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交通ICカードの微妙なモザイク



エル・アルコン 2006年1月23日





1月21日からJR西日本のICOCAと関西私鉄のPiTaPaの共通利用が始まりました。
2月1日からのPiTaPa利用エリア(事業者)拡大と微妙なタイムラグがあるのが気になりますが、まあ早い分には利用者は大歓迎です。

さて、磁気SFカードからICカードに移行するなかで、各カードの売りでもある共通利用の範囲が微妙に異なっていることが気になります。

共通利用と言うとJR東日本などのSuicaとICOCAの間で既にスタートしていますが、この両者はJR西日本のアーバンネットワーク区間と、JR東日本の首都圏および仙台、新潟、ならびに東京モノレールとりんかい線で利用出来ます。
ただし、こどもICOCAはJR西日本以外で使えないとか、JR東日本エリアの他私鉄連絡改札(西日暮里や品川など)ではICOCAそのものが使えないという制約がある反面、SuicaはJR西日本エリアの他私鉄連絡改札(鶴橋、三国ヶ丘)は使えるわけです。
また、物販(電子マネー)はSuicaはSuicaエリアのみ、ICOCAはICOCAエリアのみとなっています。

そして今回のPiTaPaとの共通化ですが、当面はICOCAのみとなっており、SuicaはPiTaPaエリアでは使えませんし、その逆も同様です。これまで私鉄連絡改札の件があるため、Suica利用をベースにするのが一番便利だったのですが、関西他私鉄での利用を考えるとICOCAがベストになります。
ただ、空路で東京入りした時、東京モノレール利用ならICOCAが使えるのでいいんですが、京急利用の場合はパスネットやきっぷ併用で品川の連絡改札を通れないため(SuicaはOK)目の前のJRに乗り換えるのに大きく迂回を強いられます。
ですから実際に東西で使う立場としては品川連絡改札の一点がネックでSuicaに軍配が上がるんですが、地元での共通性を考えるとICOCAが圧倒的に便利でもあり、どれか1枚という意味ではICOCAになってしまいます。もっとも、2007年春からはSuicaはパスネット、バス共通カードが統合されたICカード(PASMO)との共通化も始まるわけで、判断が難しいです。

まあ磁気SFの時代でも、近鉄と伊丹市バスはJスルーとスルッとKANSAIが両方使えるが、明石市バスはJスルーだけとか、近鉄も柏原と柏原南口はJスルーだけで、岡寺、飛鳥、壺阪山と東大阪線はスルッとKANSAIだけとか一部ややこしい事業者があったことは事実です。

これも取り敢えずSuicaとPiTaPaの共通化までの辛抱とはいえ、全体でのスタート時に利用出来ないと出遅れ感と不便さ利用者に与えることは確かです。関東のパスネットも発足時に大手私鉄では唯一京急が参加しなかったことはなにかと不便でした。
共通化の陣営が微妙に重なったり外れたりと言うのは利用者の理解を得られにくい話であり、早期の改善が期待されますし、タイムラグとはいえ使い勝手が微妙に異なるICカードが併存した場合、便利なほうに利用者はなびくのです。








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