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Chang! 韓国遊学日記2003年3月  △TOPへ


病院からの眺め
◆2月15日(土)〜3月24日(月) ②入院の日常
 長い入院生活。暇を持て余していたか否かというと、どっちとも言えない気がする。1日3〜4時間のリハビリを受け、ある程度TVを見て、食べて寝ていたら、1日は割合早く過ぎていった。
 ‥‥なんかだらけている。こんなんじゃだめだ、ちゃんと勉強もせねば! 一念発起し、少なくとも朝食後リハビリまでは絶対に勉強すると決めた。会話集の1単元を1日で、CDも聞きながら繰り返し学習。といっても大した時間ではないが、韓国語の感覚を忘れずには済んだかなと思う。
 朝は看護婦さんも動き回る時間なので、勉強する僕の姿はよく目についていたらしい。リハビリの時間も長めだったので、いつしか何事もよく頑張る若者というイメージになっていたようだ。うーん、現実比200%増し位の見え方ではないかな‥‥

 ご飯はうまいし、動くのも楽。韓国よりははるかに快適な入院生活だったが、慣れるほど人間贅沢になるもの。外出は自由にならないし、早寝早起きの生活リズムを守るのも大変だ。せめて自由に使えるネット室でもあれば、だいぶ気が紛れただろうと言っては贅沢かな。この先の時代には、必要になってきそうだけど。
 これで携帯がなかったら発狂していたかもしれないが、幸い妹(高校入学前)から取り上げて事なきを得た。やっぱり僕は現代人だ。


いい病院でした
◆2月15日(土)〜3月24日(月) ③おや
 日本に帰ってしまったら、日常的に韓国語に触れる機会がなくなっちまうなと思っていたが、そんなことはなかった。テレビから韓国語(朝鮮語)を聞く機会が、思いのほか多かったのだ。
 盧大統領就任、大邸地下鉄火災という韓国からのビッグニュースもあるが、何より驚いたのは北朝鮮関連だ。拉致事件以来、日本ではワイドショーの常連となっているらしく、TBSブロードキャスターの「お父さんのためのワイドショー講座」(週間放送時間ランキング)でも1位を独走していた。
 核開発問題やミサイル発射など、日本にとって注視しなければならない問題だし、イラク攻撃を支持せざるを得ない背景でもあるのだけれど、単に「本当に異常な国なんですね」以上の感想が出ないような報道も多い。
 おや、と思うのは、金正日に対する「将軍様」という訳だ。原文でもそう表現していて、忠実な訳ともとれるのだけど、韓国語(朝鮮語)では「先生」や「教授」にも様を付けるのが普通。日本語に訳す時は「先生」「教授」とするのと同様、「将軍」とするのが自然な訳だと思う。「北朝鮮は異常な国です」と伝えたいワイドショーならまだしも、ニュース番組ならば特に、だ。

 TVコマーシャルでは、見慣れたLGのロゴが踊るのを目にした。韓国の財閥グループで、ラッキーと合併前の「金星」の頃から、家電分野ではブランド名「ゴールドスター」で日本進出を果たしていたが、CMは恐らく、今年が初めての放映ではなかろうか。三星電子(サムソン)、現代自動車(ヒュンダイ)に続いて、また1つ、韓国企業が壁を越えた。
 ドコモの次世代携帯・FOMAには、折り畳み液晶をクルリとひねることが出来る、ニューモデルが登場した。同じアイデアの携帯は、韓国では既に去年の夏から、三星の「Anycall」ブランドで発売されている。日本側が模倣することもあるのかと、初めて見たときには身を乗り出したものだ。
 こんな「おや」なら大歓迎なのだが。


桜満開秋月

関西汽船も西大分まで

マリノアシティにも遊びに行きました
◆3月25日(火)〜4月13日(日)通院生活
 入院生活に不自由はなかったし、少し良くなったからといって追い出すような病院ではなかったけど、装具を付けての歩行にも慣れたので、通院治療に切り換えることにした。病院での健康な生活リズムに慣れていたので、家でのペースを取り戻すのもまた大変。勉強の習慣まで飛んでしまったのは、ちょっと意志が弱かったかな。
 僕の実家辺りは、完全なマイカー生活圏。歩きやバスでは動き回れないけど、時々友達や家族の車で出掛けることはできて、気分は上々だった。体力も、日に日に増してきている。4月7日には、ヨタヨタながらも装具を外して歩けるようになり、14日の韓国行きを決めた。

 3月31日に出掛けたのは、福岡県甘木市の小京都・秋月だ。桜満開、吹く風も心地よく、訪れた春を実感した。転倒した時は、氷点下15度の極寒の地。帰国したのも冬真っ只中だったのだから、時の移ろいは早いものだと感慨深かった。
 4月9日には、福岡に就職した友達の車で、大分まで行けたのも嬉しかった。お世話になった人へのお礼もできたし、会う人みんな3ヵ月振りだ。就職に大学院進学。みんな、それぞれのスタートを切っていた。僕も早く、今一度のスタートを切りたい。

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