このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

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博多湾に浮かぶ、周囲約12キロの小島。能古島(のこのしま)。

島内には、愛宕浜営業所が運行する西鉄唯一の離島路線が、狭隘路をのんびりと走っています。

 

 

 

博多湾を横目にやってくる西鉄バス。

 

のこのしまの渡船場からバスで約5分、徒歩で15分ほど。

能古島内線の最西端、龍の宮。

 

(左)潮風の心地よいバス停です。

周辺でバスが走れる唯一の道です。

 

 

(下)周囲には海沿いの集落が広がります。

 

 

 西鉄バス能古島内線   龍 の 宮 → アイランドパーク

龍の宮終点から少し入ったところに、

西鉄バスの折り返し場兼繁忙期のバス置き場があります。

行楽シーズンになると、ここにはピストン輸送用の中型車がズラリ。

 

シーズンオフの、この日は1台の中型車が止まったままになっていました。

 

 

 

折り返し場のすぐ向こうは博多湾。

対岸にある本土の渡船場からも、

視界が良ければこの駐車場に止まる西鉄バスが見えます。

 

 

 

 

 

撮影当時(2003〜2004年?)、福岡市内では既に少数派になっていたスペースランナーですが、この日は終日のこ島内線で走っていました。

駐車場から、龍の宮バス停までやって来るスペラン。

 

 

(左)龍の宮を出発。対向車もほとんどありません。

 

(右)海沿いの景色から離れ、漁協前バス停。ポールは旧タイプの丸型!現在も残っているのでしょうか・・?

 

 

*当時の乗務員の方の許可を得て撮影しています。

 

 (左)のこ渡船場バス停付近では、再び左手に博多湾の景色が広がります。この付近では潮干狩りを楽しむことが出来ます。

 

(右)コーヒー園入口バス停を過ぎると、バスは突然海沿いの道を左折。急勾配を上り、山へ!!

エンジンは唸りを上げても、速度は20キロほどのスローペース。

それほどの急勾配の坂道。

 

 小中が一緒になった島内唯一の学校、「能古小学校前」を通過しても、まだ標高を上げていきます。

 

この狭さ、この急勾配ですが、

もちろん対向車もやって来ます。

 

繁忙期には、決められたポイントでバスの離合が出来るように調整された上で運行されます。

 

ゆっくりと緑の景色が流れます。

 

 

サミットを越えると、今度は緩やかな下り坂。

(左)教会前へと進みます。右手に丘、左手に田畑・果樹園の景色が広がります。

 

・・ちなみにこの周辺、携帯電話の会社次第では圏外です。

 

(右)また坂を登ると、観光施設「のこのしまアイランドパーク」終点です。

観光客向けフラワーランド。周辺にも民家は数件ありますが、ほとんどの乗客はこの観光公園に吸い込まれていきます。

 

龍の宮から15分強のバス旅。

これが能古島内線の全経路です。

 のこ島内線 スペースランナー

 

 

 

のこ島内線には、「古参クラスの中型車」が充てられることが多く、スペラン以前は58MC初期型銀窓車が活躍していました。

 

急勾配や潮風といった過酷な走行環境の中、スペースランナーがのどかに走っていました。

  

 

(上)スペースランナーの他、UDの58MC中型車もよく見かけます。平日のダイヤは、基本的に1台で事足りるように鳴っているようです。

 

 

 

(左)アイランドパークの手前、左に曲がる鋭角&急勾配の難所を通過するバス。道幅はギリギリ、しかも内側に寄りすぎるとお腹をこすりそうな角度の坂道です。

 

 

 

 

 の こ の し ま の 日 常

 

福岡市中心部から、バスで30分強。

西鉄愛宕浜営業所の正面に、能古島行きのフェリー発着所があります。

ここから、日中は1時間おきに出発する市営渡船で約10分。都心の喧噪とは別世界が広がります。

 

(左)人口800人にも満たない島ですが、行楽シーズンにはフェリーに乗りきれないほどの観光客が殺到します。

愛宕浜側でのフェリー乗船前。

 

(右)ゆっくりと進むフェリーからは、福岡タワーや福岡ドームを望むことが出来ます。

 

 

 

(左)湾内なので、特にゆれることもなく能古島に到着。

フェリーは島の南端の漁港に着きます。

ここから正面の山を越え、北端のアイランドパークまでの移動は、西鉄バスの能古島内線が便利です。

 

(下)行楽シーズンのフェリー到着時の様子。

画面左端に西鉄バスが止まっています。

この季節になると、フェリー到着に併せて臨時バスが待機。アイランドパークとの間をピストン輸送しています。

 

 

島の北端の観光地、アイランドパーク。

 

春は桜・夏はバーベキュー・秋はコスモスと、

自然を充実することの出来る、私設の広大な屋外公園です。

 

