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黄昏の京都交通試乗記(補遺) 再出発の日を前に……
エル・アルコン 2005年 3月30日
再建中の京都交通ですが、結局、綾部・舞鶴を中心とする府北部を分離して、日本交通に営業譲渡し、亀岡、京都市内の路線で自主再建を図ることになりました。当初は移管をこの 3月 1日としていましたが、準備の関係か 4月 1日となりました。この日をもって廃止される路線もローカル区間を中心に多く出ており、先にルポした妙見山線などの亀岡市から大阪府豊能町方面へ向かう路線もほぼ全廃(亀岡市がコミバスを手当て)されるなど大鉈状態です。
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京都交通の再建・再編については京都府の下記のページが詳しいです。というか、肝心な京都交通のサイトに 4月からの改編情報も 2日前に迫った 3月30日現在でも出ていないわけで、手が回らないのでしょうが、公共交通としてはいかがなものでしょうか。
北部の日本交通の子会社は「新京都交通」という名称だったのが、分離する 4月 1日から「京都交通」となるそうで非常に紛らわしいです。本社が元からの京都交通が亀岡、新しい京都交通が福知山ですから法的には成立するんでしょうが、京都交通側のバスには新しい京都交通ではこれまでの回数券類が使えないので払い戻しや交換を、と呼びかけているだけに、無用な混乱を招きそうです。
京都府のサイトを見ますと、国道本線の急行バス崩れで昨秋設定された四条河原町〜五条通の路線は、四条河原町の案内所とともに廃止され、七条通り経由に変更されています。特急、快速バスは福知山のほうの京都交通の担当になり、R9の国道中山から洛西口駅前を経てR171から京都駅八条口に入るコースに変更され、全便が丹波町まで京都縦貫道経由になるなど都市間バスの色彩を強めることになりました。ちなみに天の橋立や桂駅乗り入れも廃止されておりますが、エスケープルートや高槻、大阪方面へのアクセスを考えたら洛西口駅に停めても良いのでは……。
ちなみに京都府のサイトのなかには、特急・快速バスについての考察も出ていますが、バスのダイヤに被せるようにJR特急のダイヤを重ねた図表には、国道特急・快速の立場というものを明快に物語っていました。
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実は先週末、前回訪問した妙見山や洛西あたりを落穂拾いのように訪問しました。妙見山行きのバスは日祝日のみ運行ですから3月27日の運行が最終便でしたが、別に飾りつけも無く淡々とした表情のバスを山頂の駐車場で見た時には、これが最後とは思えない感じでした。
バス停には 4月 1日からの廃止を告げる張り紙がありましたし、この後乗った別の路線のバスの車内には上述の福知山の日本交通との回数券類の分離や、これまで発行していた割引乗車券類の通用停止と払い戻しを告げる張り紙など、再スタートを感じさせる掲示が目につきましたが、どれも社長や会社名での告示ではなく、管財人名での告知というところに寂しさが募ります。
気になったのは京都市内での再編に関する告知が無いこと。桂駅では一日一本とはいえ発着する快速バスの去就に関する告知が無く、国道本線では五条通り経由のバスが無くなったり、四条河原町に入るバスが無くなるという情報が出ていません。
日が落ちてから四条河原町に行って見たんですが、大時代的な案内所には「案内所の廃止」を告げる張り紙が小さくあるだけで、路線関係の情報がわかりません。ひょっとしたら四条河原町や五条通り、国道快速関係は暫定的に残るのかも、と思わせるような様相でしたが、真相はどうなのでしょうか。
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「古き良き」バス旅を楽しんでから4ヶ月あまり、再建途上の会社が大きく足を踏み出す日が来ましたが、それにしては「ホンマに変わるのか?」と言いたくなるくらいに告知類が少ないのが気になります。
京都西郊の「普通の」バス会社と、府北部の「ローカル」バス会社の両方に伝統の社名は残りますが、その再出発もいつ何がどうなるという情報がいまいち見えないままにその日を迎えるとしたら悲しすぎます。
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