このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

 

 

示すべきルール、守るべきルール

 

エル・アルコン  2005年 1月12日

 

 

 この手の「サービス」は、融通を利かせてもらいたい反面、おカネの絡む話でもあるので客観的な運用基準が求められることも確かです。

 

●乗り継ぎにおける扱いの差

 これは問題でしょう。豪州の出発地で目的地までの輸送を引き受けておいてトランジットで弾くというのは、「契約」の概念から見てもおかしいです。もしこれがトランジットの空港で、「このチケットではここからは貴方は乗れません」と言われたらどうでしょう。それと同じことをされているのです。

 コードシェアでも連帯運輸でも同じことです。最終目的地までの輸送契約を引き受けたからには、最終目的地までの輸送義務を航空会社は負います。もしトランジット先の航空会社の基準では引き受けられないのであれば、出発地でそれを示さないといけません。 今回は機内持ち込みを手荷物に変更すればまがいなりにも届いたのですが、これがもし手荷物扱いも拒絶されたらどうするつもりなんでしょうか。

 このケースでは、カンタス国際線では機内持ち込みについての制限が厳しいことを明示し、基準を超える分は最初から手荷物扱いにする。もしカンタスリンク機内だけ機内持ち込みにしたければ、乗客の自己責任(トランジットの空港で航空会社以外の人間が手荷物をさわることになり、航空会社が負う責任とリスクがリンクしない状態になるため)で行うというような対応であるべきでしょう。

 

●重量物に関する体験

 さすがに32kgを 2個という経験はないですが、それに近い重量のバッグを 2個、さらに機内持ち込みを 1個というのはやったことがあります。当然自分では運べないので、宿や空港ではポーターや台車のお世話になりましたが。

 まあ、これは駐在先からの帰りの荷物でして、現地購入でのCクラスとYクラスの差額を考えると、Cクラスで手荷物にしたほうが引っ越し料金などを含めたトータルでは安いと言う判断のもとでの話でした。おかげで、直前に会社の旅費規定が変わり、Yクラスで帰らなければいけなかったところ、Cクラスでゆったりと帰れました……。

 

●キャリーケースの持ち込み

 航空機のみならず、新幹線などでも問題になっていますね。特に簡易台車付ともいえるような頑丈なやつが最近目立ってます。

 このあたり、手荷物扱いにすると空港でのロスタイムが大きいということや、バリアフリー対応の遅れから手に持つのでは辛いと言うこと、さらには持ち込まずに託送にした時の扱いが乱暴なため、頑丈なケースにせざるを得ないというように、輸送事業者側の対応がこうしたキャリーケース利用に拍車を掛けているようにも見えます。

 ただ、度が過ぎることによる迷惑は、乗務員だけの話で無いわけで、先日羽田から関空まで乗った航空機で、並びの席の乗客がこの手のキャリーケースをラゲージボックスに入れたところ、壊れてしまったようで、蓋が閉まりませんでした。

 同じボックスに入れていた私を含む他の乗客もそのあおりを食らい、アテンダントの指示で座席の下に置くか、幸い空席があったので空席に置いて荷物にベルトを掛けるように言われましたが、当然離陸が数分ながら遅れ、いい迷惑です。

 実はその便、関空着陸を前にして、低気圧の影響で激しく揺れたんですが、もしラゲージボックスの故障がその際に発生し、キャリーケースをはじめとする荷物が落ちてきたら大惨事になりかねないわけで、機内などでの持ち運びにおける接触を含めての対人リスクを考えると、現状では容積・重量枠とは別に、「台車・枠付の荷物の持ち込み禁止」というような狙い撃ちの規制が航空機のみならずで敷かれることすら考えられます。

 

 

 

 

※ブラウザの「戻る」ボタンでお戻りください

 

 

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください