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キング・オブ・高速バス「はかた号」を始めとする、西鉄の`Flagship`
西鉄バスの最高峰。旗艦は19時に天神バスセンターを出発します。
| 高速バスの最高峰「夜行高速バス」。 スーパーハイデッカー、3列スリーピングシート、独立懸架式エアサス・・ 様々な工夫を施された、各社のフラッグシップが夜の高速道路を疾走します。
福岡から九州南部へ、本州へ、そして帝都東京へ。 西鉄の夜行高速バスのうち、通称「白夜行」カラーに注目してみました。
*文章は、撮影当時のものです。現在と異なる場合がありますのでご了承下さい。
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14:00 博多営業所ー出庫前 | ||
本州向け夜行高速バスの大半を担当する博多営業所。 博多駅終点の路線バスであふれかえる営業所構内の奥に、 フラッグシップが並んで駐車するコーナーがあります。
100円循環や、市内路線の赤バスはもちろん。 日田や大分方面への近距離高速バスと比較しても明らかに 異なる堂々とした威風。
西鉄の最高峰のバス達です。 | ||
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| 16:30 博多営業所ー準備開始
夕方のラッシュが始まった営業所の片隅でも、 夜行高速バスの出発準備が始まりました。
・・といっても、この時間から準備を行うのは、 日本最長の高速バス「はかた号」だけ。 この日はお盆期間中で6台運行。 1台目はもちろん「白夜行カラー」。
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18:30 博多営業所出発
博多営業所を出発。半日以上にも及ぶ長い旅路の スタートです。 白堊のボディに、HAKATAのレタリングは、 夕方の雑然とした駅前でも、異彩を放ちます。
18:50 天神バスセンター入線 夕方から夜のラッシュを迎え始めた高速バスの天下。 天神バスセンター。 ソロリとスーパーハイデッカーが入線します。
19:00 天神バスセンター出発 | ||
19:15 博多駅交通センター | ||
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天神バスセンターを出発したはかた号は、 渡辺通、住吉通を経由して最初の経由地、 博多駅交通センターへ。
夏場であれば、まだ日の残る時間帯です。 帰宅する通勤客で溢れる博多駅前を察そうと通り抜け、 交通センターの3階乗り場へ。
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改札では、座席の位置を確認した上でのエスコート。
この日はぞうっこうびんで乗り場が足りなくなるために、 3号車は九州西部方面行きの乗り場からの出発となりました。
今夜の乗客の搭乗が完了すると、 大博通り経由で呉服町ランプへ。 都市高速を経由し、福岡インターより九州自動車道へと至ります。
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21:00 東京新宿駅西口バスターミナル | ||
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| 東京新宿。 関東のバス事業者がひしめく新宿駅から1本奥に入ったところで、はかた号が出発準備をしていました。
前を大阪行きの近鉄バス、後ろを中央道方面の伊那バスにはさまれて、確かに「HAKATA」がいました。
決して乗客が多いわけではありませんが、 ここから一番遠くへ向かう便の風格を感じます。 |
改札が終わると、 1000km以上の旅路にしては、あまりにも窮屈な出発。
ヨドバシカメラの買い物客を気にしながら、 警備員に誘導され、バスセンターの角を左折します。
この先都庁の方へ。中央自動車経由で博多を目指します。
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22:00 大阪梅田三番街バスターミナル | ||
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JR大阪駅の北、阪急梅田駅の下。 伝統の阪急三番街バスターミナルに、 福岡行きのムーンライトが入線します。
| 到着後乗り場が案内され、荷物を積み込みいざ車内へ。 近年の夜行車は凡庸性を高めるために 「HAKATA」のロゴが書かれなくなってしまいました。 | 梅田を出発。新大阪駅方面へと向かいます。 後からは、京成電鉄の千葉方面行き夜行高速バスも 続いています。 |
ミッドナイト | ||
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| 街が暗くなってからが夜行バスの本領発揮。 ホワイトなハイデッカーが福岡の街を闊歩します。 |
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| 天神バスセンターに停車する鹿児島行き桜島号の夜行便。
元は白夜行カラーでしたが、夜行路線の廃止が相次ぎ運用が減少した際に、この火の鳥カラーに塗り替えられました。
しかし車内はほぼ夜行車そのもの。 3列独立シートやプライベートカーテンもフル装備です。
・・鹿児島行きと宮崎行き夜行を見送ると、福岡発の夜行便は終了です。 |
7:30 福岡市内(夜行便到着) | ||
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| 夜が終わる7時過ぎ。 各地からの夜行便が続々と姿を見せます。
車内のカーテンはほとんどが閉まったまま。 朝日に照らされた白夜行がしずしずと終点の天神へと向かいます。
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| 福岡行きの便は、都市高速を博多駅東ランプで降り、筑紫口の方から、博多駅交通センターへと入ります。
まだ人通りの少ない博多駅前。 早朝の九州内各地へ向かう高速バスに混じり、堂々の到着です。
