このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
ジェイアール四国バス
分割民営化時に三島会社でのバス分社化は経営的に困難といわれ、三島会社は鉄道会社直轄とされた。後に北海道、九州が分離されて四国だけになったが、その四国も2004年4月鉄道会社から分離されて、ジェイアール四国バスとして再スタートを切ることになった。一般路線は松山高知急行線と大栃線だけが残り、松山高知急行線も落出〜高知が高速への乗せ替えで廃止されている。
国鉄時代からの自動車駅は全て無人化または廃止されたが、高速路線の隆盛で「パスプラザ」と呼ばれる窓口つき待合所を設置するようになった。ここでは、新しい形のバス駅としてのバスプラザ(停留所名はバスターミナル)も紹介する。
松山高知急行線
久万高原駅Kuma-Kogen くまこうげん
■所在地:愛媛県上浮穴郡久万高原町久万町
■旧称:久万(1994年4月22日改称)
松山高知急行線のバスはここで休憩を取る。1993年に町によって建て替えられた駅舎である。すでに当路線の発券は止めており、売店では久万町の物産、菓子・飲料類と共に、みやげものとして「大成からごうかくゆき」の久万高原町営(旧柳谷村営)バスの硬券乗車券を売っている。最近になってJR四国バスの高速バス乗車券を取次ぎ販売するようになった。
2004年8月から久万町は面河村、美川村、柳谷村と合併して「久万高原町」となった。新町名の由来は様々あると思うが、結果的にこのバス駅名が町名に先行するように改称しており、新町名の由来の一つになったとも言えそうだ。
御三戸駅Mimido みみど
■所在地:愛媛県上浮穴郡久万高原町御三戸
旧美川村の中心駅。この駅は1種・2種委託駅だったことはなく、簡易委託駅だったとされるが立派な駅舎を持っている。周囲には景勝地である御三戸嶽があり、面河川に切り立ったが大岩があり別名「軍艦岩」と呼ばれる。水中から突起した石灰岩が風化してできた奇岩で、見る者を圧倒する。駅舎の裏も渓谷の一部で崖になっており、支柱で支える構造になっている。
落出駅Ochide おちで
■所在地:愛媛県上浮穴郡久万高原町落出
旧柳谷村の中心駅。松山高知急行線は2002年9月よりここが終点となった。落出からは代替の黒岩観光バスで佐川へ抜けることが出来る。駅舎は無人化し、窓口事務室部分は撤去されて畳敷きとなり、待合室となっている。バスは落合橋旧橋を転向場および待機場として利用しており、駅の前には国道33号線、眼下には仁淀川が流れる。
駅舎の窓ガラスに貼ってある「ごうかくきっぷ」の意味は、かつて落出から分岐していた国鉄バス支線に郷角(ごうかく)という停留所があった。それを受験祈願にあやかって「落出から ごうかくゆき」の縁起切符を発売したところ、数多く売れたことがある。現在「ごうかく」は旧柳谷村営バスの停留所となり、「ごうかくきっぷ」の発売は旧柳谷村が引き継ぐことになったことのPRである。その「ごうかくきっぷ」は久万高原町柳谷支所、久万高原駅で発売している。
土佐大崎駅Tosa-Osaki とさおおさき
■所在地:高知県吾川郡仁淀川町大崎
2005年に発足した仁淀川町の役場のある集落、旧吾川村の大崎地区にある。1980年代に改築した駅舎は待合室部分だけ使用しているが、手小荷物窓口や駅舎奥には転向場があり、バスも5両程度駐車できる。かつてはここから支線を運行している頃の名残だろう。現在は、仁淀川町営のコミュニティバスが運行されている。
越知駅Ochi おち
■所在地:高知県高岡郡越知町越知甲8区
越知町の中心地にある。駅舎はJR四国のテナントであるラーメン店「麺小町」が営業していたが、現在は閉店されてそのままの状態である。JRバスに代わり、黒岩観光の代替バスが回り込んで発着している。
大栃線
美良布駅Birafu びらふ
■所在地:高知県香美市香北町美良布
旧香北町の中心地にある。バスはこの駅に廻り込んで発着している。斜め向いには「道の駅香北」や、旧香北町出身のやなせたかし氏にちなみ「アンパンマンミュージアム」がある。実際、同所に近いのはこの先の停留所ということで、「大宮前」が「アンパンマンミュージアム前」に改称している。この駅前でなくて、少し安心。
大栃駅Odochi おおどち
■所在地:高知県香美市物部町大栃
旧物部村にある。市街地と言うほどの街を形成している訳ではないが、一応、玄関駅。駅の裏には小学校がある。近くには物部川が流れて静かなところにある。以前はここから影など、支線が分岐していたが、現在は香美市営バスに移管されている。現在、旧駅務室部分は地元市民が運営する食堂になっていて、平日の日中なら利用できる。
