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<381系 直流特急形電車(JR東海)>

(撮影:P2編成 「特急しなの84号/名古屋」  塩尻〜洗馬  2007/11/23)
【解説】

 
381系は、中央本線・篠ノ井線が電化された昭和48年7月に特急「しなの」用として登場し、キハ181系気動車を置き換えました。カーブの通過速度を上げるため、車体を傾けて遠心力を打ち消すことができる振り子式を、日本で最初の実用化した車両です。この振り子式の量産にあたり、1970年に591系試験電車を製造して、さまざまな試験を繰り返しました。振り子式車両には油圧などで車体を傾斜させる強制振り子式、遠心力を利用して車体を傾斜させる自然振り子式の2つのパターンがありますが、381系では構造が単純な自然振り子式が採用され、カーブに入ると車体を最大5度傾けて、通常より最大25km高い速度でカーブを通過できます。車体の軽量化と重心を低下させるのために、アルミ車体を採用して、パンタグラフ等以外の屋根上機器は、床下に納められています。
 車内は、現在はフリーストップ式の回転リクライニングシートが装備されています。カーテンは、外窓と内窓の間にブラインド式のものを入れた独特のものが現在でも使用されています。グリーン車は、登場時は中間に連結されていましたが、国鉄末期〜JR化後にかけて名古屋工場でパノラマ型先頭車改造が行われ、写真下のクロ381形という車両が5両誕生しました。
【運用】

 
晩年は、JR東海・神領車両区に国鉄特急色の6両編成・2本(P1・P2編成)が配置されていましたが、平成18年9月に1編成(P1編成)、平成20年5月に残りの1編成(P2編成)が廃車となったため、現在は在籍していません。383系が投入されてからは、基本的に定期運用はなく、年末年始・ゴールデンウィーク・お盆を中心として、名古屋〜白馬間の臨時特急「しなの」などに細々と使用されました。

(撮影:P1編成 「特急 しなの81号/白馬」  大桑〜須原  2005/12/30)

(撮影:P2編成 「特急 しなの82号/名古屋」  木曽平沢〜奈良井  2005/12/30)

(撮影:P1編成 「特急 しなの24号/名古屋」  白馬駅 2000/3/10)

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