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天神バスセンターで最後の客扱い。 その後は博多営業所まで回送となります。
(左)天神バスセンターのスロープを降りる夜行バス。 SD型02MC(いかついフロントマスク)初号車の最初の運用は岡山行き夜行でした。 その帰り道。
(下)博多営業所付近を走る回送便。 関西から数百キロを無事故で走り抜けました。 乗務員からすれば当たり前、されど忍耐強い正確なドライビングは流石プロフェッショナル。 | ||
東京からのはかた号の到着は12時前。
既に街は昼の顔。天神で客扱いを終えて博多駅前を回送する頃には、ランチへ向かうサラリーマンで賑っていることも。
東京の遠さを感じる瞬間です。 | ||
13:00 博多営業所 | ||
到着後、整備工場で点検を受けるはかた号。 「あたり前の」安全を守るために、常に手入れが施されます。
今日の東京行きの出庫まで6時間を切りました。 | ||
18:30 博多営業所 | ||
夕方のラッシュで混雑する博多営業所から、 悠然と姿を見せたスーパーハイデッカー。 東京行きの出庫です。
| 帰宅客が待つ博多駅交通センターまでの回送路は、 路線バスで大渋滞。 その最後尾にSD型の巨体が並びます。
| 夕方のラッシュで乗客を満載したバスの間から、 一瞬見えるはかた号。 大柄なボディはやはり目に付くのか、横断歩道で待つサラリーマン達が、思わず目を向ける光景も。
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17:20 天神バスセンター
東京側の京王電鉄がはかた号から撤退する以前、一日2往復体制だった頃。 福岡発第一便の天神出発は、17時20分でした。
夏場はまだ暑い太陽が照りつける午後5時。 回送で博多営業所を出るのは16時台だった事も。
おそらく日本で一番早い時間に出発する夜行バスだったのではないでしょうか。 | ||
夜 行 バ ス | ||
(左) 天神バスセンターへ入線するはかた号。 ネオロイヤルの美しくカーブしたフロントガラスに、 ビルの明かりが反射していました。
(右)都市高速へと向かうはかた号。 独特の白黒のロゴ、暗くなってもその存在感は圧倒的です。 | ||
(左)12月。小雪がぱらつく年末となりました。
(下)はかた号には2人の乗務員が搭乗。 途中で休憩と交代を繰り返しながら目的地を目指します。
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(左)雨の博多駅前。 路線バスに混じって、名古屋行きどんたく号が走り抜けました。 | ||
はかた号、3240号車。 西鉄バスの本でも取り上げられた有名な車です。 第一線を退き、主に昼行便を担当する福岡高速営業所に配置換えをされ、予備車として活躍していた末期でした。
| はかた号、3146号車。 デビュー当時は熊本県の荒尾営業所に配属され、荒尾・大牟田・北九州〜名古屋線「げんかい号」にて活躍していました。 路線廃止に伴い福岡地区へ転属。今ではその荒尾営業所も廃所となってしまいました。
| はかた号、3801号車。 6年ぶりの夜行車の新車は、リニューアルされた02MCマスクで登場しました。この車から、車体の「HAKATA」表記が最初から省略されています。 デビュー同時はフラッグシップとして東京線を中心に大活躍でしたが、2010年夏現在。ダブルデッカーや純正車に押し出され、夜行予備車兼島原線などの長距離昼行用として走っています。
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はかた号用の車輌が第一線で活躍できるのは、わずか数年間。 ハードな行程を万全の体制で挑むためか、意外なほど早く予備車落ちします。
一部には、昼行路線へと転用された車も存在します。 亀の井バスに転籍し、主に福岡・福岡空港〜別府間のノンストップとよのくに号で余生を過ごした4900代も。 大分方面へ行くには、非常に豪華な運用です。
末期には、右のように2000円回数券の広告が貼り付けられていました。 | ||
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| 朝と夜にしか見ることの出来ない夜行バス。 その大きな巨体も合わせて、モビーディックのごとく、 見る者を圧倒します。
しかし、はかた号の撮影の度に思いますが、 どんな角度でとっても格好良さを感じてしまいます。 |
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| 西工SD型の導入(製造)中止。
そして、まさかのメーカー純正車の導入。
・・これからはかた号は新時代へ突入します。
それはまだ別の機会に(笑) |
西鉄の、そして日本のバスの中での最高峰。キング・オブ・はかた号。
その胴体に書かれた英文には、次のような意味が込められています(意訳です)。
『安全は最重要なもの。 従業員は、毎月の、四半期ごとの、そして毎年の点検で車両の危険を取り除き、安全を最善のものをするべく共に働いています。
また西鉄は、厳しい運転士訓練プログラムを改善しました。その乗客の安全を守るという執念が、西鉄に日本の最善安全記録の一つを与えたのです』
誇らしげな文章。
福岡〜東京間の夜行バスの定期就航は、
日本一長距離であると同時に、日本で一番困難な安全運行と言えます。
このハンドルを握る乗務員を信用し、乗客に出来る限りの安全を保障するという会社からのメッセージ、
いや、宣誓文であるのかもしれません。
また一時期の白夜行車には、別の文章が記されていました。
『人々の心を引き付ける私達の大陸で、東から西へ、西から東へ、文化を運ぶことは遠い道のりです。
私達は、来たる時代を感じながら、人々を次世代へ乗せて行く道であることを望んでいます』
バスのある光景の第一番目(scene-1)は、開設前から夜行バスを紹介することに決めていました。
・・人を運び、文化を運ぶ。
このホームページ「バスサイト」は、そんなバスの一瞬を残したいと思い、立ち上げたサイトです。
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