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日本のナンバープレートそのものに問題がある



とも  2005年 6月 9日





 端的に言えば今の日本のナンバープレートそのものに問題があるといえます。しかし、逆にご当地ナンバーを発展させればセキュリティという側面で見れば向上するという考え方も出来ます。

 たとえば仙台などは全宮城で1つのナンバーですから車が止まっていたとしてもその車両が仙台市民の車なのかは判りません。しかし、仙台というくくりがあれば、それは仙台の車だと判りますから区別が容易になります。

 確かに、「栃木」と「とちぎ」には問題がありますが、その他ではそれほど大きな問題とは言えません。四十七都道府県に絞るというのも、であればアルファベットなどを導入して地域区分でもしない限り、むしろ所沢ナンバーなら埼玉県西部だけになったのを春日部・大宮・熊谷エリアまですべて調べなきゃならないと言うことにもなり、決して効率的とは言えないでしょうし、セキュリティ面でも向上したとはならないと考えられます。

 また、仮にナンバーの地名部分が曖昧でも、車種・色・ナンバーが完全に揃うケースは希ですし、ナンバー読み取り装置での補完で、曖昧でも周辺でのナンバー読み取り装置通過記録との照合で絞り込みは可能ですから、むしろ変わった地名や明らかな地名は地域住民にとって異地域の車両を区別する道具となりますから、効用もあると考えられます。

 似たような区分で沖縄の離島では5XXのXXの部分が25〜29になります。たとえば宮古なら「沖縄 527 ・ ・・・・」です。これにより、「沖縄 500」が来れば「沖縄本島」からの車と言うことは判る。こういう工夫をするのならばセキュリティは向上できますが、これを四十七都道府県単位でやるのは結果的にキャパシティを食うことになり、決して得策とは言えないと思います。

 本質的に、ナンバープレートを犯罪などのセキュリティ対応で考えるのならば、現在の画一したナンバー様式ではなく、地域ごとに色やデザインを変えることが有効です。それこそ「カッコイイ」といわれるアメリカのように色や形も含め、デザインを変えることでたとえ地名が判らなくとも一見で理解できるほうがむしろ効果的でしょう。アメリカやカナダなどは全州でナンバーのデザインが異なりますから、異州からの車両が入れば一目で分かります。嫌でも目立ちますし。

 EUの場合、国籍がナンバーで判明できますが日本の地名にあたる「FRA」とか「PAR」といったものは入っていません。(コードはあるけど)それでもセキュリティの問題で騒がれるという話は聞いたことがありません。

 私はむしろご当地ナンバー制度は活用すべきと思ってます。できることなら都道府県単位でデザインを変え、たとえば静岡なら海と富士山、新潟なら米俵などを上手くデザインしたり、カラーリングを変えることで工夫をするぐらいでも良いと思ってます。あるいはEU型の横型ナンバーでも良いでしょう。

 その上で、車の所在地域をナンバーにする。一般的に都道府県はエリアで区分されてますからその区分単位で良いでしょう。登録事務所単位でも良いです。そうすることで、嫌でも地域外の車はわかるようになる。デザイン性が向上されれば「格好悪い」とナンバーを折り曲げたり隠したりという悪質ドライバーの言い訳が無くなります。

 住宅地などで地域外の車がいれば嫌でも目立ちます。悪質ドライバーの場合でも同じ事です。絵で認識させるほうが効果は大きいでしょう。悪質ドライバー問題も地域外の車が住宅地内を傍若無人に走る姿も地域単位ナンバーと出来れば取締も容易になりますし、地元からの問題意識喚起も可能でしょう。

 明らかに違うデザインのナンバーの車であれば、印象にも残りやすいです。さらにはこれまで同様下四桁の番号でカバーは出来るでしょう。犯罪抑止力ということならば、こういった方策のほうがむしろ効果が大きいと思いますが、どうでしょうか。





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