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タクシーは競争なんかやっていない



タクドラ  2007年 5月14日





 タクシー業界。競争だとか規制緩和だとか言われているが、競争の方はやっていない。競争やっている業界は、需要と供給のバランスを考えて設備投資をするが、タクシーは単に運転手に全てのリスクを負担させるだけで、会社は気楽に「月50万円稼げる」とか嘘を付いてまで運転手を集めて、車を増やしている。

 普通の会社なら、大量の営業マンが営業せずに何時間も暇しているわけがないのだ。そんな状態なら、リストラする。タクシーは、会社公認で駅待ち○時間だ。

 タクドラの私は、規制緩和が悪いとは思わない。昔のタクドラは、刺青の入った人が多かった。だから、規制緩和してサービスを良くしようという国の政策はわかるが、昔と今とは事情が違う。今のタクドラは、普通にリストラされた一般人だ。

 で、本題だが、規制緩和をもしするなら、それとセットで「歩合給の禁止」をすれば良かった。そうすれば、会社はタクドラにリスク転嫁できないので、サービスの向上による、集客運動を積極的に展開して、タクドラの生活も守られていただろう。ところが、歩合給はそのままに規制緩和した。これは何を意味するかと言うと、会社は無責任なほどタクシー増やして、タクドラに過剰投資のリスクを転嫁する事を意味している。それを歩合やノルマで調整しているのだ。

 タクドラは、転職したくても転職できない境遇な人が多い。だから、タクシー会社は、尚更率のわるい歩合を強制する。タクドラの私がよく思うのは、タクドラ業界に入った事のある人じゃないと、タクドラ業のことがよく解らないと思う。特に一番酷い間違いをやっているのが「経済評論家」と言われる人や、「銀行・証券会社」の市場分析専門の人で、彼らの「タクシー規制緩和について」のHPを見ると、酷い誤解や間違いをやっているのを見かける。



 タクドラの問題。解決は二つ。

 一つ、昔の規制緩和状態に戻す。国がタクシー台数を管理して、需要と供給を考えてきめるやり方にする。

 二つ目、自由参入する今の状態を続ける。しかし、歩合給を禁止して、固定給にする。

 固定給にすると、馬鹿みたいにタクシーを無責任に増やした会社が損をする。運転手を遊ばせる事になるからだ。あと、求人広告に嘘を書けない。新聞の「50万可」などの大嘘がつけなくなる。歩合だと、バブルの頃の売り上げの数字を持ち出して、それを根拠に求人誌に嘘広告を載せることができるところが痛い。

 いずれにせよ、タクドラを叩く今の状態は、お客も姉歯クォリティの質の悪い疲れたタクシーに乗らなければならないと言う点は、覚悟して欲しいと思います。





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