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−車両の更新時期とは?−
TAKA 2005年12月04日
交通総合フォーラムの皆様こんにちはTAKAです。和寒様コメント頂きまして有り難う御座います。
此処では和寒様のコメントを受ける形で、私も述べて行きたいと思います。
>E751系を「白鳥」系統にもってくるべきだという結論までには至りませんでした。やはり、実体験で痛い目に遭うと、発想に違いが出てくるものだと感じた次第です。
やはり白鳥で感じた実体験はきつい物がありました。(デブにはリクライニングしないシートは厳しかった)多少無理が有る発想だとは思いましたが、485系3000番台の老朽化ぶりを身に染みて感じましたから・・・。何とか対策は無いかの一念で考えました。
只E751系の改造→白鳥転用案は正しくドミノ倒し的な玉突き配点の方策です。ミソは「新幹線開業が青森と函館で6年時間差が有る」と言う点です。どの道和寒様が言われる様に東北新幹線新青森開業時にはE751系は何処かに転用しなければなりません。
しかし6両*3編成しかないE751系は中途半端な数量しかない上に交流専用車であるが為に、JR東日本社内でも転用先を探すのが難しいと言う問題が有ります。それならば「つがると白鳥」で入替えてしまうと言う発想がでてきた訳です。なんせつがるの方が早く廃止され使用車両の配転・廃止を迫られる事は新幹線開業年次の差で明らかですから・・・。
これにより485系3000番台の老朽化問題も解消され、スーパー白鳥と白鳥の速度差も解消され共通運用化が可能になり、後10年間のE751系の就職先が決まります。しかもJR北海道が789系が増備されるので予備編成を789系に求めれば、白鳥の485系3000番台運用は3編成で運用されているので丁度賄えます。しかも後4年なら485系3000番台も耐えられるでしょう。
この様にE751系への青函用ATC装備と言う技術的問題が解消されれば、最小の投資で最大の効果と言う最善の方策で有ると言えます。
>JR北海道最新鋭の 789系は、ちょっと外観が安っぽいところもありますが、性能や内装は素晴らしく、一線級の特急列車といってよいでしょう。
私は乗った事無いので(その代わりがシート故障の485系3000番台)比較の仕様が有りませんが、なかなか良い車両みたいですね。
只外観が安っぽいにはアルミ車両だから仕方ないでしょう。個人的にはアルミは何か質感に乏しい感じがします。
ただし津軽海峡線木古内〜函館間は曲線が多く線形も厳しいので、もう少しの高速化の為にキハ261系で採用された「空気バネを利用した車体傾斜システム」を採用してもう少しの高速化を計ってもらうと同時に、勾配が厳しいのは承知していますが青函トンネル内で今の140km/hよりかも+10〜20km/h程度の速度向上が出来れば尚良かったのではないかと個人的には思います。
けれどもそこまで望むのは贅沢すぎるかな?現実としてはこれ以上の車両性能向上を図っても路線密度やダイヤ構成の関係上そんなに速度向上できなかったのかも知れませんが・・・。
只現行の485系3000番台よりかは「比べるのも失礼なほど」立派な特急車両で有る事は間違い有りません。
>青函トンネルが開業してから10年以上もの間、JR北海道の代表的路線だというのに、路線の顔ともいえる優等列車はJR東日本の「はつかり」に負んぶに抱っこだったことを考えれば、遅きに失したテコ入れと形容しては酷評でしょうか。現に、青函トンネル開業以来、「白鳥」で盛り返すまで、利用者は減り続けていたという報道があったと記憶しています。鉄道車両は確かに高価なものではありますが、ここまで無策を貫いたのは如何なものか、という思いが私にはあります。
多分投資の順番が最後の方になったと言う事でしょう。JR北海道は「札幌中心の高速ネットワーク構築」と言うのが戦略ですから、その意味では青函トンネルも津軽海峡線も戦略の対象外になりますので、優先順位から主要ルートの旭川・道南(函館)と手を加え、公的セクターの補助が得られたので道東(帯広・釧路)・道北(名寄・稚内)と順番に高速化していったと言えます。
