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脇役は主役を立てるべき
エル・アルコン 2005年 7月20日
この三連休の中日には21万人余という限界近い入場者数を数えましたが、その前の週末に行ってきました。アクセス交通機関にも心惹かれたのですが、子連れということもあり手堅く公式パーキング+シャトルバスでアクセスし、駐車場やゲートの選択が良かったのか、その時点で過去3位の入場者数と言う混雑ではありましたが、人気のパビリオンも見ることが出来ました。
(クルマでのアクセスなどの仔細については稿を改めます)
端から余談で恐縮ですが、キッコロとモリゾーの「人気差」は相当なもので、公式ショップでも得てしてモリゾーのキーホルダーやぬいぐるみだけが寂しく揺れてます。そういう私も、まだ小さいんで連れてこなかった娘にお土産を尋ねたら、キッコロ名指しのご指名。モリゾーは?と聞くと、首を横に振りました。
このあたり、モリゾーもキッコロもイラストにはいろいろなポーズがあるんですが、公式ポスターなどではやる気がなく突っ立ってるだけのポーズだったのが祟っているようで、不憫に感じます。
●「公式」公共交通アクセスは
さて、本題に戻りましてともさんのご指摘ですが、万博公式サイトを見るとある程度の謎解きが可能です。つまり、博覧会協会は愛環万博八草駅経由をメインアクセスと据えており、万博八草をキーステーションにして、長久手会場へのリニモとシャトルバス、瀬戸会場へのシャトルバスを用意しているのです。
それをトレースしているがJR東海の企画商品であり、愛環万博八草までの乗車券に、万博会場(長久手)までのリニモもしくはシャトルバス、瀬戸会場までのシャトルバスに乗車可能となっています。
東ゲート最寄りの陶磁資料館南での内方乗車が可能かどうかは微妙ですが、北ゲート及び瀬戸ゲートからのアクセスが可能になっており、かつまがいなりにも10連の輸送力列車である「エキスポシャトル」を擁していることで、万博八草までの大量輸送とそこから会場ゲートへの分散が図られています。
●では名鉄や地下鉄ルートは
結局地元用のサブルートという扱いと言うことでしょう。それも名鉄(瀬戸線)や地下鉄沿線という限られた沿線の。東山線の輸送力がどうしようもない以上、藤ヶ丘ルートをメインに据えることは出来ませんし、名古屋瀬戸道路で会場まで事実上直結と言っても「EXPOライナーバス」をメインにするのは今一つ心配なわけです。
●本来取るべきだった対応
名古屋市交通局も含めて自社の収益を考える必要があるのは分かってはいますが、まさに国際イベント、国家イベントである万博への対応として考えた時、小異を捨てて大同へ付く「英断」が必要でした。
つまり、名鉄は名鉄名古屋か金山でJRに乗り換えるという案内をすべきですし、名古屋市交通局も、極力名古屋や千種、また鶴舞、大曽根でJRに乗り換えさせるという案内が望ましいです。
●囲い込むのならそれなりの対応を
それでも自社経由で乗せたい、というのであれば、せめてJRの企画商品並みのフレキシビリティは必要です。
一番「痛い」のは名古屋市交通局です。藤ヶ丘でリニモ待ちの滞留が常態化しているのに、リニモ混雑時対応として多客期に用意するといっている藤ヶ丘から東ゲートへの臨時バスのフォローはどの程度されているのでしょうか。藤ヶ丘まで連れ込まれてしまってはもうどうしようもないわけで、会場ゲートで並ぶのならまだしも、会場にすら辿り着けないようなアクセスを案内することは話になりません。
名鉄はルートの硬直性が「痛い」です。ご指摘のように「愛・地球博パック」は名鉄名古屋か尾張瀬戸か、往復する場所を最初に選ばないと使えません。犬山線方面からのアクセスにも使える豊田線黒笹からの直行バスに至っては商品がありません。愛・地球博2dayフリー切符は、電車では尾張瀬戸にも黒笹にも行けるのに、名鉄名古屋発着のみしか使えません。
しかも両社局とも、公式サイトに万博アクセスの仔細が出ておらず(名市交は探したら公式サイトに行けと言う案内だった……)、それで利用者を囲い込むと言うのはどうでしょうか。
***
JR東海の企画商品はこの手の商品としては珍しく、名古屋−高蔵寺間での途中下車を認めています(除く近郊用の日帰り切符)。新幹線からエキスポシャトルでの往復だけでJR東海的には満足なはずですが、金山、鶴舞、千種、大曽根で地下鉄に乗り換えて市中心街に立ち寄ると言うような「プラスα」を誘う心憎い対応です。
うがった見方をすれば、これらの駅からのアクセスとなる尾張瀬戸や黒笹へのシャトルバス利用、リニモで藤ヶ丘に出ても大丈夫ですよ、という幅の広い受け入れかもしれませんし。
また切符の提示で名古屋周辺の観光施設の入場が割引になるなどの特典がありますが、万博の入場券提示で特典がある施設も市内外にあるわけで、そうした「アフター」への対応まで揃っているのをみると、名市交や名鉄の対応は土俵に上がる以前の問題でしょう。
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