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−特急車両が満身創痍で運転されていて良いのか?−



TAKA  2005年12月10日






 皆様こんにちはTAKAです。今日はちょっと珍しいショートレスです。

 今日12月10日のJR東日本ダイヤ改正で、房総特急の「しおさい」「あやめ」から183系が撤退しE257系500番台に更新されます。
JR東日本12月10日ダイヤ改正 」「 183系概要 (JR東日本サイト)」「 183系概要 (Wikipedia)」
 私も8日に丁度時間があったので、ブログの記事のネタ造り方々東京駅まで、JR東日本が「名車の引退」と旅行宣伝ポスターを出していた、最後の183系「しおさい」「あやめ」を見に行ってきました。

 ●183系「あやめ」は満身創痍の痛々しい状況

 8日は18:30過ぎに東京駅に行って18:45発しおさい11号・19:15発あやめ1号の出発風景を見てきました。しおさいは前面非貫通の1500番台・あやめは前面貫通の0番台で運行されていました。
 
 183系しおさい11号                  183系しおさい11号車内

   
 
 183系あやめ1号                    183系あやめ1号車内

   

 183系はしおさいの1500番台は大規模更新修繕を行っているのは車内を見れば明らかですが、あやめの0番台は大規模更新修繕を行っていません。それは0番台は未だ簡易リクライニングシートが残っている事を見れば明らかです。
 多くの鉄道ファンが前部・後部で写真を取っていましたが、私は鉄道ファンから離れ車両を一回りしていましたが、そこで驚くべき状況を見ました。正しく満身創痍の状況で、塗装が下地ごと剥げ落ち、車体の腐食は深刻に進んでおり、塗装が剥げ落ちたり腐食している所のタッチアップ塗装もパテで下地を作らず錆びた上に只塗られていると言う酷い状況です。

 183系0番台あやめ車両塗装剥がれ・腐食状況
 
   

 この状況は少なくとも正常な状況では有りません。塗装は外観だけですが、車体の腐食は塗装の亀裂から錆汁が流れていた状況から、期間が経てば構造的な強度が落ちている可能性が有る程、極めて重い腐食状況であると推察できます。
 正しく「厚化粧が剥げ落ちた老婆のコンパニオン」と言う状況で、「乗れて動けば良い」と思っている人なら別ですが、チョット気になる人には正視に耐えられない状況です。

 ●この様な状況で特急を運転していて良いのだろうか?

 今回この様な引退寸前の特急車両の状況に驚いた次第ですが、確かにこの様な状況だからこそ車両更新を行ったのでしょうが、その前にこの様な状況で特別料金を取る特急列車が運転されていて良いのでしょうか?
 前に485系車両について「 車両更新の重要性を考える〜老兵は消え去るが好ましい〜 」と言う一文を書きましたが、今回の183系0番台の状況は白鳥の485系3000番台よりかも酷い状況です。
 少なくとも腐食状況は「危険である」と判断するには「錆汁の発生」しかないので難しいですが、塗装に関しては明らかに「手抜き補修」で、すぐ錆・剥離が発生する補修方法で有り、中期的に発生する錆が車体の構造強度に影響する可能性が有る問題です。
 同じく0番台では、もう20年近く前の簡易リクライニングシートの状況で、未だに特急が運営されており、1500番台は未だ特急として特急料金を取る車両として、最低限のレベルをギリギリクリアしていると言えますが、0番台にかんしては(特に旅客関係設備面に関して)「特急運用失格」と言う状況です。
 確かに前に和寒様が「畳と女房は新しいほうがいい」と言う事で例示されていましたが、幾ら女房並みに更新し辛い鉄道車両であれども、此処まで来ると「酷すぎる」と言わざる得ません。その女房並みに変えづらい車両を決断して今回更新する事にしても、それまでこれだけ劣った車両状況で堂々と特急料金を取り運転していたと言う状況こそ問題で有るといえます。
 少なくとも新車導入より簡単おこなえる「大規模更新・修繕」は、特急車両である上にお客様に直接関係する内装ですから有る程度頻繁に行うべきです。同じ特急料金で最終行き先と発車時間が違うだけで、アモコディーション更新を行っていない車両と行われている車両で差が有る状況で運転されているのは好ましいことでは有りません。


 正直言って幾ら更新直前であると言えども、最低限のメンテナンスは見苦しくない様に行うべきです。又車両の更新直前にアモコディーション更新をやるのは無駄が有りますが、車両寿命末期でもアコモディーションが著しく劣らないような計画的車両修繕をやるべきです。その為には車両をトータルのライフサイクルで考えた計画を立てる事が必要です。
 只漫然と特急を運行するだけでなく、利用者の視点に立った設備のメンテナンス・更新は積極的かつ計画的にやり、車両のレベルは維持しなければならないと思います。それが有料特急の常識です。
 おばさんコンパニオンでもせめて化粧をするのが最低限の礼儀です。化粧が剥げたおばさんコンパニオンでは泣くに泣けません。それは列車でも一緒でしょう。幾らJR東日本千葉支社の色々な点での姿勢に問題が有ると言われていても、最低限のこう言うメンテナンス等はちゃんと行って欲しい物です。それは贅沢な望みなのでしょうか?





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