このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

 
 


上海港の客船   ORIANA号

上海港に係留されていた客船ORIANA(オリアナ)号です。
本当は永久係留されるはずだったのですが・・・。


上海港に係留されていたORIANA号
上海港に係留されていたORIANA号
上海の港に白い客船・・・
 
平成11年(1999年)春、英国の退役客船『ORIANA(オリアナ)』号が上海港に係留され、観光施設として開業しました。
外灘(バンド)の対岸(ちょっと上流側になりますが・・・)に現れた白い豪華客船は、開発が進む上海の風景の中にありながら、ロマンティックな港の風景を思い出させてくれる、黄浦江に浮かぶ美しいランドマークでした。
 
この客船『ORIANA』号は、昭和35年(1960年)に英国でデビューした総トン数41290㌧、全長約245mの豪華客船で、昭和61年(1986年)に終航するまで26年間にわたって世界の海を往来しました。終航の翌年である昭和62年(1987年)に、日本の別府で観光施設として開業しましたが、平成7年(1995年)に廃業。その後、観光施設として公開されるべく上海にやってきました。
 
私は、別府に係留されている時にフェリーで横を通ったのですが、結局一度も訪れる機会はなく残念に思っていました。
しかし、上海で公開されるということを知り、上海へ行ったときには絶対に訪れようと思ってました。
 
平成14年(2002年)5月に上海へ行く機会に恵まれ、『ORIANA』号を訪れるのを楽しみにしてました。
外灘(バンド)の対岸にその白い船体を見たとき、そして、渡船に乗って対岸に渡る途中には感激したものです。
渡船を降りて、大きな期待を胸に『ORIANA』号まで歩いていきました。しかし、『ORIANA』号が接岸している岸壁は高い柵で囲まれ、近付くことはできませんでした。
 
残念ながら、廃業してしまっていたのです・・・。
 
せっかく来たのに・・・
廃業してしまったのでは仕方ありません。
これまでずっと、ゆっくり観てみたいと思っていた白く大きな船体を目の前にしながら、船内を見学したいと思っていた私の願いは、残念ながら叶いませんでした。私は仕方なく、がっかりしながら再び渡船乗り場へ引き返して行ったのでした。
ちょっと斜め前から
ちょっと斜め前から
この年、上海を離れた『ORIANA』号は、同じ中国の大連へ回航され、同じく観光施設として開業しました。このニュースを聞いて一安心した私は、次回はぜひ大連で再会を!と思ってました。しかし、平成16年(2004年)6月に台風によって横転。浮揚復元されるも損傷があまりに激しく、観光施設としての復活を断念。平成17年(2005年)5月、江蘇省に回航され、最期は鉄くずとしてスクラップされてしまいました。
 
もう『ORIANA』号はスクラップされ、実物を観ることはできなくなってしまいましたが、ここに拙作2枚を飾り、悲運の晩年を送った彼女を偲んでみたいと思います。
 
 
最後までご覧いただきありがとうございました。

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