります。
そのため、西方向から名古屋南JCT・ICを利用しようとすると、分岐後大府からの入路と合流し、大府から本線に入るランプを分ける格好なので、また本線に戻れます。まあこれならまだ「ユニーク」で済むんですが、まずいないでしょうが、大府から名古屋南を利用する場合、 150円の料金設定がありながら、伊勢湾岸道の本線には物理的に入れず、ただランプウェイを通り出口か名高速に入るしかありません。
東京外環道で、東北道や首都高から川口JCTで合流し、 500円を払っても、内回り次の川口中央ICは合流車線がそのまま出口車線になってしまうのもひどいですが、本線に絶対に入れないと言うのはひどすぎます……。
※ブラウザの「戻る」ボタンでお戻りください
このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |