金杯号と４千キロ・中国西部蒸機開拓の旅 ０３，０９，２３　嘉峪関蒸機探索 ０３，０９，２３　嘉峪関環状線　ＲＶＰ１００（＋１）　　　　 ９月２３日（火） 　全く状況のわからない街なのでとりあえず、まだ真っ暗な６時にホテルを出発。ホテルの前で 仮眠していたタクシーをたたき起こして鉄鋼公司の所まで先導させる。しかし、案内したのは鉄 鋼所の正門だ。「ここなら地図を見れば誰でもわかる！もっと違う入り口があるはずだ！」とセ ンさんが言うが、タクシーの運転手は「没有」を繰り返すばかり。そのうち守衛が不審に思い、 外に出て来てしまった。これはまずいと思った瞬間、センさんはタクシーの運転手に金を渡し、 返してしまい、今度は交渉相手を守衛に変え、現況聴取・交渉が始まる。しばし話した後、セン さんが金杯号に戻ってきて、状況を説明する。まずこの鉄鋼公司の中に大きなヤードがあり蒸 機が複数いる事は間違いない。中に入るには特別な許可が必要で、その許可をとるには複雑 な手続きが必要だ。構内の蒸機は入換や貨物を取りに行くために緑化駅まで顔を出すとの 事。これだけの情報でも充分だ。次に守衛より鉄鋼公司の西側に専用線の踏切があると言う 事を聞き出したので、その踏切に行く事とした。市街に対して内側線の踏切（これが工場に直 接入る専用線と思われる）と外側にもうひとつの踏切（この線が嘉峪関の市街地を一周する第 三セクターの専用線で嘉鏡線の列車もこの線を走って鏡鉄山に向かうらしい）とふたつの踏み 切りがあった。ここでも踏切番より現況が聞けた。そして、ふたつの踏切番共、「蒸機は走って いるがここ当分は列車がない」と言う事だったので、市街地に戻り食堂で朝食をとる。 　外が明るくなり始めた頃、最初に緑化駅に行ってみることにした。緑化駅 では信号所の中でいろいろな事が聞けた。まず嘉鏡線は数年前にＤＬ化さ れたこと。鉄鋼公司の蒸機はＪＳが中心でＱＪもたまに顔を出す。また鉄鋼 所内には多数のＳＹが動いているとの事。そんな話を聞いていると遠くから ドラフト音が聞こえ、接近のブザーが鳴る。「来了！」その言葉に足早に金 杯号に戻り、みんなに接近を伝える。まだ陽の出前だが、南側の万年雪を 頂いた疏勒南山が美しい。ＪＳは構内に到着するとそそくさと貨車を切り離 し、単機で工場に戻ってしまったが、その短い間に我々はそれなりに撮影 が出来、センさんは機関士に工場内の様子とに工場内に入場できる方法 も聞き出してくれた。 　　緑化駅の信号取扱所、なかなかハイテクな物を装備していて、国鉄線の運転状況もパソコンで見れるようになっ ていた。当然、継連動化されていたが、所詮、末端駅の信号所で工場からの列車はドラフト音が聞こえ接近が鳴って から工場より列車の知らせがあり、走って列車に向かうという御粗末さだった。ちなみに嘉鏡線は地図上では嘉峪関 から南に向かって走っているが、実際には一度、北に向かい市街を一周してかせ南にいくようになっていた。   ≫ ０３，０９，２３　嘉峪関蒸機探索　Ｎｏ２