(左)秋のコスモス。季節限定で西鉄バスと市営渡船を乗り継げる割引チケットも販売・配付されることがあります。

 

(右)アイランドパーク最高地点より、東南方向。

博多湾を囲むように広がる福岡市街を一望できます。

 

 

 

島の東側、大泊海水浴場。

 

アイランドパークから徒歩で20分ほど。

シーズンにはフェリー発着所から、島内の観光会社運行の送迎バスが運行されますが、それ以外は観光客が足を踏み入れることもない、静かな海辺の集落です。

 

(左)とても福岡市内とは思えない、南国じみた海辺。

 

(右)島の特産品は夏みかん。栽培農園を島内いたるところで見ることが出来ます。

海水浴場に行く途中の斜面にも広がっています。

 

曇りの日の大泊海水浴場。

海水浴には早い季節だったので、どことなく寂しげです。

 

 

・・余談ながら、作家の村上龍が書いた長編小説「半島を出よ」では、後に福岡ドームとシーホーク、国立医療センターを占拠する北朝鮮コマンドが最初に密航する場所として、この能古島が選ばれています。

 

収穫前の夏みかん。

太陽の光を一杯あびながら育っているようです。

お土産品として、フェリー乗り場で購入することも出来ます。

 

 

福岡市中心部の通勤圏内であるにも関わらず、

信じ難いほど、明るくてのどかな島です。

 

 

能古島と本土を行き来する方法は、市営渡船以外に、私設の海上タクシーがあります。

 

(左)乗り場はフェリー乗り場のすぐ隣。運賃は500円ほどと、フェリーの倍以上しますが、早く、待ち時間も少なく、絶景です。

 

(右)海上タクシーの座席から。

結構なスピードで、すぐそばに海面を眺めることが出来ます。

 

 

(上)船の仕切りより、波が高く打ち上がります。

ちょっとは濡れることを覚悟した方が良さそうです(笑)

 

(右)本土側のフェリー乗り場に着く直前。

出港する能古島行きの市営渡船、「フラワーのこ」。

 

 

・・ちょっとスリリングで絶景な乗り物です。

能古島へ行かれる際は、市営渡船と乗り比べすることもオススメします。 

 

能古島 夕方〜夜

 

能古島の夕方です。

 

龍の宮のバス折り返し場。

 

 

 

 

龍の宮終点に到着した西鉄バス。

降車場側のバス停は、ポールだけで頭の部分が無くなってしまっています。

 

海を見ながら、龍の宮を出発。

乗客は自分一人だけ。

 

 

 

 

 

(左)漁協前にて。

 

 

(右)教会前〜アイランドパーク間。

一番の難所にさしかかる前の、少し道幅が広くなっているところです。

最終バスが早めなので、乗り過ごした後は、徒歩でのこ渡船場まで辿り着かねばなりません。片道45分ほど、自然一杯の散歩道です。

 

(左)バスの通らない、島東側の道を辿っています。

北浦地区。

 

(右)島の南東部に突き出る城の浦。

携帯電話のCM撮影にも使われた、博多湾に突き出た場所です。

 (左)夜も更けつつある、大泊海水浴場。

誰もいません。

 

 

(右)のこのしまアイランドパークの、夜間特別ライトアップの際の光景。

博多湾に面した丘に、菜の花が一面に咲いています。

左端には桜、奥のぽつりぽつりと見える街明かりは、志賀島です。

 

この期間中は、能古島内線も夜間臨時便が出ます。

 

 

 

 

のこのしまの夜撮を楽しんだ後は、夜の市営渡船で戻ります。

 

西鉄バスの乗務員さんも船で営業所に退勤されます。

 

(右)愛宕浜側への接岸時。

 

 

 

 

 

能古島行き市営渡船の最終便。

人もまばら。

 

 

 西鉄バス異色の離島路線、能古島内線。

シーズン以外は、あまり本数・乗客共に多くは無い路線ですが、

ローカル線とも言えない、独特の風情があります。

 

2月に撮影に行った際、島の中腹で女の子がバスを呼び止め、

運転士の方にバレンタインデーのチョコを渡す・・なんて場面に出会ったこともあります。

 

 

 シーズンオフにしか、本格的なバス撮影をしたことが無く、少し寂しげな写真達になってしまいましたが、

観光のピーク時には、6台ほどがピストン輸送をする高頻度運行!狭隘路でのまさかの離合にも出くわします。

 

 

西鉄バス唯一の、島内密着路線。 

一度足を運んでみられてはいかがでしょうか?

 

(あと、夏や秋に撮影に訪れる際は、勇猛な蜂に十分ご注意下さい。

普通の道路沿いに蜂の巣があり、通りかかると大量の蜂から警告の羽音を浴びせられたことがあります)

 

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