そこから考えれば津軽海峡線は明らかにルートから外れています。その上JR北海道への実入りは投資に比例して少ない(それなりの量は境界の向こうのJR東日本に持っていかれる)と言う事も有って梃入れが最後になったと考えます。
JR北海道の企業体力を考えると致し方ない側面があったと言えます。ましてや対東京輸送が成立する所要時間ではなかったのですから、投資する魅力は乏しかったと思います。
それが各地方への投資が一段落した所に、丁度東北新幹線八戸延伸があり、高速化すれば対東京でも6時間程度で結べる見込みが立ったので789系投入と言う投資をしたと言う事であると思います。少なくとも大需要地の東京と結ぶには速達手段が無い今の津軽海峡線(青函トンネル)では致し方ないことであると思います。
>実のところ、JR北海道の特急用車両には、相当年季が入った車両がゴロゴロしています。
JR北海道も正しくその通りですね。しかし現実としては競争の厳しいところの主役だけ更新して、なるべく速達効果を「薄く広く」広げようと言う方策で、各方面への一部列車への「スーパー」投入と言う方策になったのだと思います。所謂「ハイローミックス」と言う考え方で有ると思います。
しかしこの車両の更新時期は非常に難しいと言えます。既にそれらの車両は減価償却的には完了し残存価値だけしか残らず、減価償却費不要で走っていますが(それだけ稼げる)、それに反比例して修繕費が掛かる状況になりつつ有るはずです。
此処で表題の「車両の更新時期」と言う問題が出てくると思いますが、これは一概に言える話では有りません。上記の様な「修繕費の増加」に加え「設備・器具の劣化」や「営業戦略的優先度」や「会社の資金事情」等が複雑に絡み合ってくる内容なので、その中で鉄道会社が戦略的に判断する内容になってきます。
しかしやはり一般的には25〜30年と言うのは一つの車両の寿命では有ると思います。(10年・20年で大規模な修繕を行う前提で、償却期間13年とのバランスを考えた場合)特にJRの特急車は長距離を高速で走りますし、その中で特に北海道は環境が厳しいですから、それ位のスパンで車両の更新を考えなければならないと言えます。そうなるとJR北海道781系・183系はすでに更新時期に差し掛かっていると言えます。
先ずは781系の更新でしょう。「すずらん」「ライラック」等の比較的2番手のローカル特急の運用と言えども、札幌圏の特急ですから比較的需要も望まれます。此処では多分新型特急がスーパーホワイトアローに投入され今使用されている785系がライラック・すずらんに転用されるでしょう。只789系の転用は未だ10年先ですからその先になるので、785系の更新と言う形になると推察されます。
後の183系系列の更新は難しいでしょう。オホーツクの高速化だけ取り残されていますが、これには公的セクターの補助が無いと実現困難でしょう。そこに車両の更新が迫るとなると、車両の経年と採算性等が絡み合う事になり対応策が非常に難しくなると思います。
確かに1両1億円近くする車両なので、鉄道会社としては簡単に車両の更新をする事はできません。鉄道車両は正しく和寒様の言われるように「女房の様に新しくし続ける事が困難」で有る事は明らかです。
その様な困難な状況の中で鉄道会社は「利用の度合い」「車両の程度」「営業戦略」等を総合的に勘案しながら車両を更新して行く事が重要であると考えます。
しかし特急車両は特急料金と言う特別料金をお客様から貰い運行している列車です。その列車が車両更新が疎かになり経年の劣化に起因する故障でトラブル(今回の白鳥のトラブルが経年の劣化に起因しているとは未だ分かっていないが)と言うような事が有るべきでは有りません。又今の料金体系では新型の特急でも旧型の特急でも運賃・料金は変わらないので、(例えば白鳥もスーパー白鳥も同一料金)そこで著しいサービスの不平等が発生しないようにも考慮しなければなりません。
その様な事を踏まえて総合的に勘案して車両の更新は考えなければならないと言えます。
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