このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

〜新幹線と近鉄の狭間で〜
関西本線 Kansai−Line
(大和路線 Yamatozi−Line)                                                H20.4.25 更新


奈良駅旧駅舎

線区データ
営業キロJR東海管区   名古屋〜亀山 59.9km
JR西日本管区 亀山〜JR難波 115.0km
(全線 174.9km) ※支線・貨物線を除く
駅数JR東海管区   18駅
JR西日本管区 32駅
(全線 50駅) ※支線・貨物駅を除く
全線開通1909年(明治42年)10月12日
線路名古屋〜笹島(信) 複線・電化
笹島(信)〜弥富  単線・電化
弥富〜桑名    複線・電化
桑名〜朝明(信)  単線・電化
朝明(信)〜富田  複線・電化
富田〜富田浜   単線・電化
富田浜〜四日市  複線・電化
四日市〜南四日市 単線・電化
南四日市〜河原田 複線・電化
河原田〜亀山   単線・電化
亀山〜加茂    単線・非電化
加茂〜木津    単線・電化
木津〜JR難波  複線・電化

関西本線は名古屋と大阪を結ぶ主要幹線の一つです
名古屋〜亀山はJR東海、亀山〜JR難波はJR西日本の管轄になっています
現在は全線を通しで走る列車は無くなりましたが、かつては名古屋と大阪を結ぶ名阪連絡路線として活躍していました

路線としては非常に長い歴史を持っています。関西本線は国有化される前は3つの私鉄が経営していました。名古屋〜木津は「関西鉄道」、木津〜奈良は「奈良鉄道」、そして奈良〜湊町(現在のJR難波)は「大阪鉄道」によって建設されました。
関西本線の始まりは1889年(明治22年)5月14日になります。大阪鉄道が湊町〜柏原間を開業しました。その後も大阪鉄道は新線建設を続けて3年後の1892年(明治25年)に湊町〜奈良間が開通しました。そして1900年(明治33年)に大阪鉄道は湊町〜奈良間の路線を関西鉄道に譲りました。
奈良〜木津間は奈良鉄道によって建設されました。1896年(明治29年)に奈良〜京都間が開通する際に奈良〜木津が開業しました。奈良鉄道も1905年(明治38年)に関西鉄道へ路線を譲ります。
一方、関西鉄道は1890年(明治23年)に四日市〜柘植間を開業しました。関西鉄道は既に現在の草津線を開業させており、1895年(明治28年)には名古屋〜柘植が開通しました。
奈良鉄道を合併した関西鉄道はさらに路線を広げていきました。1897年(明治30年)に柘植〜上野(現在の伊賀上野)〜加茂が開業しました、さらに翌年には加茂〜大仏(現在の平城山駅付近)間が開業し、奈良県と愛知県が結ばれました。
そして、1900年(明治33年)に大阪鉄道を合併し、関西鉄道の名古屋〜湊町間が全線開通しました。
全線開通した名古屋〜湊町間でしたが、すでに官営鉄道の東海道本線が名古屋〜大阪間を運行していたため、激しい旅客獲得合戦が起こりました。運賃の値下げや食堂車の連結といった様々なサービスを行っていきました。現在も駅でよく見かける「駅周辺名所観光案内」は関西鉄道が始めたサービスの一つです。
旅客獲得合戦で赤字が続いた関西鉄道でしたが1904年(明治37年)に日露戦争が勃発し旅客獲得合戦も終わりました。
広い営業範囲を誇った関西鉄道も1907年(明治40年)に国有化されました。そして1909年(明治42年)10月12日に名古屋〜湊町間は「関西本線」の路線名が付けられました。

国有化された関西本線は再び名古屋〜大阪間の激しい旅客獲得競争に巻き込まれていきます。
1935年(昭和10年)に東海道本線の名古屋〜大阪間を走る特急列車の所要時間は約2時間40分でした。また1940年(昭和15年)には参宮急行電鉄・大阪電気軌道(いずれも現在の近畿日本鉄道)の2社を利用しての名古屋〜上本町間の所要時間が約3時間20分となりました。そのころの関西本線の名古屋〜湊町間の所要時間は約3時間10分でどの路線もほぼ同じ所要時間であったため、この頃が旅客獲得競争の最盛期となりました。
太平洋戦争が終戦となり各路線共に復興が始まりました。東海道本線は1956年(昭和31年)に全線電化されて名古屋〜大阪間の所要時間は約2時間45分になりました。参宮急行電鉄・大阪電気軌道は他社の合併を繰り返し、1944年(昭和19年)に近畿日本鉄道となりました。1959年(昭和34年)に特急の直通運転を開始し名古屋〜上本町間の所要時間は約2時間35分と最速になりました。
一方、関西本線は1949年(昭和24年)に名古屋〜湊町間の準急が運転されるようなりましたが所要時間は約3時間30分でした。1958年(昭和33年)には準急に「かすが」の列車名が付けられて1日3往復の運転を行っていました。しかし「かすが」の誕生を最後に関西本線は衰退の道を歩みだします。
1964年(昭和39年)に東海道新幹線が開業し「かすが」の利用客が激減しました。さらに1973年(昭和48年)に奈良〜湊町間が電化されると、加速力の低い気動車であった「かすが」は名古屋〜奈良間の運転になりました。運行本数も徐々に減便されて2006年(平成18年)に全列車が廃止となり、関西本線は名阪連絡路線の役目を終えました。

前記したように現在は全線を直通で運行する列車はありません。
名古屋〜亀山間は普通列車と快速列車が運転されています。河原田から伊勢鉄道へ乗り入れる特急「ワイドビュー南紀」や快速「みえ」も運転されています。伊勢鉄道の普通列車も四日市〜河原田間で乗り入れを行っています。「ホームライナー四日市」は朝ラッシュ時の名古屋行きのみ運転されています。
亀山〜加茂間は普通列車のみのローカル線です。
加茂〜JR難波間の「大和路線」では大阪環状線直通の大和路快速や区間快速、JR難波発着の快速が運転されています。朝夕にはおおさか東線直通の直通快速も運転されます。「やまとじライナー」は朝が木津発JR難波行き、夜が大阪発加茂行きの変則的な運行形態になっています。また早朝・深夜には木津〜奈良間で学研都市線(片町線)から乗り入れる列車もあります。

関西本線で使用されている車両は様々な種類があります。
名古屋〜亀山間では313系・213系・211系がメインです。特急「ワイドビュー南紀」はキハ85系、快速「みえ」はキハ75形が使用されています。また伊勢鉄道から普通列車の乗り入れもあり、イセⅢ形が使用されています。
亀山〜加茂間ではキハ120系のみの運転です。
加茂〜JR難波間では、221系・201系・103系がメインで使用されています。直通快速は223系、やまとじライナーは381系で運転されています。学研都市線(片町線)からは207系が乗り入れています。

2006年(平成18年)3月18日のダイヤ改正で急行「かすが」が廃止になって以来、奈良県にはJR線の特急・急行列車が無くなってしまいました。現在JR線で特急・急行列車が無い都道府県は奈良県と沖縄県だけです
現在、亀山〜木津を複線電化して再び直通列車を運転させるという要望がありますが計画の見通しは立っていません。

221系 103系

キハ120系 313系

特急列車
特急「ワイドビュー南紀」(名古屋〜新宮・紀伊勝浦)
この他に天王寺〜今宮間では特急「はるか」「くろしお」などが通過します

駅ガイド
JR東海管区
駅名
読みがな









名古屋なごや

八田はった

春田はるた

蟹江かにえ

永和えいわ

弥富やとみ

長島ながしま

桑名くわな

朝日あさひ

富田とみだ

富田浜とみだはま

四日市よっかいち

南四日市みなみよっかいち
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河原田かわらだ
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河曲かわの
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加佐登かさど
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井田川いだがわ
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亀山かめやま
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(JR難波方面へ)

JR西日本管区
駅名
読みがな


















(名古屋方面から)
亀山かめやま
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せき
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加太かぶと
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柘植つげ
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新堂しんどう
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佐那具さなぐ
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伊賀上野いがうえの
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島ケ原しまがはら
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月ケ瀬口つきがせぐち
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大河原おおかわら
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笠置かさぎ
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加茂かも
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木津きづ
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平城山ならやま
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奈良なら

郡山こおりやま

大和小泉やまとこいずみ

法隆寺ほうりゅうじ

王寺おうじ

三郷さんごう

河内堅上かわちかたかみ

高井田たかいだ

柏原かしわら

志紀しき

八尾やお

久宝寺きゅうほうじ

加美かみ
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平野ひらの
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東部市場前とうぶしじょうまえ
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天王寺てんのうじ
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新今宮しんいまみや
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今宮いまみや
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JR難波じぇいあーるなんば
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停車駅凡例
● 全ての列車が停車
○ 一部の列車が停車
↓ 通過
− 種別設定なし

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