南予線(1997年廃止)
鹿野川駅Kanogawa かのがわ
■所在地:愛媛県大洲市肱川町山鳥坂
旧肱川町の中心駅。国道から鹿野川大橋を渡った集落にある。バス駅名にしては珍しく町村名や集落名でもなく、河川名を採用している。その鹿野川は駅近くを流れて、町名にもなった肱川に注ぎ込む。民営化以降、早々に南予線廃止によって宇和島自動車の待合所になっているが、窓口営業はない。
野村町駅Nomura-machi のむらまち
■所在地:愛媛県西予市野村町野村
2004年4月発足の西予市、野村地区の中心にある。開業は1941(昭和16)年、元の駅は野村町東町にある商店街の通りだったが、バイパス開業に伴い、1970(昭和45)年に現在地に移転した。1990年に無人化、1997年に南予線全線廃止となり、宇和島自動車に路線と駅舎が譲渡されて、現在は同社野村出張所となっている。
川池線(廃止)
上分駅Kamibun かみぶん
■所在地:愛媛県四国中央市上分
旧川之江市の上分地区にある。上分地区は1954年(昭和29年)まで宇摩郡上分町であり、一つの町であった。川之江駅からわずか12分程度で到着する。現在は待合所のみだが、かつての駅舎には窓口の跡もある。受託していたと思われる売店の名称は「上分駅売店」のままであり、共同運行だったせとうちバスも廻り込んで発着しており、かつての雰囲気を残している。
阿波佐野駅Awa-Sano あわさの
■所在地:徳島県三好市池田町佐野
旧池田町の佐野地区、国道192号のバイパスにある。駅舎には国鉄時代に行っていた小荷物窓口の跡が見える。現在でも回り込んで発着しているほか、三好市営バスの車庫もある。現在は川池線の共同運行相手だった、せとうちバス(瀬戸内運輸)とスクールバスとしての三好市営バスが運行されている。三好市役所によると市営バスはスクール扱いのため、時刻表・停留所ポールの設置義務はなく、三好市ホームページで時刻を確認の上、せとうちバスの停留所を利用してほしいとのことである。
阿波線(廃止)
脇町駅Wakimachi わきまち
■所在地:徳島県美馬市脇町
「うだつの町」旧脇町にあったバス駅。撮影当時はワーププラザ(JR四国の旅行センター)支店になっており、乗車券も定期券のみの発行だった。狭く古い家屋の並ぶ街並みに、このバス駅はよく似合っていた。
西讃線(廃止)
仁尾駅Nio にお
■所在地:香川県三豊市仁尾町仁尾甲
旧仁尾町の中心駅、仁尾町役場の正面にある。JRバス撤退後は町営「仁尾バス」が民間事業者の委託を受けて運行していた。駅正面には「仁尾バス駅」の文字がある。「仁尾町のバス駅」なのか、「仁尾バスの駅」なのかはご覧になった方の判断にお任せします。なお、三豊郡が合併により三豊市となり、仁尾バスは三豊市コミュニティバスに移行した際に、この駅は使われなくなっている。
山本町駅Yamamotocho やまもとちょう
■所在地:香川県三豊市山本町
三豊市山本庁舎(旧山本町役場)北側にある。路線廃止後も「山本町駅」の看板を掲げているが、三豊市コミュニティバスは山本庁舎の前に停車するために、現在当所を発着するバスはない。かつては1種委託駅だったが、現在は待合所のみで、これが有人駅舎に手を加えたのか、無人化後建て替えたのかは不明である。なお、山本庁舎東側に「山本町」バス停があり、使われなくなったポールの円盤には「琴参(琴平参宮電鉄、通称:琴参バス)・国鉄」の文字が残るが、山本町駅の他にこの山本町停留所にも国鉄バスが通っていたかは不明。この建物は1972年に移転して建てられたもので、それまでは、そのポールが残る付近の交差点にあったとのこと。
四国高速高知線
高知インター南バスターミナルKochi Inter Change-minami Bus Tarminal(高知インター南バスプラザ)
■所在地:高知県高知市薊野南町
■発券状況:なんごくエクスプレス、高知エクスプレス、ドリーム高知号 乗車券
2007年にオープンした高速バス専用のバスターミナル。パーク&ライド利用が出来るように、専用の駐車場を完備してバス利用者は48時間無料にするなど、便宜を図っている。自家用車利用ではなくても、土讃線薊野駅から徒歩5分、高知県交通バス「久万川大橋」バス停と同位置にあることから、列車・バス利用でも便利な場所にある。
このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |